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藪医 ふらここ堂 の商品レビュー

3.4

27件のお客様レビュー

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2016/10/04

三哲は「藪のふらここ堂」と渾名されている神田で開業する小児科医。その娘・おゆんは診療所の事務を引き受けている。そんな診療所を舞台にした江戸人情噺。弟子の次郎助、産婆のお亀婆さん、薬種商佐吉などが脇を固め、おゆんの恋の行方は・・・そして、三哲はお城の奥医師になるのか?

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2016/09/17

藪医とあるけれど、不必要なことはせず、病や薬の見立てもちゃんとしてて、実のところ三哲の腕はなかなかのようです。ただ、勤務態度は問題なのですが・・。そんな三哲の娘・おゆんの目を通して描かれる「ふらここ堂」での出来事・・・。面白くなかったわけじゃないんですけど、もう少し三哲のことや医...

藪医とあるけれど、不必要なことはせず、病や薬の見立てもちゃんとしてて、実のところ三哲の腕はなかなかのようです。ただ、勤務態度は問題なのですが・・。そんな三哲の娘・おゆんの目を通して描かれる「ふらここ堂」での出来事・・・。面白くなかったわけじゃないんですけど、もう少し三哲のことや医療のことが描かれてたらよかったかなぁと。題名から、そういう話かと期待していたところもあったので・・・。

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2016/09/10

ふらここって、ブランコのことなんだけどそういう言い方もあって、気になって調べたらちゃんと漢字もあるんだな→鞦韆、そもそもは外来語の当て字らしいけど。へええ。 江戸の小児科医。この設定ははじめてだった。朝井さんならではの、ちょっとくだけた、笑いありの庶民ワールド。庶民の異世界である...

ふらここって、ブランコのことなんだけどそういう言い方もあって、気になって調べたらちゃんと漢字もあるんだな→鞦韆、そもそもは外来語の当て字らしいけど。へええ。 江戸の小児科医。この設定ははじめてだった。朝井さんならではの、ちょっとくだけた、笑いありの庶民ワールド。庶民の異世界であるはずの大奥や公方様が絡む設定も、ほかの作品でもまま見た気がするな。コメディドラマタッチなんだよな。そこがまたいいけど。 みんなが助け合ってけなしあって許し合ってるかんじがいいよなあ。こういうふうに生きられたら、つらくてもいい人生になれるのかもしれない。いまどきの時代じゃあ、むつかしいだろうけど。ほんわかと読める1冊。

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2016/04/28

江戸時代の医者の物語なのかと、思いながら、手に取った本だが、人情味あふれた時代の反映した物語で、面白かった。 神田の小児科の天野三哲は、普通の医者らしくない。 服装(夏は着流し冬はどてら)、姿、薬はちょっとのことでは出さず、儲けも無視、、、 母が早くに亡くした、三哲の娘おゆんは...

江戸時代の医者の物語なのかと、思いながら、手に取った本だが、人情味あふれた時代の反映した物語で、面白かった。 神田の小児科の天野三哲は、普通の医者らしくない。 服装(夏は着流し冬はどてら)、姿、薬はちょっとのことでは出さず、儲けも無視、、、 母が早くに亡くした、三哲の娘おゆんは、引っ込み思案で、 三哲の手伝いをしており、幼馴染の次郎助も、医者になりたくて、三哲の元へ通っている。 題名の「ふらここ」が、ぶらんこの事と、窺えるが、ただの遊具として、かかれているだけでなく、深い思いが、書かれているのだとおもう。 人間は、ふらここのように揺れて生きている。 正と邪の間を行ったり来たりで揺れ動く。 神様、お釈迦様、みたいに、正ばっかり出来る人間はいなし、邪ばっかりの人間もいないであろうと、、、、ブランコに合わせてうまい表現である。 三哲も、藪と言われながらも、皆が、慕って、診察してもらいにやってくる。 良家の出を、一言も口にせず、そして、内緒で、人に優しい事をしている所も、好感のもてる医者を描いている。 良い医者とは、ただ、優しく対応して、薬をどっさりくれるだけでは無い。 お亀婆さんの口の悪さも、ほほえましい。 登場人物が、皆親しみのもてる人柄に描かれていて、楽しく読めた。 又、チチンプイプイのおまじないは、 「知仁武勇の御代の御宝(ちじんぶゆうごようのおんたから)」が、訛って、出来た言葉とか、、、、 春日の局が、病気がちの大人しい家光公が、不憫で、あなた様は、知仁武勇に優れた、この世の宝でございますよ!と、唱えながらお抱きした、、、と、の説が、あると、、、、 子供はこの世の宝、、、 どの親も、子供が怪我したときに泣いたら、一度は、口にする言葉、、、薬も付けずに、「ちちんぷいぷい痛いの痛いのとんで行け~」と、、、。 藪ではない、親の愛情だと、、、、思う言葉が、この本にも、描かれている。

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2016/02/21

まかてさんの市井もの、好きです。生活感も人とのやりとりも身近に感じられるというか、温かいというか。 今回は小児医の話。 気まぐれで口も悪く、さほど熱心でもない小児医の三哲は近所で有名な藪医者。三哲の娘おゆんと、医者になりたいと三哲に弟子入りしたおゆんの幼馴染の次郎助。しょっちゅ...

まかてさんの市井もの、好きです。生活感も人とのやりとりも身近に感じられるというか、温かいというか。 今回は小児医の話。 気まぐれで口も悪く、さほど熱心でもない小児医の三哲は近所で有名な藪医者。三哲の娘おゆんと、医者になりたいと三哲に弟子入りしたおゆんの幼馴染の次郎助。しょっちゅう出入りしている凄腕の産婆のお亀ばあちゃんや次郎助の母のお安、そしてふらここ堂に来る患者が繰り広げる話。楽しかったです。 中絶のことでやりあうお亀ばあちゃんとお安さんの言い分が、それぞれにふむふむと思ってしまいました。

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2016/02/11

朝井まかてさんの「薮医ふらここ堂」、2015.8発行です。私の期待度10、読了後の満足度4ぐらいでしょうか・・・。ピントが合っていない文字を追うがごとくの感がしました。「楽しさも 中位なり まかてさん」次の作品に期待を~!

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2016/02/02

L このテの町医者を父に持つ娘の話は結構あるので、差別化は難しいのでは?と思ったら、娘はただの受付帳面書きで、父のあとを継ごうとするわけでもなく患者を救いたいと思うわけでもないので、ある意味ほかとは違う。 そして18.19歳とは思えない娘っぷり。自覚はあるものの、その性格の年齢...

L このテの町医者を父に持つ娘の話は結構あるので、差別化は難しいのでは?と思ったら、娘はただの受付帳面書きで、父のあとを継ごうとするわけでもなく患者を救いたいと思うわけでもないので、ある意味ほかとは違う。 そして18.19歳とは思えない娘っぷり。自覚はあるものの、その性格の年齢設定で主役というのがいただけない。いや、だからこその主役なのか。 15.16歳でその悩みだったらちょうど所帯をもつ年齢でいいと思うけど。イライラします。

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2016/01/09

面白かった! 江戸時代、小児を専門とする藪医者とそれを取り巻く人々の話しが面白い。 父を手伝う娘の恋愛話や、風貌上がらない藪医者が実は名医であったり、御殿医に選ばれそうになったりと話題は豊富。 続編を是非読みたい。

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2015/12/23

天野三哲は「面倒臭ぇ」が口癖の江戸の小児医。朝寝坊する、患者を選り好みする、面倒になると患者を置いて逃げ出しちまう出鱈目っぷりで、近所でも有名な藪医者だ。ところが、ひょんなことから患者が押し寄せてくるようになり、三哲の娘・おゆん、押しかけ弟子の次郎助、凄腕産婆のお亀婆さんなど、周...

天野三哲は「面倒臭ぇ」が口癖の江戸の小児医。朝寝坊する、患者を選り好みする、面倒になると患者を置いて逃げ出しちまう出鱈目っぷりで、近所でも有名な藪医者だ。ところが、ひょんなことから患者が押し寄せてくるようになり、三哲の娘・おゆん、押しかけ弟子の次郎助、凄腕産婆のお亀婆さんなど、周囲の面々を巻き込んで、ふらここ堂の先行きは、いったいいかなることに──。 当時の医者事情、教育現場、夫婦と家族の有り様から、恋愛指南まで盛り込んで、人情と笑いたっぷりに描く、お江戸“子育て”

Posted byブクログ

2015/11/03

朝井さんにしてはさらっと読めました。ぶっきらぼうで面倒くさがりの三哲が、こっそりいいことをしているのが良いですね。三哲が奥医師になった物語も読みたいです。

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