本を読むときに何が起きているのか の商品レビュー
幼いころに読書したときの疑問が晴れるような本でした。ここに書かれていたようなことが気になって読書ができなくなってしまった頃があったのだけど、いつの間にか忘れてしまっていて、人間はそういうことを割りきって読書しているのか。と実感しました。
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[読むことを,読む]1日の間でなんども繰り返される「読む」という行為に焦点を当てた作品。ともすれば無意識的に行っているこの行動は,いったい私たちに何をもたらしているのだろうか......。著者は,ブックデザイナーとして活躍しているピーター・メンデルサンド。訳者は,アニメーションや...
[読むことを,読む]1日の間でなんども繰り返される「読む」という行為に焦点を当てた作品。ともすれば無意識的に行っているこの行動は,いったい私たちに何をもたらしているのだろうか......。著者は,ブックデザイナーとして活躍しているピーター・メンデルサンド。訳者は,アニメーションや映像芸術作品の字幕翻訳も多数手がける細谷由依子。原題は,"What We See When We Read"。 印象的なフレーズとこれまた印象的なビジュアルで,「読む」ということの意味する世界へと,読者をどこまでも誘ってくれる一冊。タイトルに対する回答がスパッと提示されるタイプの本ではないのですが,普段何気なく実践している行為の捉え方がガラッと変わること間違いなしです。 〜本を読むという活動は,意識そのもののように感じ,また,意識そのもののようなものだ。つまり不完全で,部分的で,かすみがかっていて,共同創作的なものなのである。〜 本読みとしてはタイトル買いな側面もありましたが☆5つ
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読書中の私たちの頭の中では何が起こっているのか、再現しようとしている本。面白い試みだと思うけど、それ自体が難しいからか文章がわかりづらく、読むのが少々つらかったです。 挿絵(というかデザイン画?)がとてもおしゃれで、デザイン画集として楽しむのでもいいかも。
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活字を読んでいる時読者の頭はどんな風になっているのかを、 アートなビジュアルで表現した本。(科学的ではなくて感覚的に表現) 『読書が進み、その体験の中に沈んでいくと演奏のようなものが始まる。読者が本を演奏して、本の解釈を演奏する。 読者が演奏者であり、オーケストラであり、観客であ...
活字を読んでいる時読者の頭はどんな風になっているのかを、 アートなビジュアルで表現した本。(科学的ではなくて感覚的に表現) 『読書が進み、その体験の中に沈んでいくと演奏のようなものが始まる。読者が本を演奏して、本の解釈を演奏する。 読者が演奏者であり、オーケストラであり、観客である。』 ということは本というのは譜面だということですね。 指揮者や演奏者の解釈によって同じ曲でもかなり違って聴こえますもんね。 ということで本の感想も千差万別ということなんですね。
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「読書」について現象学的に捉えようとした本。だが、 理論を振りかざそうというのではなく、読書するときに 起きていることを追体験するように詳述しようとした本 と言えるだろうか。本を読むときに何が起きているのか を本に書くという難事にタイポグラフィーを駆使して 挑み、ある程度成功して...
「読書」について現象学的に捉えようとした本。だが、 理論を振りかざそうというのではなく、読書するときに 起きていることを追体験するように詳述しようとした本 と言えるだろうか。本を読むときに何が起きているのか を本に書くという難事にタイポグラフィーを駆使して 挑み、ある程度成功していると思う。 ただ、ここで主に採りあげられる「本」が小説のみで あることはやや物足りない気がするし、書かれている 形式も手伝い、全体を通して「理解する」本ではなく 「感じる」本となっているのは惜しいところ。 小説読みを自認する人は、一度読んでみると面白い体験 が出来るだろう。
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読書しながら漠然としていた「読書しているときどうなっているのか?」というのを言語化したというところか。 確かにそうそうと思えるところがある。 小説の中から情報の断片を仕入れ、自分の中にある情報を引き出し、イメージを膨らまして、軌道修正しながら読み進めている。ただし、はっきりして...
読書しながら漠然としていた「読書しているときどうなっているのか?」というのを言語化したというところか。 確かにそうそうと思えるところがある。 小説の中から情報の断片を仕入れ、自分の中にある情報を引き出し、イメージを膨らまして、軌道修正しながら読み進めている。ただし、はっきりしていない、ぼやけた部分がある。それでも小説は読める。 私の場合、例えば登場人物が美人である場合、そのいくつかのパーツの描写があり、イメージすると私の中で美しくなかったら勝手に自分好みの美人のイメージに変えて読み進めている。 時代もあるし、現代に置き換えてより入り込みやすくする工夫はしてしまう。 それも、初めて構築する美人ではなく、大抵は見たことのある女優に似ていたりする。 この本、イラストが多く、レイアウトもバラバラ。横書き。文字は全体の三分の一程度。
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作家はスケッチする人もいる。 作家自身の発見的学習に役立つこともある。 漠然とした思考をスケッチにし、 そのスケッチを解説する。という手法。 言葉の解決は、 文字だけでない。言葉の解決のために スケッチを描くとか写真を見せるとか、 他のツールを使うということ。 話せばわかる、...
作家はスケッチする人もいる。 作家自身の発見的学習に役立つこともある。 漠然とした思考をスケッチにし、 そのスケッチを解説する。という手法。 言葉の解決は、 文字だけでない。言葉の解決のために スケッチを描くとか写真を見せるとか、 他のツールを使うということ。 話せばわかる、ということに当てはまらない時は、話す以外の手段を講じるということ。 でも前提は、それでも解釈は人それぞれということ。 言葉が効果的なのは、 それ自体に影響があるのではなく、 読者の経験の蓄積の中から何かを引き出す、 拡げる可能性を含んでいる、ということだ。
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読書をするということを、改めて考える機会となりました。 著者が米人なのであたりまえですが、引用も訳書になりますが、日本的な考え方ではどうなのかしら・・と‥ 本を読む時に私たちは何をみているのか? 読書を楽しみとしている私は、頭の中で思い描くことが愉しいのかな・・どういう読書を続け...
読書をするということを、改めて考える機会となりました。 著者が米人なのであたりまえですが、引用も訳書になりますが、日本的な考え方ではどうなのかしら・・と‥ 本を読む時に私たちは何をみているのか? 読書を楽しみとしている私は、頭の中で思い描くことが愉しいのかな・・どういう読書を続けていく事になるのでしょう!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
図書館で予約しておいた本書を受け取りに行った時、427頁という分厚さに驚き、覚悟をしてページを捲り更にびっくり。 本を読むときに私たちは何を見ているか? ページに印刷された文字のほかに、読む時に何を頭に思い描いているか? たくさんの仕掛けを楽しみながらあっという間に読了。 今まで読書をする時に、これほどにまで多様な方面から分析し、疑問を持ったことがあっただろうか。
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「本を読むときに何が起きているのか」 http://filmart.co.jp/books/composite_art/honwoyomutoki/ … 読んだ、おもしろかった。認知でも認識でもなく、文章からイメージするという意識上の現象にフォーカスした本。現象学というのを初めて...
「本を読むときに何が起きているのか」 http://filmart.co.jp/books/composite_art/honwoyomutoki/ … 読んだ、おもしろかった。認知でも認識でもなく、文章からイメージするという意識上の現象にフォーカスした本。現象学というのを初めて知った。読書中のイメージが記憶になるが像や情景の細部は曖昧(つづく 読書に没頭すると検分から離れるから読後は読んだ記憶しか残らなくて、かつ内容記憶は不完全。確かに!著者が装幀を手がけるアートディレクターだからか図版が多用され全編で文字が強烈にデザインされているけど内容理解の助けにはあまりならないのが残念。普通のレイアウトで読みたかった(おわり
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