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大きらいなやつがいる君のためのリベンジマニュアル の商品レビュー

3.9

14件のお客様レビュー

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2021/12/03

学級全体を挙げての無視や暴力などという強烈な「イジメ」を経験したわけではない、それでもクラスからの疎外されていることを痛切に感じ、保健室登校となった筆者。 高校時代の人間関係の失敗の原因を自分自身に原因があると固く思い込み、相手(当時の敵)への復讐と人間不信に陥って10年以上苦し...

学級全体を挙げての無視や暴力などという強烈な「イジメ」を経験したわけではない、それでもクラスからの疎外されていることを痛切に感じ、保健室登校となった筆者。 高校時代の人間関係の失敗の原因を自分自身に原因があると固く思い込み、相手(当時の敵)への復讐と人間不信に陥って10年以上苦しんだ、その様子を赤裸々に語っています。 「つらい」と感じる事柄は人それぞれですし、「筆者よりもつらい経験を、今自分はしているんだ」という人もいると思いますが、(言葉を選ばずに言えば)暴力を伴ったり逃げ場が全くないというほどの過剰な「いじめ」ではないからこそ、多くの読者にも思い当たる(共感できる)ことが多いのではないかと思います。 自分に対する他者の評価が気にならない人はほとんどいないでしょうし、「他人に(肯定的な)評価をされたい」と願うことは自然な欲求だと思います。それでも、他者の視点に囚われてしまうと、生きてゆくのがつらくなってしまう。 そのバランスを見出すまでにたどった筆者の歩みを追うことで、特に思春期の悩み多い世代にとっては、生きてゆくことが少し楽になるヒントがもらえるのではないかと思います。 教員として生徒に推薦するには少しハードルが高い本であると思いますが、もし人間関係に悩んでいる生徒がいるのであれば、そっと教えてあげたいと思いますし、自分の息子が悩んでいるときには、彼のありのままを受け止められる、そんな親になりたいと改めて思わされました。

Posted byブクログ

2021/02/19

なんだか穏やかではないタイトル。 著者の豊島ミホさんは2002年に早稲田大学在学中、女による女のためのR-18小説文学賞の読者賞を『青空チェリー』で受賞して小説家デビューする。その後専業作家となり、次々と作品を上梓するが、2008年、休業宣言。2011年に東日本大震災のチャリテ...

なんだか穏やかではないタイトル。 著者の豊島ミホさんは2002年に早稲田大学在学中、女による女のためのR-18小説文学賞の読者賞を『青空チェリー』で受賞して小説家デビューする。その後専業作家となり、次々と作品を上梓するが、2008年、休業宣言。2011年に東日本大震災のチャリティで短編一本を書いたものの、職業作家として復活することはなかった。 そんな豊島さんが久しぶりに2015年に中高生向けのレーベル、岩波ジュニア文庫から出したものが本書である。 作家・豊島ミホではなく、人間・豊島ミホの今苦しんでいる中高生に向けての長い手紙だと思った。 ところどころ、あれ、私が書いたんだっけこの本と勘違いしそうになるほど、今自分が考えていることとリンクする部分があって、ときおり落涙しながら読んだ。 「大きらいなやつら」がいたあの時の思考や感情が蘇り、過去の自分の話を今の自分が聞いているような、そんな感覚もあった。 豊島さんの体験も私の体験も、もしかしたら「ぬるい、世間にはもっと辛い目にあっている人もいる」と言われてしまう かもしれないけれど、そんな言葉は慰めにもならない。 渦中にいるときは、むしろ自分を責める材料になってしまう。 私は長い間、「いじめられたのは、自分が気持ち悪いから、何もやりかえさないから、自分が悪かったんだ」と処理して、怒りも悲しみも閉じ込めてきた。 そんなことないんじゃね?と自分で認められるようになったのは、ここ数年のこと。 豊島さんも書いているように、もっと怒ってもよかった、のだ。 誰がなんと言おうとも、私の怒りは私の怒りだ。 目を背けてはいけないのだ。 リベンジって何するの?と興味津々の当事者の子、この本をお子さんが読んでいるのを発見してハラハラしている親御さん。 そんなに物騒なことは書いてないので、ご安心を。 不登校を経て、その後遺症に悩み、それでもなんとかやっている大人の体験談。 作家をやめてからのブログを三回ぐらい拝読して、今回久しぶりに読もうと検索したのだけれど、もうすべて削除されていた。、、、そういえば前回読んだときにそう書いてあったような。 最後に読んだブログがお幸せそうでほんとうに良かった。 豊島さん、この本を書いてくれて、生き残ってくれてありがとうございました。

Posted byブクログ

2019/02/21

まあ読み手を選ぶ本。この本で「敵」とみなされるような人間が読んでもさっぱり分からないだろうと思う。著者は自分が死んでも社会には何ら影響がない、というが、いやこの本読みたかったです。『底辺女子高生』もたしかもってたんだが、見返してみようかしらん。しかしまあ、著者もたびたび言っている...

まあ読み手を選ぶ本。この本で「敵」とみなされるような人間が読んでもさっぱり分からないだろうと思う。著者は自分が死んでも社会には何ら影響がない、というが、いやこの本読みたかったです。『底辺女子高生』もたしかもってたんだが、見返してみようかしらん。しかしまあ、著者もたびたび言っているが、わりあい「ぬるい」仕打ちであったことはたしかで、どうしても死ぬとか殺すとかするほかない人はどうしようもないのだろう。しょうがない。小説も拝読する。

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2018/11/12

スクールカーストに苦しんだ人が大人になってもそれを引きずり、かりそめの成功を掴んでも苦しみ続け、そしてある意味解脱して楽に生きていけるようになった過程を綴ってくれた本。今苦しんでいる人は、少々長いが、是非読んで、生きていく糧としてほしいと思う。「そのままでいんだよ」「悪いのはあな...

スクールカーストに苦しんだ人が大人になってもそれを引きずり、かりそめの成功を掴んでも苦しみ続け、そしてある意味解脱して楽に生きていけるようになった過程を綴ってくれた本。今苦しんでいる人は、少々長いが、是非読んで、生きていく糧としてほしいと思う。「そのままでいんだよ」「悪いのはあなたじゃないよ」の言葉が心にしみる。

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2018/10/28

【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・ 【目次】

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2017/11/09

可愛らしい表紙イラストと相反する過激(!?)なタイトルに惹かれて、読んでみた。笑 傷つけられたこちら側が環境への適応を求められる~っていうのが、自分にも身に覚えのあることで…その悔しさに共感した。当時、私も子ども心に全然納得いかなかったから。 一体どうしてそういう結論になっちゃ...

可愛らしい表紙イラストと相反する過激(!?)なタイトルに惹かれて、読んでみた。笑 傷つけられたこちら側が環境への適応を求められる~っていうのが、自分にも身に覚えのあることで…その悔しさに共感した。当時、私も子ども心に全然納得いかなかったから。 一体どうしてそういう結論になっちゃうのかしら。生徒の疑問に答えるのが教師のつとめなんだから、せめて納得できる理由を説明せんかい!まったく!! もう(自分を傷つけたやつとは)二度と会わないことが復讐~っていうところに、この人の強さと弱さを感じた。 たぶん、どういうかたち(立場とか)で再会したとしても萎縮してしまって…結局、何年経ってもその相手とは当時の関係から抜け出すことはできないんだろうなと思う。 でも、だからってそれを暴力(自傷行為含む)とか第三者への八つ当たりとかで晴らそうとしないあたり、とても忍耐強い人なんだなと思った。 しかし、人生で見ればほんの一部にすぎないのに、その期間にあんなに苦しめられるとは…学校って不思議な所よねー。笑 今は、学校がすべてじゃないから逃げてもいいよね☆って思ってるけど、その世界で(しかも人生の序盤で)受け入れられなかった恐怖は大きいし、抜け出すにも勇気がいるから…辛い状況にある人に、もっと頑張れ!って受け取られるようなことを安易には言っちゃいけないなと思ってる。 ただ相手ルールに流されずに、自分ルールで生きてくこと~に、早い段階で気づければいいんだなと。 負けるが勝ち!とは、大人になったはずの今でも、そうそう素直には受け入れられないんだけどね。笑 まだまだ私も修行が足りんかな?

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2015/12/07

20151207 読み終わってなんだかため息が出ました。色々感じたことはありましたが、まず私には腸煮え繰り返るくらい嫌いな奴はいないということに気がつきました。大学はそんなに好きではない場所でムカつく子もいるけど、寝たら忘れる程度。高校時代も中間層で平和に過ごしてきたので、高校の...

20151207 読み終わってなんだかため息が出ました。色々感じたことはありましたが、まず私には腸煮え繰り返るくらい嫌いな奴はいないということに気がつきました。大学はそんなに好きではない場所でムカつく子もいるけど、寝たら忘れる程度。高校時代も中間層で平和に過ごしてきたので、高校の思い出はとても良い思い出です。 なるほど、と思う部分もありましたが読んでいてそれはどうなのかな、と思うところもあり…。私は自分が変わることだって必要だと思うのです。それは自分ルールを無くすという事ではなくて…、今の自分をずっと守り続けるだけのことに価値はあまりないと思います。自分に対して理不尽なことをしてきたり、言ってきたり、どう考えてもバカだろ!という相手に対してはバッサリ切り捨てるべきだと思います。が、それを続けていると、自分を否定する人を誰彼構わずバッサリ切り捨ててしまうような気がします。自分を否定する人のことも少し立ち止まって考える必要があるときもあるのではないかと思うのです。 それから、豊島さんの高校時代が彼女にとってほとんどが辛いことであったためか、豊島さんは学校というシステムの在り方をよく思っていらっしゃらないんだなぁ、と最後にひしひしと感じました。ですが幸せな高校時代を過ごしてきた私としては、学校もそんな悪いもんじゃないと思うのです。 この一冊は、『大嫌いなやつがいる君のためのリベンジマニュアル』なのでそういう意味では辛い誰かの指針になったらいいなと思います。(きっとそういう状況に自分が置かれていたら、自分が否定されたことを立ち止まって考える必要があるだとか、学校だっていい場所だ、なんて言わないと思います。)ですが、私にはそんな人がいなかったので(そのことに序盤で気がついたので)、自分も変わることだって大切だ、などという感想が生まれたのでしょうね。 途中すごくモヤモヤしましたが、多分それは自分が恵まれている証拠です。

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2015/10/24

リベンジマニュアル、なんて物騒なタイトルですが、そんなもんじゃない。もっと、ちょっと背中を押してくれるような、あたたかくてやさしい本でした。生きることに傷ついてる子どもたちに、ひとりでも多くの子どもたちに届けばいい。こんな本を出してくれるなら、私のなかの岩波ジュニア新書の株は上が...

リベンジマニュアル、なんて物騒なタイトルですが、そんなもんじゃない。もっと、ちょっと背中を押してくれるような、あたたかくてやさしい本でした。生きることに傷ついてる子どもたちに、ひとりでも多くの子どもたちに届けばいい。こんな本を出してくれるなら、私のなかの岩波ジュニア新書の株は上がらざるを得ないです。よくやってくれたなぁと思う。

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2015/09/20

小説かと思いきや自叙伝だった。 何とか最後まで読み終えたけど少し重い気分。いろいろ残念な人かな。凄く能力があるのに自分を否定して自滅してしまったようなタイプ。コンプレックスは誰にでもあると思うけど、著者はコンプレックスをコントロールできず押し潰されてしまったと思う。周りは敵ばかり...

小説かと思いきや自叙伝だった。 何とか最後まで読み終えたけど少し重い気分。いろいろ残念な人かな。凄く能力があるのに自分を否定して自滅してしまったようなタイプ。コンプレックスは誰にでもあると思うけど、著者はコンプレックスをコントロールできず押し潰されてしまったと思う。周りは敵ばかりの環境で小動物みたいに逃げ回っているみたい。同意できる部分は少なかった。

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2015/08/14

私も過去の人間関係のあれやこれやから、固定化した思考パターンが身についていることを嫌というほど感じた。 人をスペックで見てしまうこと、仮想敵を作ってしまうこと。 この本を読んで、そうした自分を言語化できたことが収穫。

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