東京すみっこごはん の商品レビュー
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商店街の脇道にそっと佇む『共同台所』。様々な年代、境遇の人々が集う不思議な空間で、食事を共にしながらそっと始まる交流に何故かホッとします。同時に共同台所の始まりには理由があった、というストーリー展開も併せて引き込まれていきます。続編も楽しみ。
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食べ物系連作が好き。おもしろくなくても好き。時代劇のように予定調和を楽しむもので、読みながら別の考えごとをしてしまう、いつも。今日の考えごとはかなしかった。わたしとは共有できないのかと、ちょっと泣いた。そのままうたた寝。本はいっぱい読もうとまた誓った。 食べ物系連作としては、ダメ...
食べ物系連作が好き。おもしろくなくても好き。時代劇のように予定調和を楽しむもので、読みながら別の考えごとをしてしまう、いつも。今日の考えごとはかなしかった。わたしとは共有できないのかと、ちょっと泣いた。そのままうたた寝。本はいっぱい読もうとまた誓った。 食べ物系連作としては、ダメなことはないけど、他にもっとおもしろいのとかよくできたものもあるからなんてことない感じです。じゃあなにがおもしろかったか挙げられないんだけど。
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よかったわあ ほんわかと おいしいものを一緒に食べるってすてきなことです 一人の食事が増えてる現代 ていねいにごはんをつくるのって大切だね この作者の本、また読んでみたいです ≪ すみっこで ワイワイもりもり 食べましょう ≫
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年代も性別も異なる人々が集まってくじ引きで料理当番を決めて皆で食事をする『共同台所』、すみっこごはん。 お料理はなるべくレシピノート通りに作る、できた料理がまずくても文句を言わずに食べる、店の奥の椅子は永久予約席、などのルールがあり、オーナーも存在理由も不明で、採算も特に取れな...
年代も性別も異なる人々が集まってくじ引きで料理当番を決めて皆で食事をする『共同台所』、すみっこごはん。 お料理はなるべくレシピノート通りに作る、できた料理がまずくても文句を言わずに食べる、店の奥の椅子は永久予約席、などのルールがあり、オーナーも存在理由も不明で、採算も特に取れない謎のお店。 でも何だか居心地が良くて集まってしまう皆の居場所。 キャラがそれぞれに立っていて、いい味を出してる。最初嫌な奴だった「渋柿」こと、柿本さんも、実は結構いい奴だったし、皆それぞれ温かく優しいけど、ベタベタした人間関係はなく、仲が良いけど、ヨソヨソしいのとは違う適度な距離感があって、逆に良い。そんな人間関係と全体を通して流れる雰囲気を一言でいうなれば「見守る」ということなのかな。 何となくそれぞれに孤独や焦燥感、心に穴を抱えていて、そんな人たちの拠り木となっている、すみっこごはん。後半にその秘密が解明された時にナントも言えずあったかい気持ちになれた。やっぱり愛情がある場所だから皆居心地が良かったんだよね。永久予約席、も優しいね、 最後まで読んで、最初の章をもう一回読み直してしまった。 なるほど、渋柿のその態度はそういう意味だったんだ。
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ありがちな話といえばそうなんだけれども、読みやすく、登場人物の心情も伝わりやすかった。しばらく忘れていた、色々な感情がよみがえって、結構うるうるしてしまい、電車内で危なかったー! 続編も買っておこう。 最後はできすぎた偶然、と感じてしまったため、☆4つにしました。
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ずっと気になっていた小説。 カフェやお店を舞台にしたものとはちょっと違って、様々な事情を抱えている人が夕方集まり、一緒にごはんを作って、夕食を食べる。夕方のほんのひとときを見ず知らない人たちが集まって時間を過ごしていく不思議な空間、すみっこごはん。 みんなが抱えている事情も様...
ずっと気になっていた小説。 カフェやお店を舞台にしたものとはちょっと違って、様々な事情を抱えている人が夕方集まり、一緒にごはんを作って、夕食を食べる。夕方のほんのひとときを見ず知らない人たちが集まって時間を過ごしていく不思議な空間、すみっこごはん。 みんなが抱えている事情も様々だけれど、最後にはどこかほっこりするお話ばかりでした。 途中でもしかしたら?と思う部分もありましたが、結末まで行くと予想以上でした。 私もこんな場所があったら、勇気を出して行ってみたいかも。 続編も発売されているので、続きが楽しみです。
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一話ごとに語り手が変わり、独立しているようなのに連続していて、各話の登場人物たちのその後が垣間見られるのが嬉しいです。 最後に繋がる親子愛に涙。 でも、1話の高校内のイジメや2話の職場の陰口などの描写がけっこう辛かったので星の数を減らしちゃいました。 奈央ちゃん、幸せになってほし...
一話ごとに語り手が変わり、独立しているようなのに連続していて、各話の登場人物たちのその後が垣間見られるのが嬉しいです。 最後に繋がる親子愛に涙。 でも、1話の高校内のイジメや2話の職場の陰口などの描写がけっこう辛かったので星の数を減らしちゃいました。 奈央ちゃん、幸せになってほしいな。
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光文社文庫書き下ろしの連作短編集 とある商店街に、一見みすぼらしい小さな店 『共同台所 すみっこごはん *素人がつくるのでまずいときもあります』 と、書かれている。 短編の全てがここで、偶然出会い一緒にごはんを作ったり 食べるという仲間が主人公。 それぞれの「すみっこごはん」物語が語られる。 学校で仲間外れにされ、自分の存在に自信が持てない女子高生。 影でお局様と呼ばれる出遅れた婚活中の女子力無しのOL。 貧民街でくすぶっていたタイ人の青年、妹や育ての親の祖母の暮らしのためNPO法人の援助でコンビニでバイト中の留学生。 前妻の娘に会うこともできず、その子のブログを見ながら あたふたしてる公務員。 ひょんなことから行きつけの小料理屋の女将が小さな赤ちゃんを 残して病死、その子供におふくろの味を伝えようとする ガラの悪いボクシングトレーナー。 最後には、事情が明るみに出て。。。。 短編ながらも、生き様が端的にまとめられて、生き生きと表現。 ありそうで、なさそうなこの場所。 ほかほかのごはんが取り持つ時間は、本音で笑い合える時間となる。
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最初の2作品がお気に入り。 全体に、ほのぼのした感じでさくっと読める。 いかにも下町ちっくで、私自身が参加するには敷居が高そうだけど、作品としては、好き。 みんな、いろんなものを抱えているからこそ、すみっこごはんにひかれていくのだろうな。 それにしても、すみっこごはんのなりたち...
最初の2作品がお気に入り。 全体に、ほのぼのした感じでさくっと読める。 いかにも下町ちっくで、私自身が参加するには敷居が高そうだけど、作品としては、好き。 みんな、いろんなものを抱えているからこそ、すみっこごはんにひかれていくのだろうな。 それにしても、すみっこごはんのなりたちにびっくり。 まさか、そんなワケがあったなんて。 続編で、彼らのその後を読むのが楽しみ。
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古ぼけた一軒家には「東京すみっこごはん」「素人が作るのでまずいときもあります」の謎の文字。 定食屋ではない。そこに集うひとたちが、くじ引きで料理を作るのです。しかも、そこにあるレシピ通りに作らなければならないというのです。 集う人たちのもつ、それぞれの事情は切ないけれど、それがと...
古ぼけた一軒家には「東京すみっこごはん」「素人が作るのでまずいときもあります」の謎の文字。 定食屋ではない。そこに集うひとたちが、くじ引きで料理を作るのです。しかも、そこにあるレシピ通りに作らなければならないというのです。 集う人たちのもつ、それぞれの事情は切ないけれど、それがとけ合って、次第に人生の秘密が明かされていきます。いいなぁ、これぞ小説の楽しみ。現実はもっと厳しいからこそ、救われるラストでした。 こんな場所が都会の片隅のあちこちに、ほんとうにあったらどんなにいいだろう。
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