人間の分際 の商品レビュー
過去の著作からいろいろな部分を集めて一冊にした本。 前後のつながりが無いため、好きなところを読むことも出来る。 人間の分際についての考え方にはいろいろあると思うし、共感できる部分と否定したくなる部分があるので、人それぞれ感想は違ってくると思う。
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自分の悩んでいることが、決して特異ではないのだ、と、教えてくれた本。 そして、自分が伸び伸びと生きるポイントは、自分を知ること。自分の分際をわきまえること。
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野菜はごっちゃに種をまかれてもその野菜として芽をだす。人間より卑怯ではない。という文はとても心に響いた。 環境があまりにも劣悪で芽がでないレベルであれば致し方ないが、厳しい環境のなかでも周りが自分と違ってもそれを原因で言い訳をするというこは自分が弱い人間だと認めるのと同義だと思...
野菜はごっちゃに種をまかれてもその野菜として芽をだす。人間より卑怯ではない。という文はとても心に響いた。 環境があまりにも劣悪で芽がでないレベルであれば致し方ないが、厳しい環境のなかでも周りが自分と違ってもそれを原因で言い訳をするというこは自分が弱い人間だと認めるのと同義だと思う。強く生きるためには周りとの違いを恐れずに自分であり続けることなのだろう。それが責任を持てる人間
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常識として受け入れられているけど誰もが疑問を持っている。そんな事柄をばっさり間違いだと言い切った言葉集。 随分はっきりした物言いに気圧されるし、それを言ったら終わりだろと感じる発言も多々ある。でも常人はそれを言い切る勇気すらないのだからこうやって発言できる人が持ち上げられるんだろ...
常識として受け入れられているけど誰もが疑問を持っている。そんな事柄をばっさり間違いだと言い切った言葉集。 随分はっきりした物言いに気圧されるし、それを言ったら終わりだろと感じる発言も多々ある。でも常人はそれを言い切る勇気すらないのだからこうやって発言できる人が持ち上げられるんだろう。 考え方に賛同はできるけれどこの人柄が嫌いと思われることが多そうだ。
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20151020 分際を知る。自分を諦める事だと思っているうちは心の平安は無いと言う事。年寄りだからというばかりではなく、若い人でも理解すると生きるのが充実すると思う。
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大学生の頃から読んでいる本ですが、著者の曽野綾子女史がまだお元気で執筆されている嬉しい限りです。 二十年前の三十代前半の時はいざ知らず、50歳を超えた今、目標を立てることは大事だとは思いますが、この本のタイトルにある「分際」なるものも考えてみる必要があると心のどこかで思っていた...
大学生の頃から読んでいる本ですが、著者の曽野綾子女史がまだお元気で執筆されている嬉しい限りです。 二十年前の三十代前半の時はいざ知らず、50歳を超えた今、目標を立てることは大事だとは思いますが、この本のタイトルにある「分際」なるものも考えてみる必要があると心のどこかで思っていた矢先に、巡り合えた本です。 私より長く生きてこられてきただけあって、書かれている事は、深みがあります。 以下は気になったポイントです。 ・分際とは、身の程、のこと。財産でも才能でも、自分に与えられた量や質の限度を知ることが大事(p4) ・身の丈に合った暮らし方をするということが、実は最大のぜいたくで、それを知るにはいささかの才能がいる(p6) ・失敗には、意味も教訓も深く込められていることが後で分かる。その過程を意識して、人生の流れの半分に作用する自助努力はフルに使い、自分の力の及ばない運、つまり神の意志にも耳を傾けて深く悩まない方がよい(p31) ・運命を受け入れ、そこからそれぞれの道を歩き出す気力があるかないかの違い(p47) ・不公平に慣れないと器が小さくなる(p55) ・不幸が、むしろその人の個人的な資産になって、その人を強く、静かに輝かせている(p69) ・人の生き方に口を出すべきではない、ただひたすらに外からその成功や健康を祈ればいい(p88) ・欠点をさらしさえすれば、不思議と友達はできる。他人は、美点と同時に欠点に好感を持ってくれる(p105) ・愛とは、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐えること(p123) ・人に何かを与えることが幸福の秘訣(p155) ・心配とか恐怖は、人間が不必要なものをたくさん所有しているときに起こる(p159) ・人間が自分でなしうるのは、多くの場合、与えられた偶然に乗っかっての結果だとわかってくる(p172) ・年を超えても見事だと思える人は、それは与えられているものに対して感謝できる人である(p173) ・成功した人生とは、1)生きがいの発見、2)自分以外の人間ではなかなか自分の代替が利かない、という人生でのささやかな地点を見つけること(p176) ・人間は誰でも、自分の専門の分野を持つことである。小さなことでいい、自分はそれによって社会に貢献できるという実感・自信・楽しさ、を持つこと(p177) ・道楽とは、苦労を楽しみと感じられるように変質させ得るもの(p178) ・自分の得意で好きなことをするのが成功と幸福につながる、まず、自分の得なものを発見する、次にそれを一生かかって続ける(p179) ・人生のおもしろさは、そのために払った犠牲や危険と、かなり正確に比例している。冒険しないでおもしろい人生はない(p191) ・人と比べるのをやめると、ずいぶん自由になる。限りなく自然に伸び伸びと自分を育てることができるようになる(p194) ・人間は50から先の生き方が大切である、それはその時期を過ぎると、人間は一日一日弱り、病気がちになるという運命をもっているから(p211) ・人間が高齢になって死ぬのは、多分あらゆる関係を断つということ。分を知って少しずつ無理がない程度に、狭めて軽くしていく。生きるのに基本的に必要なモノだけ残す(p220) ・死ぬ前に2つのことを点検しておく、1)自分がどれだけ深く人を愛し愛されたか、2)どれだけ面白い体験をできたか(p227) 2015年10月4日作成
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-2015/09/15 同様な女性文化人による「○○という病」と比して、極めて上質。 珠玉の文を述べる。 ①「為せば成る」が通るなら、それは戦争中に命をかけて戦った日本人全てを否定するものだ。そんな非礼は無い。 ②日本財団の理事長をやっていたとき松茸を5本もらったと言う。会長の権...
-2015/09/15 同様な女性文化人による「○○という病」と比して、極めて上質。 珠玉の文を述べる。 ①「為せば成る」が通るなら、それは戦争中に命をかけて戦った日本人全てを否定するものだ。そんな非礼は無い。 ②日本財団の理事長をやっていたとき松茸を5本もらったと言う。会長の権限でまず自分が2本もらい、次に部屋に入ってきた人に1本手渡し、また次に入ってきた人に1本手渡し、3番目に入ってした人に最後の1本を手渡した。4番目に部屋に入ってきたのは秘書室長だったが、彼は「それは残念でした」と少し残念そうに呟いただけだった。人生はそんなものである。平等なんてありゃしないし、もらえなくても大したことではない。
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作家として60年以上、世の中と人間を見つめてきた著者の知恵を凝集した一冊。 著者の文章はこれまでにも読んで、感銘を受けていましたが、改めてこの一冊を読んで、自分がいかにいろいろなものに縛られていることがよくわかりました。 おそらく人生の折り返し地点を過ぎたであろう自分に...
作家として60年以上、世の中と人間を見つめてきた著者の知恵を凝集した一冊。 著者の文章はこれまでにも読んで、感銘を受けていましたが、改めてこの一冊を読んで、自分がいかにいろいろなものに縛られていることがよくわかりました。 おそらく人生の折り返し地点を過ぎたであろう自分にとって、これからの人生を考えた時に、著者の文章が心に強く響いてきました。 「愛を発生させるのは、人間の悲しさを知ることだ」など、一つ一つの文章にとても考えさせられました。 家族と共に歩むこれからの人生も大切にしていきたいと感じました。
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「人間の分際」 曾野綾子の箴言集。 「成せば成る」というのは確かに嘘で「できることしかできない」というのが本当のところだとは思うが、年をとって達観することができるようになってそう思えるのであって、若いうちにはじめからあきらめているのでは少々悲しい。なにせ人生何が起こるかわからない...
「人間の分際」 曾野綾子の箴言集。 「成せば成る」というのは確かに嘘で「できることしかできない」というのが本当のところだとは思うが、年をとって達観することができるようになってそう思えるのであって、若いうちにはじめからあきらめているのでは少々悲しい。なにせ人生何が起こるかわからない。 曾野綾子がキリスト教の信者であるようなのでちょっとなじめないところもあるが、見たり聞いたり体験したことが元にあるので言葉に重みがあり、含蓄の深い言葉がたくさんある。中でも、『子供は「親しい他人」と思った方がいい』というのは秀逸。 それにしても、「身の程を知れ」と言うのはどうもなじめない。「足るを知れ」という方が耳に入りやすい。
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曽野綾子さんの老後などの考え方には賛同できるものがあったので楽しみにしていた作品でした。人間を「分際」として切り込むことを心地よく読もうと思ったのだけど、、、、読んでみたら、過去の作品からの脈絡ない抜粋(脈絡あるのだろうけど私のにはこの手の抜粋は全然理解できない)作品でした。この...
曽野綾子さんの老後などの考え方には賛同できるものがあったので楽しみにしていた作品でした。人間を「分際」として切り込むことを心地よく読もうと思ったのだけど、、、、読んでみたら、過去の作品からの脈絡ない抜粋(脈絡あるのだろうけど私のにはこの手の抜粋は全然理解できない)作品でした。このタイトルでの新作を読みたかった。とても残念な一冊。
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