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生物学者山田博士の聖域 の商品レビュー

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2023/05/02

石川大学の理学部でヒキガエルの生態に関する研究をしている山田博士(ひろし)、一方で金沢のミニコミ誌『たべモグ』の編集を行っている鈴木沙夜梨。二人はミニコミ誌の先輩、京子の結婚式で出会い、ひょんなことから近づきあっていく。ある日、沙夜梨の同僚とともに怪談話をする会があり、そこで二人...

石川大学の理学部でヒキガエルの生態に関する研究をしている山田博士(ひろし)、一方で金沢のミニコミ誌『たべモグ』の編集を行っている鈴木沙夜梨。二人はミニコミ誌の先輩、京子の結婚式で出会い、ひょんなことから近づきあっていく。ある日、沙夜梨の同僚とともに怪談話をする会があり、そこで二人で怖がらせることにしたのだが…。 仕事柄、「理系」「博士」「研究室(ラボ)」などという単語にはピンときてしまうため、購入しては見るものの、だいたいハズレというか、編集側の余計な意図が邪魔をして楽しめない作品が9割。小川洋子以外で「博士」の当たりはないものか。 本作も例にもれずである。まず、山田が研究しているのはヒキガエルのオスメスの比。泥沼に浸かって、ヒキガエルを集める。研究室は理学部のくせに男10に女は0。学生はラボで脱衣パズルに打ち込み、山田の同僚は打倒カップルを誓って時々決起集会を行う。当の山田はというと、結婚式にちぐはぐな格好で現れ、黒いネクタイにポケットにはポッキーのゴミ。つまり、学者=世捨て人の世間の常識のない人たちという、この手の作品の常套の設定になっている。 そんな人は実際にはほとんどいないわけで(ゼロとは言わないが)、明らかに編集サイドが「普通の博士ではつまらないので、できるだけエキセントリックにしてください」と勝手に設定したことが丸わかりである。 研究内容も、これまで読んだ作品(脳波を調べる、など)と同様に、一般の人にとって全く役に立たないという設定で、こういうのも出版社(角川)と編集者の考える博士像なのだろう。 相手方の雑誌社については、ほとんど仕事内容が出てこないので割愛。 また、ここまで書いたことでうすうす気づかれているかもしれないが、この作品、明らかに森見登美彦の『四畳半』をモチーフに、というよりも、意図的に寄せて描かれている。一部の章は山田と鈴木の項がそれぞれが全く同じ文章から始まるという、『四畳半』の「なんなんとする」のあれをやってほしいと言われて書いたのだろうということが丸わかりなのだ。そして、内容はともかく、言葉選びが浅い。 オチもむりやり古典に寄せたはいいが、読者の8割型納得しないだろという終わり方。 適当なライターに書かせたのかと思いきや、読んでから表紙裏をみたら博士持ちの人が書いていた。本当に?この続編を読みたいとは思わないので、しっかり自分の思う博士像で小説を書いてみてほしい。

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2019/03/05

読書録「生物学者山田博士の聖域」3 著者 松尾祐一 出版 角川書店 p29より引用 “そして彼らは結婚式に参加する男の作法に ついて教えてくれた。すなわち祝いの席では 厳粛さを示す黒いネクタイをしめ、新郎より 華やかであってはならないために髪の毛は一 週間前から洗ってはならず...

読書録「生物学者山田博士の聖域」3 著者 松尾祐一 出版 角川書店 p29より引用 “そして彼らは結婚式に参加する男の作法に ついて教えてくれた。すなわち祝いの席では 厳粛さを示す黒いネクタイをしめ、新郎より 華やかであってはならないために髪の毛は一 週間前から洗ってはならず、また双方多くの 親戚の子供が参加することを想定し、これに 対応するために両ポケッツの中にはポッキー 等の菓子を満載にしておくのが礼儀だと教え てくれた。” 目次から抜粋引用 “四角い空から落ちてきたもの  変な虫とは誰のこと?  柄ではなく私の事を褒めてください  押してはならないスイッチを  辿り着くべき場所”  石川県金沢を舞台とし、理系男子と文系女 子の恋模様を描いた、長編小説。  職場の先輩の結婚式に出席したが、諸事情 により全く知らない人たちの席に座ることと なった、主人公・鈴木沙夜梨。自分の名前と 結婚について考えながら、右隣を見てみると、 結婚式にはあからさまにおかしな格好をした 男が座っていた…。  上記の引用は、主人公・山田博士に対する、 友人たちのアドバイスを記した一節。 友人が結婚式で彼女を見付けるかも知れない からといって、こんなアドバイスをするのは、 いかがなものでしょう。付き合う友人はよく 選んだほうがいいですね。  出てくる登場人物が、大体濃い方々で、楽 しく読み進められます。なんだか少し、ファ ンタジーな要素もあって、不思議な雰囲気の 作品です。 ーーーーー

Posted byブクログ

2016/06/21

ラブコメ要素2 理系要素1 タイトルから理系のストーリー展開を期待していたが大外れ。 最終的には文学的な要素が入ってきてしまう。 ただ、2人の主人公の相互視点で進むため、感情移入はしやすいかも。

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2016/03/15

ミステリと恋愛小説の要素が少しずつ入った、よく分からない雰囲気。理系の変人さは面白い。 2016/3/15

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2015/10/06

理系男子、女っ気のない山田博士と、呉服屋の一人娘で男の人と縁のない紗夜梨。 謎を解くのは枕!初パターンだ。

Posted byブクログ

2015/10/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これ…何となくですが手法が森見登美彦氏の『夜は短し歩けよ乙女』と似ていますね。 特に最後の方がそんな感じを受けました。 さくさく読めましたが評価はなしで。

Posted byブクログ