ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス の商品レビュー
どことなく太宰治に似たところがあるように思いました。一人称の長い独白、若さ特有の心情、深い部分への疑問。そういうところが太宰を思い出させました。 人間の記憶の曖昧さについて、他者との関わりというものについて、思いというものについて、五感というものについて。 小説の時代は現代であ...
どことなく太宰治に似たところがあるように思いました。一人称の長い独白、若さ特有の心情、深い部分への疑問。そういうところが太宰を思い出させました。 人間の記憶の曖昧さについて、他者との関わりというものについて、思いというものについて、五感というものについて。 小説の時代は現代であっても主題は時代を問わないもので、けれども書き方は斬新さがあって、新しい小説だと思います。 まだ若い作家さん(1982年生まれ)なのに本当にすごいと思います。 要らないなぁと思う部分も多々あったけれど、それでもとても良い作品だと思いました。他の作品も読んでみたいと思いました。
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初めてジミ・ヘンドリックスを聴いた時の何とも言えない感覚を思い出しながら読んだ ピークは6章までだった 後半は訳がわからなかった
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読み進めながらする脱線がここち良い本。 →http://ameblo.jp/sunnyday-tomorrow/entry-12080524341.html
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タイトルに惹かれて読んでみたが大失敗。全く付いていけませんでした。第153回芥川賞受賞候補だったとのこと。何が評価されてるのかさっぱり分かりません。
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短編だから良かった。タイトルに期待して読んだけれど、長編だったらすごい時間の無駄だったし苦痛だったと思う。 この小説がすごい高い評価を得た作品だなんて…すんません
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記憶というものの曖昧さをとことん追求した小説。昔のことやら何やらを思い出すときのあの何とも言えないぼやけた感じ、どことなく手探りの感じが、本当にうまく文章で表現されていると思った。 思い出す、という行為を扱う以上、時系列が現在へ過去へ行ったり来たりするのだけれど、そういう実験小説...
記憶というものの曖昧さをとことん追求した小説。昔のことやら何やらを思い出すときのあの何とも言えないぼやけた感じ、どことなく手探りの感じが、本当にうまく文章で表現されていると思った。 思い出す、という行為を扱う以上、時系列が現在へ過去へ行ったり来たりするのだけれど、そういう実験小説にありがちな読み辛さはあまりなかったように思う。所々のエピソード(ジミヘンに憧れた主人公がとにかくギターを燃やしまくるとか!)が妙に人間臭くて笑えるからかな。 過去から跳ね返ってくるのは、私がつくった過去ばかりで、そこにあったはずの私の知らないものたちは、過去に埋もれたままこちらに姿を見せない。思い出されるのは知っていることばかりで、思い出せば出すほど、記憶は硬く小さくなっていく。(109ページ) エピソードの合間、要所要所でこういう記憶の性質を語るような文章が挟まれる度、はっとさせられた。謎のウクレレ男が現れて、雨だというのに焚火をするのだと言う、狐につままれたようなラストも最高。 芥川賞の選考会でも推す声があったらしく、受賞を逃したことが悔まれる。宮本輝は選評で、作中のバイク事故について「過去への追憶ではなく、現在に起こるなにかによって書いて欲しかった。(…)追憶でつないだことで凡庸になった気がして推せなかった。」と書いていたけれども、追憶でつなぐという業こそが素晴らしいんじゃないか、と思った。
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