「歴史認識」とは何か の商品レビュー
日本と中国と韓国の間で起きてきた歴史的事実は、理想と現実のはざまで両国が国民の納得を得られる苦心を積み重ねられてきた約束事やいきさつ、取り決めがある。それを一言で言い表すこと、説明することは難しい。 そう感じさせる内容です。
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歴史認識は、加害側被害側それぞれで見方が異なり、そこにイデオロギーが入るため真逆の認識となり、どちらが正しいかの答えが出るものではない。本書は今の世情で色分けするなら、左側の主張にも見えるが、論理主張が合理的かつ公平で、色分けして考えることがナンセンスに感じた。善悪二元論ではな...
歴史認識は、加害側被害側それぞれで見方が異なり、そこにイデオロギーが入るため真逆の認識となり、どちらが正しいかの答えが出るものではない。本書は今の世情で色分けするなら、左側の主張にも見えるが、論理主張が合理的かつ公平で、色分けして考えることがナンセンスに感じた。善悪二元論ではなく、自分なりの考えを持つには、客観的公平に書かれた資料から判断し、自分なりに咀嚼するしかないと改めて思えた。人間が書いている以上、当人の主観や価値観が入り込むのは当然で仕方ないが、本書は偏った思想に立脚しないように客観的事実と合理的な思考を提示する努力が感じられ、自虐でも独善でもなく、左右の色分けなしに言うべきことは主張しており、自分の考えを整理する一助になる良書と思われた。
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難しい問題「慰安婦問題」「侵略戦争問題」。その問題に対しての「歴史認識」の違いやこれからどう未来に進んでいくか。考えさせられる作品であり、語り手である大沼氏、聞き手である江川氏のやりとりも非常にわかり易く説明していただいていたと思う。
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村山談話にも関わった著者なので偏りが大きいかと思ったら、非常にバランスの取れた批判が多く、特にリベラルや左派への批判はとても考えさせられました。
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ちょっと読んで積読していたが、日本の近現代史の基本をおさえた上で最後まで読み直したら、よくまとめられていて面白かった。 たとえば靖国問題など、何となく問題点は分かるけれど、ここまで怒る理由がピンとこないと思っていた外交問題の歴史的背景が明瞭になり、視野が広がった。中国の戦後のプロ...
ちょっと読んで積読していたが、日本の近現代史の基本をおさえた上で最後まで読み直したら、よくまとめられていて面白かった。 たとえば靖国問題など、何となく問題点は分かるけれど、ここまで怒る理由がピンとこないと思っていた外交問題の歴史的背景が明瞭になり、視野が広がった。中国の戦後のプロパガンダ映画だとか、韓国の反日報道だとか、メディアが大衆に及ぼす歴史認識への影響の大きさがよく分かる。また、西欧のかつての植民地への意識・態度については、今まで考えたこともなかったが、正に人の振り見て我が振り直せである。 近現代史を学ぶたびに、日本の加害の歴史に胸を痛めるが、中国・韓国がそれを盾に何か要求すると、永遠にこれが続くのかなと思ってしまう。歴史の反省は忘れずにいることは前提として、冷静に理にかなっていないことは違うと自分の頭で判断していきたい。
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ある意味、日本人としては読みにくい著。 愛国心や日本人として自認する中で、批判的に書かれているものの、事実がこうで、何故日本やドイツだけがこのように叩かれるのかということも書かれている。ネトウヨ本などが出る昨今に於いては何がfactなのかを確認しないものも増えている。この本は国際...
ある意味、日本人としては読みにくい著。 愛国心や日本人として自認する中で、批判的に書かれているものの、事実がこうで、何故日本やドイツだけがこのように叩かれるのかということも書かれている。ネトウヨ本などが出る昨今に於いては何がfactなのかを確認しないものも増えている。この本は国際法の学者によるものであり、権威でもある方の著。信用なる内容で、自分の経験なども書いている。歴史認識問題を解決する中でマスメディアや各種のイデオロギー対立なども鮮明に書かれており、良書だと思う。
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聞き手語り手の形で書かれているのでとても読みやすかったが、考え続けるべきことをたくさん受け取った本。 自分と違う意見なも耳も傾けて考えていくこと。 論破、というのがもてはやされている今、考えるために大事な1冊。 次の日世代に少しでもましな状態を引き継いでいくには。
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嫌韓・嫌中、戦争責任など。極端な意見のぶつけ合いになりやすい問題について分析し、どう取り組みべきかをわかりやすく示してくれる。日本がこれまでやってきた戦後処理について自虐や独善に陥ることなく、日本が世界に先んじて進めてゆこうと。誠実な学者の仕事。とても良い本だった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
韓国などと「歴史認識」問題について大もめにもめるようになった時、そもそも「歴史認識」とは何ぞや?そんなもの百人いれば百通りあるだろう?と謎に思って勉強しようと手に取った本。 「日本では1990年代以来、「歴史認識」はある特定の歴史にかかわる言葉としても使われている。」 (はじめに ⅰ) 第一次世界大戦以降の戦争と、日本の他欧米列強の植民地支配問題から、戦後日本がどのように戦後処理、戦争賠償問題にとりくんできたか流れがよくわかりました。冷静な文章でできるだけ偏りがないよう解説をされているのでとても読みやすく、謎に思ってたこともすっと頭に入りました。良書だと思います。 慰安婦問題は世界的な人権意識の高まりが背景にある(特に女性の人権)。 欧米諸国は植民地支配の責任は認めていない。(だからといって日本だけ批判されるのは不公平だという論もおかしい) ドイツと日本の差はアピール力の差かな、と。 帯にある、「自虐でも、独善でもなく」という言葉にこれからの日本が進むべき道を示されているように思う。
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日本の歴史認識に関する様々なテーマについて、法学者の大沼保昭教授の知識を、聞き手のジャーナリスト江川紹子さんが掘り下げる形でのインタビュー対話型で、5章構成もの。 新書ながら、膨大なFACTチェックと参考文献の多さ、また資料として当時の首相談話などが載っており、極めて信頼性の高い...
日本の歴史認識に関する様々なテーマについて、法学者の大沼保昭教授の知識を、聞き手のジャーナリスト江川紹子さんが掘り下げる形でのインタビュー対話型で、5章構成もの。 新書ながら、膨大なFACTチェックと参考文献の多さ、また資料として当時の首相談話などが載っており、極めて信頼性の高い本だと確認。 さらに帯にある『自虐でも、独善でもなく』との言葉どおり、大沼教授のまとめ方は加害者被害者いずれの側の事実も入れており、出来るだけ読み手側が問題を多面的に捉えられるよう配慮されている。 今まで日本の歴史認識について、無知ではあるもののそれに対して対処をしてこなかったので、はじめの一歩としてこの本を、各章付箋で要点をまとめながら読了。 日本の戦争責任は、戦後から1970年代くらいまでは敗戦責任と被害者意識が強く、アジアにおける自らの加害者的行為への反省をするようになったのは、戦後25年を過ぎた頃からだという。 このように、この本である程度の日本の、歴史認識への態度の流れを掴めたので、次はそれぞれの年代やテーマに絞って深く物事を見ていきたい。
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