屋根裏の散歩者 他六篇 の商品レビュー
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犯罪のもつ魅力に取り憑かれてしまった男。狂人の異常心理を扱った犯罪小説パートが80%、シンプルなトリックと明智小五郎の冴え渡る推理を楽しむ本格探偵小説パートが20%。どちらかというと前者が乱歩の持ち味かな〜という風に思います。こういうトリックも好きですけどね そういえば『陰獣』にもこんなやついたなあ。というか元ネタか。読む順番逆だったな。
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この中だと鏡地獄と虫が良かった。じわじわと丁寧に狂っていく感じが今の小説にはない不気味さを表現している。
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はじめての江戸川乱歩。人の気持ちとか、目に見えない情景の言語化がうますぎて、気持ち悪いくらいのリアリティ…! あんまり古い?小説はこれまで読んでこなかったけど、使ったことない用語や表現に出会えて「日本語」の奥深さを感じられた。 本書では、押絵と旅する男の世界観が好きだった。 シ...
はじめての江戸川乱歩。人の気持ちとか、目に見えない情景の言語化がうますぎて、気持ち悪いくらいのリアリティ…! あんまり古い?小説はこれまで読んでこなかったけど、使ったことない用語や表現に出会えて「日本語」の奥深さを感じられた。 本書では、押絵と旅する男の世界観が好きだった。 シリーズらしいので早速次も読んでみよう。
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久しぶりに読み前しました。 なぜ昔(明治・対象・昭和初期)の人は仕事しないでもなんとなく生きていけるんだろう・・・。それがいつも不思議。 無意識の中の意識でタバコがダメになってばれるなんて残念。 どうやったって人の行動にミスがなくなることはないんだなぁ。と改めて思った。 明智小五郎が犯人が警察に捕まるかどうかではなく、「謎」が解けることに重きを置いていることをみて改めてこの時代の人っておおらかだと思った。
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初めての江戸川乱歩の作品 以前電車に乗ってた方が、江戸川乱歩の小説を読んでいて毒々しい表紙に惹かれました。 この本は世にも奇妙な物語みたいに、奇妙なゾワっとする短編が掲載されています。 表題の屋根裏の散歩者もいいですが、私は目羅博士の不思議な犯罪がお気に入りです。 鏡のトリ...
初めての江戸川乱歩の作品 以前電車に乗ってた方が、江戸川乱歩の小説を読んでいて毒々しい表紙に惹かれました。 この本は世にも奇妙な物語みたいに、奇妙なゾワっとする短編が掲載されています。 表題の屋根裏の散歩者もいいですが、私は目羅博士の不思議な犯罪がお気に入りです。 鏡のトリックや目羅博士のおぞましい姿を読みながら、ゾワッと悪寒が走りました。
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デビュー100周年、自分と乱歩が出会ってもう10年ほど…せっかくと思い春陽堂の魅惑的な表紙の本作を購入。 うちの高校にあった乱歩の本も春陽堂でした。当時はこの表紙の毒々しさが魅力的であり、持っていることに変な後ろめたさがあって買うのではなく借りて読んでいました。 さて、本書は表...
デビュー100周年、自分と乱歩が出会ってもう10年ほど…せっかくと思い春陽堂の魅惑的な表紙の本作を購入。 うちの高校にあった乱歩の本も春陽堂でした。当時はこの表紙の毒々しさが魅力的であり、持っていることに変な後ろめたさがあって買うのではなく借りて読んでいました。 さて、本書は表題作「屋根裏の散歩者」の他「鏡地獄」や「目羅博士の不思議な犯罪」といった名作六編の短編集です。個人的に好きな「鏡地獄」はいつ読んでも狂気と恍惚感が感じられ、「目羅博士の不思議な犯罪」もまた奇々怪々とした世界観に酔いしれてしまいました…! 改めて乱歩の作品に触れてみて、新たな発見として「虫」と呼ばれる作品を楽しめたことに驚きました。 学生の頃はこの作品を読んでもあまり楽しめず、おそらくは題名の虫が頭から離れなくて純粋に読めなかったんだと思っていました。 乱歩の「虫」は内気な青年が恋を意中の女性に打ち明けるも嗤われ、自身も嗤ってしまうことが発端となり恐ろしい犯罪に手を出してしまう話です。 この主人公の青年は愛に対して誰よりも飢えているのに他人を前にすると平常心でいられなくなり、人とうまく関われないコミュ障のような人物です。その結果厭人的な世捨て人同然のような生活を送るようになったのですが、こういうところに自分は共感を覚えて読むことができました。 とくに主人公の幼少期は自分と重なり合うところが多く、自分も他人と壁をつくり人形(自分だとソフビ人形)と戯れていたので彼の気持ちがよくわかってしまう。 江戸川乱歩自体が羞恥しやすい人物であったがためか、人の裡に隠れる暗い恥部を描写するととてもわかり合えてしまう。乱歩の作品を読むと何かしら自分の内気な部分と重ねることができるものがあり、それが人の形を持って主人公として作品世界で闊歩しているような不思議な感覚を持てます。 乱歩作品の魅力としてはこうした人心の奥にあるコンプレックスのような暗いものと共振するところが多く、それが主人公となり一時の夢を叶えるところにあるのだと思います。しかもそれが儚くも美しく感じられる蠱惑的な終焉を迎え、その無常感によってより一層の美しさに酔える。 本当に好きな作家です。
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久しぶりに江戸川乱歩が読みたいと思って、表題の作品目当てで図書館で借りた。江戸川乱歩らしいストーリーや表現で溢れていて満足。屋根裏の〜以外の作品は殆ど学生のころ読んだらしく既視感があったが久しぶりに読むと解像度が違って面白かった。 浅草の遊園地のことを「おもちゃの箱をぶちまけて、...
久しぶりに江戸川乱歩が読みたいと思って、表題の作品目当てで図書館で借りた。江戸川乱歩らしいストーリーや表現で溢れていて満足。屋根裏の〜以外の作品は殆ど学生のころ読んだらしく既視感があったが久しぶりに読むと解像度が違って面白かった。 浅草の遊園地のことを「おもちゃの箱をぶちまけて、その上からいろいろのあくどい絵具をたらしかけたような」とか、蜃気楼のことを「蛤の息の中に美しい竜宮城の浮かんでいる」(これは江戸川乱歩オリジナルの表現ではなく伝承からきたものかもしれない……)とか、月光のことを「冷たい火のような、陰気な激情を誘発し」「人の心が燐のように燃えあがる」「詩人ならずとも、月に無常を教えられる」とか、絶妙な表現。それのおかげで、出てくるキャラクターたちのような壮絶奇怪な経験なんて勿論ないのに、なんか「それそれ」という共感ポイントになる。 特に『虫』の、「この世界の人間どもの、意地わるのくせに、あつかましくて、忘れっぽい陽気さが、彼には不思議でたまらなかった。彼はこの世において、全く異国人であった。彼は謂わば、どうかした拍子で、別の世界へ放り出された、たった一匹の、孤独な陰獣でしかなかった」ってとこ、この"彼"はかなりの社会不適合者なわけだけど、誰しも弱ってひねくれてるときはこんな感じで"孤独な陰獣"と化しますよね
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内容(「BOOK」データベースより) 郷田三郎は引っ越したばかりの下宿で、偶然、屋根裏への入口を見つける。異質な空間に魅力を覚えた郷田は、昼夜を問わず屋根裏を「散歩」し、天井の隙間から他人の隠された本性や生活の秘密を盗み見る興奮に酔いしれるようになる。ある日、彼は天井裏の小さな穴...
内容(「BOOK」データベースより) 郷田三郎は引っ越したばかりの下宿で、偶然、屋根裏への入口を見つける。異質な空間に魅力を覚えた郷田は、昼夜を問わず屋根裏を「散歩」し、天井の隙間から他人の隠された本性や生活の秘密を盗み見る興奮に酔いしれるようになる。ある日、彼は天井裏の小さな穴を利用した恐ろしい犯罪を思いつく。自殺として片付けられようとしたこの事件を、名探偵明智小五郎が明敏な推理力を発揮する… 令和5年2月24日~25日
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奇妙な話が記してある本。 奇妙な人間の話なのだが、読んでいくうちに奇妙なのはこの世界そのものではないか?という気にさせられる。取り込まれるというか。怖いと不思議の境界線にあるお話し。 語り口調(というか語りそのまんまなお話もある)で読みやすく、展開もユーモアがあり面白かった。
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先に読んだ人間椅子より難解だった。馴染みがない言葉が出てきたり、表現が独特で難しい。全体を通して常軌を逸した人間が数多く登場して、精神が蝕まれる気分。よくもわくるも気持ちが悪い。「虫」、「疑惑」がおすすめ。
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