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光圀伝(下) の商品レビュー

4.2

72件のお客様レビュー

  1. 5つ

    28

  2. 4つ

    29

  3. 3つ

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2025/01/29

発刊当時に単行本を図書館で借りて読み始めましたが、あまりのページ数(752ページ)に、中盤で返却日を迎えてしまう…。それ以来、ずっと気になっていた作品。Audibleで最後まで聴くことができました。光圀の生き方、行動、思考、全てがカッコいい。今度、「偕楽園」に行く時には、今までと...

発刊当時に単行本を図書館で借りて読み始めましたが、あまりのページ数(752ページ)に、中盤で返却日を迎えてしまう…。それ以来、ずっと気になっていた作品。Audibleで最後まで聴くことができました。光圀の生き方、行動、思考、全てがカッコいい。今度、「偕楽園」に行く時には、今までと見方が変わるかも。

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2024/12/22

しばらく光圀の親しい人や家臣の死を見届ける場面が多く、気の毒でした… 悲しみの中でも、自分の目標に向かって頑張る姿が素敵でした! ただ、新しい登場人物も出てきて、「覚さん来た!」とにやにやしたり、いつ介さんが来るのかなーと思っていたら、「天地明察」の安井算哲が先に登場し、「算哲...

しばらく光圀の親しい人や家臣の死を見届ける場面が多く、気の毒でした… 悲しみの中でも、自分の目標に向かって頑張る姿が素敵でした! ただ、新しい登場人物も出てきて、「覚さん来た!」とにやにやしたり、いつ介さんが来るのかなーと思っていたら、「天地明察」の安井算哲が先に登場し、「算哲来たーー!」心の中でガッツポーズしました(笑) その後介さんも登場して嬉しくなりました。 時々「明窓浄机」に出てくる「あの男」って誰?と思いながらずっと読み進み、やっと後半で分かりスッキリです。 水戸黄門様はテレビとは違い、凄い人だったんですね^_^

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2024/11/26

5教科の中で社会が一番苦手で、特に日本史は大嫌いだった自分が夢中で読了するとは…。 恐るべし冲方先生。 とは言え、やはり知識不足すぎて、言葉を調べながら読み進めたため、めちゃくちゃ時間がかかりました。 テレビドラマの好々爺な光圀とは全く違った、リアルな描写に引き込まれました。 ...

5教科の中で社会が一番苦手で、特に日本史は大嫌いだった自分が夢中で読了するとは…。 恐るべし冲方先生。 とは言え、やはり知識不足すぎて、言葉を調べながら読み進めたため、めちゃくちゃ時間がかかりました。 テレビドラマの好々爺な光圀とは全く違った、リアルな描写に引き込まれました。 徳川幕府について、改めて勉強したくなりました。

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2024/10/14

面白かった!でもやっぱり儒学とか仏教とか、そういう昔の知識があった方が入りやすいかな。何も知らないまま物語として読もうかなと思ったら難しい言葉が多かったかも。でもそれを差し引いてもとても面白かった。名君としての知名度はとても高い分、色んな苦悩と葛藤がついて回った生涯であったんだな...

面白かった!でもやっぱり儒学とか仏教とか、そういう昔の知識があった方が入りやすいかな。何も知らないまま物語として読もうかなと思ったら難しい言葉が多かったかも。でもそれを差し引いてもとても面白かった。名君としての知名度はとても高い分、色んな苦悩と葛藤がついて回った生涯であったんだなぁ。最後まで読んだ後、もう一度上巻の冒頭を読み返すとまた色んな側面が見れてよかったな。 光圀の志しを共にした人をことごとく見送る心情は計り知れないけど、時々名が出るたびにこっちまで涙ぐみそうになってしまった。なくなった後までずっと尾を引いてる光圀と読耕斎の関係性は最高だった。

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2024/10/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2013年(第10回)。10位。 水戸に戻った光圀。すっかり大人な下巻なので、上巻のような破天荒さや明るさが消えているのがさびしい。 泰姫、読耕斎、どちらも亡くなり。まわりがどんどん亡くなっていく。将軍も家光からどんどん変わり、とうとう生類憐みの令。こんな将軍でも徳川の太平の世は安泰なのだ。 そして、光圀は最後に誰を殺したのかが明らかになる。印籠をふりかざす人ではなかったんだな。振りかざしてたのはスケさん角さんかw 時代小説苦手だが、楽しく読めた。

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2024/09/12

漫遊しない、史実に近い水戸徳川光圀の物語 以下、下巻の公式のあらすじ ---------------------------- 第3回山田風太郎賞受賞! 尋常ならざる熱量で、その鮮烈な生涯を活写した 魂震わす渾身の1500枚! 解説=筒井康隆 「我が大義、必ずや成就せん」―...

漫遊しない、史実に近い水戸徳川光圀の物語 以下、下巻の公式のあらすじ ---------------------------- 第3回山田風太郎賞受賞! 尋常ならざる熱量で、その鮮烈な生涯を活写した 魂震わす渾身の1500枚! 解説=筒井康隆 「我が大義、必ずや成就せん」――老齢の光圀が書き綴る人生は、“あの男”を殺めた日へと近づく。 義をともに歩める伴侶・泰姫と結ばれ、心穏やかな幸せを掴む光圀。盟友や心の拠り所との死別を経て、やがて水戸藩主となった若き“虎”は、大日本史編纂という空前絶後の大事業に乗り出す。光圀のもとには同志が集い、その栄誉は絶頂を迎えるが――。 “人の生”を真っ向から描く、至高の大河エンタテインメント! ---------------------------- 改暦の物語である天地明察の安井算哲も登場して嬉しい あっちでもちらっと光圀が出てきてたので、そりゃぁクロスオーバーするよな 保科正之も両方で深謀遠慮の人して描かれてるし 水戸光圀が諸国漫遊をしていないというのは知ってたけど 実はこんな破天荒な人生だったとは知らなかった 三男でありながら跡取りになったという負い目と疑問 徳川体制維持のため、太平の世を築く使命 そんな世の中で天下を取るには、武ではなく詩作においてという決意 そして、叔父の大願である日本独自の歴史書編纂という事業 読んでいて胸が熱くなるな 三男なのに世子となった不義を覆す企み 兄に打ち明けた際には、不孝だ不忠だと言われるが でも、大義ではある 政治に限らず、人の意思決定には何を重視するかでそれぞれの正義が変わってくる そして、同じ「義」という基準でも 方法論で何が義なのかも変わってくる 大老を誅殺した理由 後の世では行われているけど、確かにこの時点でそれはない ないのだけれども、よくよく考えれば義ではあるのかもしれない ただ、そこに民草の安寧は考慮されていない 誰にとっての大義なのか そう言えば、近年では徳川綱吉の評価も変わってきているというけど 冷静に考えれば、生類憐みの令は悪法だと思うんだけどね それでいてその令を徹底しないあたりに弱腰な政治姿勢が伺える まぁ、後ろ盾が盤石ではない指導者なんてそんなものなのは現代も変わらないなぁ

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2024/03/27

上下巻飽きずに楽しく読めた。戦国の婆娑羅精神の武士が好きで、江戸時代の儒学に染まった武士は好きになれない部分が多分にあったが見直すいい機会になった。何処までが史実で、何処までが虚構かわからないが、後の世につながる流れなど、やはり水戸藩は光圀が持った理想が大いに影響はあったのだろう...

上下巻飽きずに楽しく読めた。戦国の婆娑羅精神の武士が好きで、江戸時代の儒学に染まった武士は好きになれない部分が多分にあったが見直すいい機会になった。何処までが史実で、何処までが虚構かわからないが、後の世につながる流れなど、やはり水戸藩は光圀が持った理想が大いに影響はあったのだろう。最後の解説が筒井康隆だったのは、嬉しかった。

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2023/08/28

 義に生きた男、徳川光圀。「義」というキーワードで幼少期から晩年を見事に描き切っている。儒学の考え方は近代に否定され、旧時代の遺物とされたため、現代の我々からすれば違和感があるものだが、光圀の「義」、物語の中心となる兄の代わりに当主になった不義を兄の子を後継ぎに据えることで克服す...

 義に生きた男、徳川光圀。「義」というキーワードで幼少期から晩年を見事に描き切っている。儒学の考え方は近代に否定され、旧時代の遺物とされたため、現代の我々からすれば違和感があるものだが、光圀の「義」、物語の中心となる兄の代わりに当主になった不義を兄の子を後継ぎに据えることで克服するという考え方は私にはスッと入ってきた。恐らく光圀の負い目に共感できた結果だと思う。高尚な義の根本には人間の本質的な感情があるのではないかと思う。その点では人間が本質的な感情を無視して殺し合いをしていた戦国時代に秩序を取り戻したという点で儒学・朱子学の本当の価値があると思う。  もう1つのメインである藤井紋大夫徳昭の事件。可愛がっていた一番弟子を殺さなくてはならなかった最終盤の光圀の描写も良かった。変に感傷的になるのではなく、淡々と自分が行おうとしていることをなぞっている感じ。藤井の「忠」が光圀の「義」に反していた悲しいすれ違い。お互い分かった上でこうするしかなかったというのが余計悲しさを醸し出す。  そして長生きの宿命だが周囲が立て続けに亡くなっていくのは本当に辛い。特に良き理解者だった妻の泰姫と友・読耕斎の早すぎる死は読者にとってもきつかった。泰姫が描かれたページ数は少ないものの強烈な印象が残り、作者のキャラ描写の上手さを感じる。読耕斎の目指した西山への隠退を光圀が達成したときは非常に温かい気持ちに包まれた。  本作が面白かったのは有名人のオンパレードだったことも大きい。宮本武蔵、沢庵、山鹿素行、渋川春海など政治以外での創作上の接点が非常にワクワクさせられた。

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2023/04/02

上巻の冒頭、なぜあの男を光圀が殺したのか。それが、最後の最後で明らかになる。大義というスケールの壮大さゆえに、これまでの経緯が必要だったのだろう。 私の中では、水戸(茨城)っていうのは何もない地方の街という印象だった。梅が有名であることは知ってたが、その梅や水戸を見る目が変わっ...

上巻の冒頭、なぜあの男を光圀が殺したのか。それが、最後の最後で明らかになる。大義というスケールの壮大さゆえに、これまでの経緯が必要だったのだろう。 私の中では、水戸(茨城)っていうのは何もない地方の街という印象だった。梅が有名であることは知ってたが、その梅や水戸を見る目が変わった本になった。 上下巻と決して少なくないボリュームだが、マンガを読んでるような軽快なシーンも多く、ページをめくる手が止まらなかった。後水尾天皇から手紙が届いたときの仰天する光圀の反応が面白すぎる。また、左近の名言「刀くらいで、女の心が斬れるとお思いにならないで下さい。祟られますよ」も痛快だった。 また、明国再興を図る朱舜水の言葉にも救われる。『一日しにてなるのは紙の城である。百年の歳月をかけるのが石の城である。あなたは一日にしてなるような城を目指すべきではない』。焦りを鎮めてくれる言葉だった。 大義とは何か。この本の根幹であり、よく生きる上で考えざるを得ないもの。光圀に限らず、兄や読耕斎、泰姫などの登場人物から私も学んでいる感触があった。学問の前に、人は皆平等である。たかが世子だし、身体は借り物でいずれ返すものである。学歴も生まれもどこの会社に勤めてるとか自分の立場は関係ない。心が貧者になるほど人と自分を分け隔てる。そんな気がした。私も勉強しよう。未熟な人生観を憂えた光圀が漢学や詩歌に励んだように、世のことをたくさん知っていこう。

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2023/03/14

天地明察がとても良かったので、期待して読みました。一行目からもうゾワッときました。 歴史上の人物の生涯をドラマチックに描くのが本当に上手いです。映画を見終わった後のような満足感を味わえました。

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