自分らしさって何だろう の商品レビュー
思春期の「自分らしさ」をテーマにした一冊。ちくまプリマー新書らしく、平易で読みやすいのに、今の時代に合った視点がしっかり詰まっていました。 特に印象に残ったのは、昔のように価値観が固定されていた時代とは違い、現代では“ひとつの選択を貫くこと”自体が前提ではなくなっている、という...
思春期の「自分らしさ」をテーマにした一冊。ちくまプリマー新書らしく、平易で読みやすいのに、今の時代に合った視点がしっかり詰まっていました。 特に印象に残ったのは、昔のように価値観が固定されていた時代とは違い、現代では“ひとつの選択を貫くこと”自体が前提ではなくなっている、という指摘。 たしかに、社会も働き方もどんどん変わっていく中で、目標が一つに絞れないことや、選んだ道が「違ったかも」と思う瞬間って誰にでもあるはず。そこを「失敗」と捉えなくていいんだと、改めて背中を押された気がしました。 中高生から新社会人くらいの、<自分らしさ>に悩みやすい時期の人には読みやすい内容だと思う。 自分を理解するって難しいけれど、他者との関わりやコミュニティの中で揺れながら探していくものなんだな、としみじみ思いました。 まだまだ試していいし、変わっていってもいい。そんな柔らかいメッセージを受け取れる本でした。
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この本を読む目的が「自分らしさの回答を出すため」であればおすすめはしない。筆者があとがきで「『これが自分らしさだ』という答を与えるつもりで書いたのではない。」と示しているように、あくまでも考えるための「ヒント」を授けてくれる内容である。 MEMO ・行動することで、思いがけない...
この本を読む目的が「自分らしさの回答を出すため」であればおすすめはしない。筆者があとがきで「『これが自分らしさだ』という答を与えるつもりで書いたのではない。」と示しているように、あくまでも考えるための「ヒント」を授けてくれる内容である。 MEMO ・行動することで、思いがけない気づきが得られることがある。それまで気づかなかった自分の一面を発見することがある。何でもそうだが、やってみて初めてわかることがある。 ・気になることには目を向ける気持ちの余裕をもつ。このような生き方こそが、変動の激しい現代にふさわしい生き方と言えないだろうか。 とにかく行動する。そしてそのプロセスで感じたことを言語化することで、自分とは何かが見えてくる気がしている。表面的なことばかりで満足せず、数穂先を深掘りして考えられる人間は、きっと自分のやりたいこと、好きなこと、苦手なこと、向いていることに気づけるのではないだろうか?と思った。 ・僕たちは、過去に経験したことがらを抹消したり他の人の経験と交換したりすることはできないものの、個々の経験の重みづけや意味づけを変えることで、同じ過去経験の素材を背負いながらも、まったく趣の異なる自己物語を打ち立てることができる。 過去の出来事をネガティブにもポジティブにも、如何様にも自分らしく捉え直すことができる。高校生や大学生の時に、そのことを知っておきたかった。
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メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1959445674954756372?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
尊敬する人が話していた本だったので読んでみました。 よく「自己肯定感が下がっている」と言われるが、抽象的思考ができるようになってくると理想自己と現実自己の違いに苦しみ自己肯定感が下がってくることにつながるということが腑に落ちた。 ただ単に子どもの自己肯定感が下がってきた、というのを悪いようにとるのではなく、思考が育ってきたからという視点から見るのもひとつだなと感じた。 人と比べたり、人と話したり、人に評価されることで自分のことを客観視したり、自分はこういう面もある、と感じられるというのは、人との関わりの中で生きているんだなというのを強く感じた。日本語では「人」と人間関係を表す「人間」がほぼ同じ意味で使われている、というのも日本は社会性を特に大事に考えている国民性なんだなと感じました。 尊敬している人から褒められたり、いいところを評価されたりしたことがずっと心に残っているのはそういうことだなぁと改めて思いました。
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思春期特有の「自分らしさとは?」の疑問への向き合い方を教えてくれる本。 その時期に自分を客観視することで自信がなくなってしまったり、逆に「こんなもんじゃない」と出来ない自分を認められなかったりというのは、成長過程で自然なことなんだと改めてわかった。 大人になってからもこういう考え...
思春期特有の「自分らしさとは?」の疑問への向き合い方を教えてくれる本。 その時期に自分を客観視することで自信がなくなってしまったり、逆に「こんなもんじゃない」と出来ない自分を認められなかったりというのは、成長過程で自然なことなんだと改めてわかった。 大人になってからもこういう考えの中二病みたいな人がいるけど、然るべき時にしっかり悩んでおくって大事だなと思う。
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とてもわかりやすくかったです。プロテウス的人間のところが印象に残り、こんな生き方もあるんだなぁと勉強になりました。
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中高生向けですが、その親としても読むと得られることが多い。 高校生になったら、ないものを補い、全て「バランス良く」じゃなくて、あるものを伸ばして「とがる」という発想が必要 というところに強く共感。 社会のルールを守りつつ、個性、自分らしさを見つけて欲しい。
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『<自分らしさ>て何だろう?』(著:榎本博明) 付箋部分を抜粋します ・自分っていうのは、最も身近な存在であるはずなのに、その姿を捕まえようとすると、手の中をスルリとすり抜けていく(p8) ・僕たちは社会的比較によって自分の特徴を知ることができるのだ。人と比べてもしよう...
『<自分らしさ>て何だろう?』(著:榎本博明) 付箋部分を抜粋します ・自分っていうのは、最も身近な存在であるはずなのに、その姿を捕まえようとすると、手の中をスルリとすり抜けていく(p8) ・僕たちは社会的比較によって自分の特徴を知ることができるのだ。人と比べてもしようがない、人との比較なんかにこだわる 必要はない、自分らしくあればいい、などと言われることがある。でも、自分が劣ることがあっても落ち込まないようにすることが 大事なのであって、人と比べること自体が悪いわけではない(p30) ・僕は、自己分析テストや職業適性テストを作ってきた側の人間だからよくわかるのだが、その類のテストをいくら受けても 自己分析が深まることはない。それは、ダイエットしようとして何度も体重計に乗るようなものだ。大事なのは、測定する ことではなく行動することだ。行動することで測定値は変わってくる(p41) ・何でもそうだが、やってみて初めてわかることがある。逆に言えば、いろいろやってみないことには、自分というのはわからない ことだらけなのだ(p42) ・鏡としての他者をもつこと 社会学者クーリーは、自己というのは社会的なかかわりによって支えられており、それは他者の目に映ったものだから 「鏡映自己」と呼ぶことができるという。・・・中略・・・他者の反応によって、自分の人柄や能力がどのように評価 されているかがわかり、自分の態度や発言が適切だったかどうかを知ることができる(p47) ・周囲からどんな視線を投げかけられているか。それによって僕たちの行動は大いに縛られていることがわかる(p57) ・自分の中に息づいているだれかのために頑張るのだ。もちろん自分のためでもあるのだが、自分だけのためではない(p69) ・日本文化のもとで自己形成をした僕たちの自分というのは、個としてあるのではなく、人とのつながりの中にある。 かかわる相手との間にある(p75) ・状況に応じて新たな価値観や仕事に柔軟に自分を適応させていく。しかも、いい加減とか中途半端というのではなく、それぞれの 時点では自分が傾倒する役割に没頭し、全力で立ち向かう。ただし、そこに自己のアイデンティティを限定せずに、別の可能性にも 自己を開いておく。気になることには目を向ける気持ちの余裕をもつ(p104) ・今の時代に求められるのは、個人をひとつの道に封じ込めるような固いアイデンティティではなく、さまざまな可能性に開かれており、 試行錯誤や方向転換を続けても壊れないような、いわば柔らかいアイデンティティをもつことなのではないだろうか(p108) ・人生の転機ということがよく言われるが、それは自己物語が破綻し、機能不全に陥ることを指している(p137) ・青年期や中年期が危機となりやすいのも、それまでの生き方を再点検し、ときに大きくな方向転換をしていく必要に迫られる、 つまり自己物語の大幅な改訂が求められるからだ。そのような意味で、人生の危機とは、現実の出来事そのものの危機というよりも そうした出来事を意味づける自己物語の危機ということができる(p140) ・人が悩むとときだれかに話したくなる、つまり聞き手を必要とするのも、自分の抱える経験を再評価したいから、それによって 行き詰っている自己物語の書き換えをしたいからといえる(p150) ・クーリーが自己というのは人の目に映ったものという意味で鏡映自己だと言ったように、自分らしさに気づくためには鏡となるような 他者が必要なのだ(p154) ・新たな自分を見てみたいと思うなら、習慣化したかかわりの世界から思い切って飛び出してみることだ(p163)
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シブ知 1・2 かかった時間 50分 まさに、思春期に「自分ってなんだろう」と考えるためのヒント。と言いつつ、前半はワカモノの興味を引く疑問(なぜ自分が気になる?とか、ひとの目が気になる?とか)を、心理学的知見をなんとなく並べながら、読者と一緒に、なぜだろう?なぜだろう?と繰...
シブ知 1・2 かかった時間 50分 まさに、思春期に「自分ってなんだろう」と考えるためのヒント。と言いつつ、前半はワカモノの興味を引く疑問(なぜ自分が気になる?とか、ひとの目が気になる?とか)を、心理学的知見をなんとなく並べながら、読者と一緒に、なぜだろう?なぜだろう?と繰り返している印象。 著者が本当に書きたかったのは後半だと思う。すなわち、アイデンティティ=自己物語、ということ。これを語っている部分では、具体例も引用も的確で面白かった。 ちくまプリマーなので中高生向けだとは思うが、回りくどい前半をスパッとやっちゃって、自己物語についてがっつり書いたらいいのになあ、とか思っていたら、巻末にちゃっかりCMがあった。 なんていうか、必要以上にわかりやすく書こうとして、結果面白さが薄まる、というのはよくあることなんだなあと思った。いやでも、ターゲット読者である中高生ってこんなもんか?
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ちくまプリマー新書らしい本。 やさしい語り口で、具体例も多く踏まえながら、書名の通り〈自分らしさ〉について丁寧に議論されているので、〈自分〉というものに悩む高校生や大学生にはぜひおすすめしたい本でした。
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