沈黙の山嶺(下) の商品レビュー
戦争が変わったと言われる第1次世界大戦、誰もが勝利者ではなかったこの戦いの後に、その栄光と尊厳を取り戻すようにイギリスがエヴェレストへと送った遠征隊の未知との格闘があますところなく描かれている。 白地図だったチベット、ネパール奥地の地図を作る作業と並行して行われた8848mの高...
戦争が変わったと言われる第1次世界大戦、誰もが勝利者ではなかったこの戦いの後に、その栄光と尊厳を取り戻すようにイギリスがエヴェレストへと送った遠征隊の未知との格闘があますところなく描かれている。 白地図だったチベット、ネパール奥地の地図を作る作業と並行して行われた8848mの高さを誇る神が住む頂への挑戦。 それも今の私たちには到底想像がつかないような軽装備で… よくこんな格好で??とおどろいてしまう。 誰もが足をつけていない場所へと一歩を踏み出すためには何が必要なのか…功名心・征服欲・様々にあるだろうが自身との決着というのが大きいのかも〜と思わざるえない。 とにかくあの頂に挑戦した全ての登山者に敬意を評してページを閉じました。
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エヴェレスト遠征隊は確かに国家の威信を背負っていたに違いないが、もう一歩で山頂に手が届くという瞬間には、そのような名誉や功名心は頭の片隅にも浮かばなかったであろう。ただ山頂に辿り着きたいという登山家の本能だけが働いていたに違いない。第一次世界大戦でいやと言うほど死に直面してきた彼らにとって、死はあまりにもありふれたことであったので、命があることよりも生きている瞬間のほうが大事だったのである。やはり死と引き換えでなければ、その恍惚感は味わえないだろうと想う。ある意味羨ましい人生である。
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世代、階級、そして植民地主義の終焉という形で国家(英国)をものみ込んでいった第一次大戦後の時代の空気を、英雄マロリーら、エヴェレスト初登頂に賭けた若者たちの姿を通して描いた大作。
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読み応えのあった上下巻。 第一次世界大戦のイギリスからエベレスト征服までの野望が描かれ、あと一歩で散ったマロリーのことを詳細に綴っています。 今となっては登頂が可能になったエベレスト。マロリーの死が1924年、それからヒラリーの初登頂が1953年。それまでは登頂不能の神の山で有り...
読み応えのあった上下巻。 第一次世界大戦のイギリスからエベレスト征服までの野望が描かれ、あと一歩で散ったマロリーのことを詳細に綴っています。 今となっては登頂が可能になったエベレスト。マロリーの死が1924年、それからヒラリーの初登頂が1953年。それまでは登頂不能の神の山で有り続けました。 未踏の山に登る厳しさを人間模様を表しながら展開された大作でした。 ただ登場人物が多く、一度には覚え切れません(途中で中断すると思い出すだけで一苦労…)。
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