バウルの歌を探しに の商品レビュー
大好きな本 何度読んでも、川内さんの明るさ、行動力、調査能力、聞き出す力に心を奪われる 情景描写もうまく、旅記としてもおもしろい バウルの考え方・生き方を、どのように理解していったか、過程が丁寧に書いてある。 バウルの哲学をわかりやすく言語化しているので、文化を学び、自身の生き方...
大好きな本 何度読んでも、川内さんの明るさ、行動力、調査能力、聞き出す力に心を奪われる 情景描写もうまく、旅記としてもおもしろい バウルの考え方・生き方を、どのように理解していったか、過程が丁寧に書いてある。 バウルの哲学をわかりやすく言語化しているので、文化を学び、自身の生き方・価値観について考えるきっかけともなる本
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川内有緒さんの文章ってどうしてこんなにすーっと心に入ってくるんだろう。バウルを初めて知ったけど、この中に出てくる事を色々調べたくなってきた。 ノンフィクションから湧き出てくる表現がとても素晴らしい!
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4冊目の川内さんの本。 不思議なバウルを探し求めるバングラデシュへの旅。バウルを追う中でバングラデシュという国の歴史、バウルに込められてる哲学が明らかになり、その全てに深く考えずにはいられませんでした。 人生の行き先はいつだってココロが決める。 自分を、知る旅を最後まで続けたいと...
4冊目の川内さんの本。 不思議なバウルを探し求めるバングラデシュへの旅。バウルを追う中でバングラデシュという国の歴史、バウルに込められてる哲学が明らかになり、その全てに深く考えずにはいられませんでした。 人生の行き先はいつだってココロが決める。 自分を、知る旅を最後まで続けたいと思わせてくれる一冊でした。
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もう一度読み直したい。今この時期に読んでよかったな、と。本当の自分なんて言葉は使い古されたありきたりな言葉かもしれないけど、自分は誰なのか?は何か肩書きなどを抜きにして語れるようになりたい。
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バングラデシュで言い伝えられている伝説の吟遊詩人・「バウル」を求めに旅に出た著者の話。 記録もない。歴史的資料もほぼない。口伝で伝わる世界無形文化遺産であるバウルの歌。「本物のバウルの歌」を聞くためにバングラデシュの街から村、祭りや聖者廊をカメラマンの友人と、現地の仲間と旅をす...
バングラデシュで言い伝えられている伝説の吟遊詩人・「バウル」を求めに旅に出た著者の話。 記録もない。歴史的資料もほぼない。口伝で伝わる世界無形文化遺産であるバウルの歌。「本物のバウルの歌」を聞くためにバングラデシュの街から村、祭りや聖者廊をカメラマンの友人と、現地の仲間と旅をする。旅をする中で、バウルはただ歌い手なのではなく、その裏の哲学を伝える人であることに気づいていく。 文面からバングラデシュの喧騒、香り、ほこりっぽさ、カレーの味などが事細かに伝わってくるリアルさに取り憑かれて、一気に読み進められた。「バウルはどんな人たちなの?」「なぜ子供を作らないの?」など色々な疑問をひとつずつ解決していくストーリー、その道中で知らない人との会話から生まれるほんの一瞬の出来事も、目に浮かぶほど細やか。何より、バウルの考えが、何百年前から人が考え続けている「自分は何者なのか」という問いに行き着くところも面白い。結局答えは死ぬほんの少し前にわかるのかもしれないけれども、その問いが宗教も、世の中の流行も、時も、国も全て超えた究極の不思議なのかもしれない。 ガイドブックには書かれていない世界を求めて旅をする、というコンセプト自体が新鮮で、読んでいて旅をしたくなった。
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単行本の時も 五つ★だったはず その本が 文庫で再販されると ついつい 手に入れてしまう そして また読み始める すっかり忘れていたところもあり ぼんやり そうだった と思い起こすところもあり それでも やはり 川内有緒さんの紡ぎ出す ノンフィクションの海に 心地良く漕ぎいだし...
単行本の時も 五つ★だったはず その本が 文庫で再販されると ついつい 手に入れてしまう そして また読み始める すっかり忘れていたところもあり ぼんやり そうだった と思い起こすところもあり それでも やはり 川内有緒さんの紡ぎ出す ノンフィクションの海に 心地良く漕ぎいだしてしまう どきどき するところも はらはら するところも ふーむ なるほどの ところも 確実に 増えている バウルの魅力も さることながら 川内さんの存在そのものが バウルと同化してくるようだ きっとまた手に取ってしまう 一冊が増えました 文庫の解説が 高野秀行さんであるのも いかにも 似つかわしい
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バウルの歌を探すという旅。バウルとは何なのか。こういう精神性に触れた話が好き。バウルは見つかるのか、答えがわかるのかもワクワクしながら読めた。
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「バウル」はバングラディッシュの修行者にして吟遊詩人。といってもはっきりとした定義があるわけでなし、実際にはそれほど単純なものでもない。全然有名ではないし、話を聞いただけでは正直なんだかよくわからない。というか、話を聞ける人がいない。 と言われるとなんだそれ、と思うのは人のさがだ...
「バウル」はバングラディッシュの修行者にして吟遊詩人。といってもはっきりとした定義があるわけでなし、実際にはそれほど単純なものでもない。全然有名ではないし、話を聞いただけでは正直なんだかよくわからない。というか、話を聞ける人がいない。 と言われるとなんだそれ、と思うのは人のさがだけど、なんだそれで済まないで、情報を辿り、人のつてを探し、バングラディッシュまでバウルを見に行っちゃう人はそうはいないだろう。バウルに特別な興味があるわけではない。よくわからないから見たい、知りたい、というだけで。 そういう旅は観光旅行にはなりえない。快適とは言い難く、楽ちんでもないけれど、豊かな体験に彩られた旅になる。知り合った大勢の名もない人々と、著者の中に残る「バウルの歌」。忘れられない、たった十数日の旅。 こういう体験は、バングラディッシュならでは、バウルでこそ、というものではないのだろう。それは一つのキーワードにすぎない。短期間の旅行をきっかけにその土地にハマってしまい、繰り返し訪れたり、長期逗留したり、しまいに住んでしまうという話を時々聞くけれど、そういう人はきっとこういう旅をしたんだろうな、思う。 同じ日程、同じコースを辿っても、そこから得るものはひとによって全然違う。それは旅に限った話ではない。ちょっと考えてしまった。
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この本を読んで少しでも感動した時点で、本当の自分を知りたいとか全ての事象にもっと寛容になりたいとか余裕を持ちたいとか、何ならバウルの様に生きてみたいとか、今の自分からは到底辿り着けないものを望んでるのは確かなんだと思った。だってそんな思いにふけっていたら今の日本での豊かな生活は不...
この本を読んで少しでも感動した時点で、本当の自分を知りたいとか全ての事象にもっと寛容になりたいとか余裕を持ちたいとか、何ならバウルの様に生きてみたいとか、今の自分からは到底辿り着けないものを望んでるのは確かなんだと思った。だってそんな思いにふけっていたら今の日本での豊かな生活は不可能だし、もし両立させたとしたらそれは多くの矛盾を孕むから。 読みながら内面の旅へ誘ってくれる本で、いつの間にか読むのを止めて何か考え事をしてる事が時折あった。この本を読んで小さいけど確実な変化は、今後の人生は今自分が望むものと生活の矛盾と葛藤しながら生きる修行が始まったと言う事だろう。 ちなみに元国連職員として様々報告書を書くのに追われていたというご本人のキャリアからなのか、文化や宗教に関しても分かりやすい解説でさらにバウルへの理解が深まる助けにもなってとても良かった。
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元国連職員でパリの国際機関に勤めていた川内有緒氏の著書。自分が今まで読んだいわゆる「面白い本」には一つの法則があって、それはプロローグからすでに面白いという事なのだが、この作品も例外にもれず面白い作品となった。 著者の川内氏は国連職員時代の出張先バングラデシュで、「バウルの歌」...
元国連職員でパリの国際機関に勤めていた川内有緒氏の著書。自分が今まで読んだいわゆる「面白い本」には一つの法則があって、それはプロローグからすでに面白いという事なのだが、この作品も例外にもれず面白い作品となった。 著者の川内氏は国連職員時代の出張先バングラデシュで、「バウルの歌」の噂を聞くことになる。バウルとはバングラデシュや、インドの西ベンガル地方に住む吟遊詩人の事なのだが、地元の人でも詳しいことはよくわからないらしい。この訪問から数カ月後に国連を退職した川内氏は、知り合いのカメラマンと現地ガイドの3人で、バウルを探す約2週間の旅に出るのである。 実はこのレビューに、バウルについてもう少し詳しく記そうと思ったのだが、とても簡単には説明できそうもないので、詳細は作品を読んでほしい。しかしバウルの思想や教えがノーベル文学賞を受賞したタゴールや、インド独立運動の指導者であるガンジーにも大きな影響を与え、インドとバングラデシュの独立につながって行ったことに間違いはなさそうだ。 バウルの歌の歌詞には多くのメタファーが含まれているのだが、クシュティア行きの列車の中で聞いた「知らない鳥」、また旅の終わりに船上で聞いた「盲人の祭」という歌には非常に深く考えさせられるものがあった。先進国に生まれ、物質的には恵まれた生活を送っている自分自身も、バウルが表現する盲人の一人なのだろうと思う。
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