母ちゃんの脱出 の商品レビュー
祖父の妹一家が満蒙開拓団として大陸に渡り、戦後引き揚げてきたことは知っていた。しかし体験談を聞く機会はなかった。戦中、祖父に宛てて書かれた手紙が出てきた。 「与えられた土地での収穫は難しく、夜中はオオカミが出るので便所にもいけず・・・中略・・・知人の紹介でハルピンあたりで職がない...
祖父の妹一家が満蒙開拓団として大陸に渡り、戦後引き揚げてきたことは知っていた。しかし体験談を聞く機会はなかった。戦中、祖父に宛てて書かれた手紙が出てきた。 「与えられた土地での収穫は難しく、夜中はオオカミが出るので便所にもいけず・・・中略・・・知人の紹介でハルピンあたりで職がないか打診している・・・などと窮状が書かれており、墨塗りや伏字になっている部分は、神戸の空襲で住まいの近所が焼失したことを気遣う内容のようだ。 阪神淡路大震災の年に亡くなった祖父は、戦争体験には一切触れず一生を終えた。この手紙はそんな祖父の文箱に大切に保管されていたもので、震災で倒壊した家屋から取り出されて今に至る。 この本で、親戚たちが辿った苦難の歴史を改めて知った。
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