トレインスポッティング の商品レビュー
お話が切り替わるたびに毎回声出して笑いました!原作は喜劇、映画はクールな印象。両者当てはまるのは、汚くてイカれてて愛おしい。立派な青春小説です!!!!
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先に映画版を見ていたのでこのシーン映画であったなと思い出しながら読みました。 主人公レントンとその仲間たちとのヘロイン、アルコール、ケンカ、セックスといった日常が描かれていますが、実はイギリスのとくにスコットランドとイングランドの地元意識からくる張り合いが見どころだと思います。と...
先に映画版を見ていたのでこのシーン映画であったなと思い出しながら読みました。 主人公レントンとその仲間たちとのヘロイン、アルコール、ケンカ、セックスといった日常が描かれていますが、実はイギリスのとくにスコットランドとイングランドの地元意識からくる張り合いが見どころだと思います。とくにサッカーの試合での白熱ぶりは圧巻です、テレビだったらほとんど放送禁止用語でピー音が多すぎて何一つ会話が伝わらないであろうレベルです。 時代が時代なのでそういうもんなのですが、レントンの友人であるべグビーによる男尊女卑的な発言がすさまじいです。 そんな中でレントンや仲間たちはみなそれぞれの道を進んで自分の未来へ向かってると感じ始めていて、べグビー、スパッド、シックボーイなど様々な登場人物の視点でのパートもあり彼らのそれぞれの進み方、いつまでもこのままじゃいけないと前に進もうと時には自分を甘やかしながら奮闘するレントンの成長を見るような物語に感じました。 序盤で「スパッドがヘロインにはまるのは意外だ、どっちかというとLSDにはまる性格をしてる」とあって、映画でスパッド役をしていたユエン・ブレムナーが、同じくアーヴィン・ウェルシュ原作の映画アシッド・ハウスでLSDにはまってる役を演じていたのを思い出してなんだか嬉しくなりました。
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めちゃくちゃ面白い、とは正直言えない。 等身大の群像劇を、多様な文体を使い分けて(役者の力量も大きかろう)描いていく手腕は凄かった。 ただ、登場人物が非常に多く、話の筋がとっちらかって、漠然としている印象を受けた。ストーリーを追うような読み方をすべきではない小説なのかも知れ...
めちゃくちゃ面白い、とは正直言えない。 等身大の群像劇を、多様な文体を使い分けて(役者の力量も大きかろう)描いていく手腕は凄かった。 ただ、登場人物が非常に多く、話の筋がとっちらかって、漠然としている印象を受けた。ストーリーを追うような読み方をすべきではない小説なのかも知れない。それから、レントンの視点だと比喩表現が交通渋滞を起こしている気がする。 映画から先に観たために、どうしてもそちらと比較してしまうが、原作を読むと、あちらは登場人物を幾らか間引いて、よくぞああまですっきり一本に収めたなぁと思う。
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スコティッシュ礼賛、ファッキンイングランド、をクールに描いた青春小説。普段おとなしい人が「わたし、これ読んだわ」と言えばちょっと変わり者であることをアピールできる1冊。ロングセラー
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この人たちめっちゃ楽しそうだなぁ、いいなぁって。ヤク中のジャンキーどもに言うのもアレなんだが、そう思ってしまう。 それと、やっぱこれ読んでると日本の治安の良さって薬物が氾濫してないとこからくるのが大きいなと思う。 "ボウイのアルバムは全部持ってる。一作の漏れもなく。...
この人たちめっちゃ楽しそうだなぁ、いいなぁって。ヤク中のジャンキーどもに言うのもアレなんだが、そう思ってしまう。 それと、やっぱこれ読んでると日本の治安の良さって薬物が氾濫してないとこからくるのが大きいなと思う。 "ボウイのアルバムは全部持ってる。一作の漏れもなく。海賊版まで全部。それでも、ボウイのことも、ボウイが作った音楽も、どうだっていい。今はマイケル・フォレスターのことしか頭にない。アルバムを製作したことも、シングルの一枚も出したことも、ただの一度だってない、何の才能も持ち合わせていないあの醜悪なろくでなししか頭になかった。" ”奴の支配は、取引が完了した瞬間に終わったんだ。今となってはこんな野郎、ショッピングセンターに放置されている犬の糞と同じだ。いや、犬の糞にも劣る。それ以上言うことはない” どうしようもない奴らがどうしようもなく生きる。いいなぁ、ほんと。
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登場人物が多くて最初は少し混乱したけど、オムニバス形式で一つ一つの章は短いため読みやすい。テンポのよさは原作でも健在でぐいぐい読めた。 映画よりもシックボーイとスパッドに対するレントンの愛情が感じ取れてよかった。 スパッドとレントンだけのシーンは平和でなごむし、シックボーイに対...
登場人物が多くて最初は少し混乱したけど、オムニバス形式で一つ一つの章は短いため読みやすい。テンポのよさは原作でも健在でぐいぐい読めた。 映画よりもシックボーイとスパッドに対するレントンの愛情が感じ取れてよかった。 スパッドとレントンだけのシーンは平和でなごむし、シックボーイに対しても、嫉妬したりケンカしたりしながらもなんだかんだいって一番近しい幼馴染みとして愛情を抱いているのが分かる。 映画でレントンが禁断症状に苦悶するシーン、他の人はみんな幻覚だったけど、唯一シックボーイだけはお見舞いに来てくれた本人だったんだな、と原作を読んで気が付いた。 映画も原作もそれぞれ面白いです。
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これから本書を手にする人の9割以上が映画から入ってきた人となると思う。映画の方が面白かった箇所や、逆に原作の方が良かったと感じる箇所があるけれど、どちらにも共通しているのがスピード感、生き急いでいる感覚だと思う。 暴力や堕落が高尚に見えるような錯覚は時計仕掛けのオレンジの持つ魅力...
これから本書を手にする人の9割以上が映画から入ってきた人となると思う。映画の方が面白かった箇所や、逆に原作の方が良かったと感じる箇所があるけれど、どちらにも共通しているのがスピード感、生き急いでいる感覚だと思う。 暴力や堕落が高尚に見えるような錯覚は時計仕掛けのオレンジの持つ魅力に近い。
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生々しい小説。精神的にも肉体的にも、ナイフでさばいている様子を間近で見ているような感じ。 時々出る警句じみた言葉が気に入った。仲間はいない、知人がいるだけだ。誰もが友だちになりたがるけれど、結局そういうことだと私も思う。
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全然違う世界に思えるのに、どこかライ麦畑を思い出す。畑の外に転げ落ちてめちゃくちゃ傷つきながら、また畑に遊びに戻ってくる人たちの群像劇。どれだけボロクソにやられてもまだこの人生を何とか見返してやろうってタフに生き続ける、諦めない再出発の話でもある。決して楽園じゃない黄金色の畑に戻...
全然違う世界に思えるのに、どこかライ麦畑を思い出す。畑の外に転げ落ちてめちゃくちゃ傷つきながら、また畑に遊びに戻ってくる人たちの群像劇。どれだけボロクソにやられてもまだこの人生を何とか見返してやろうってタフに生き続ける、諦めない再出発の話でもある。決して楽園じゃない黄金色の畑に戻ってきてしまうっていうのも重要なところ。 途中、登場人物が禁ヤク中の鬱状態になる場面が辛かった。しようとも思わないのに共感させられた、引き込まれたというのか自分の感情を引き出される。リアルというよりは生々しいくらい強烈な描写。風景も渾然一体でエグいくらい心理描写をしていて無駄がないなと。 とにかくは感情の生々しさ。状況や経験は違うけど多分誰しも心のすみに一度はくすぶらせていて、でも常識とか良識とかのために圧し殺したものを、モラトリアム的な放浪の形で表現しているっていうところで『ライ麦畑でつかまえて』と近いと思うのかも。世代の違う父に読ませたい。
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18の時はクールでファッション的な要素で憧れたけど、今読むと色々深いよな。一人称の構成とかいい感じ。 久々に映像見たくなってきた。
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