はだかの太陽 新訳版 の商品レビュー
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再読。 ロボット工学三原則を使って一種の密室を作り出したミステリー。 それにしても、初めて読んだときには、まさか人と人が接触することを避けるよう求められる時代が来るとは思ってもみなかった。 地球が惑星ソラリアのようにならないことを祈る。
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『鋼鉄都市』の続編。前回の作品で見事殺人事件を解決した主人公ベイリ。今度は彼にソラリアという惑星で発生した殺人事件について捜査を命じられる。ソラリアの人間は、部屋に引きこもり、たいていの用事はすべてロボットで行ってしまう。また人に会うのは直接ではなく、映像を使って行われる。そんな...
『鋼鉄都市』の続編。前回の作品で見事殺人事件を解決した主人公ベイリ。今度は彼にソラリアという惑星で発生した殺人事件について捜査を命じられる。ソラリアの人間は、部屋に引きこもり、たいていの用事はすべてロボットで行ってしまう。また人に会うのは直接ではなく、映像を使って行われる。そんな価値観の全く違う中で、ベイリは、相棒ダニールの力を借りながら(時に無視して)、事件を解決に導いていく。 ソラリアの状況を見て、地球も同じになっていくかもとベイリが最後に警鐘を鳴らすシーンは、よくある内容とはいえ、けっこう好み。
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◆ お風呂でミステリ ◆ 第三十一回 ・・・ 第三十一回 「はだかの太陽」 ・・・ というわけで、今月はアシモフ月刊……。 アシモフには天才科学者が何百年もの未来を予言する(予言テープを残しておいて自動的に流れる)‘銀河帝国の興亡’シリーズと、ロボットが世界の一部となってい...
◆ お風呂でミステリ ◆ 第三十一回 ・・・ 第三十一回 「はだかの太陽」 ・・・ というわけで、今月はアシモフ月刊……。 アシモフには天才科学者が何百年もの未来を予言する(予言テープを残しておいて自動的に流れる)‘銀河帝国の興亡’シリーズと、ロボットが世界の一部となっていくロボットもの、があります。 こなロボットもののなかで特にいま! 読んでもらいたいのが 「はだかの太陽」……。 このとき、地球人類はドームに暮らし、広所恐怖症になってます。 そう、広いところが怖いの……。 だからもう宇宙にはでていけない……。 ところが、ソラリアという惑星で殺人が起こります。 でもそこは人口二万に限定され、一人一人が50万台のロボットと広い土地を持ち、王公貴族の暮らしをしていて対人恐怖症になっている……。 誰も生身の人の前に立てないというところで殺人が……。 という、これは惑星規模の心理的密室殺人なんです。 で、地球の刑事が一人、派遣される……。 彼がそこで見たのは、私はカラーリストです、とか、社会学者です、と名乗ってはいても、誰もその人がそれをすることを必要としていない、愛も意味もなくなった星でした。 1957年……だから、60年前の作品ですが、AIが本格的に始まる紀元元年の2018年、これを読んでおいても損はないと思います。 なんか、方向性が見えるかも知らん。 2018年01月16日
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鋼鉄都市からベイリは、さらに飛躍。ソラリアに派遣されることとなった。事件の解決は困難が伴ったが、最後は事件そのものは大した問題ではないかのようだ。 見知らぬ地で戸惑いながら、ベイリが強引な操作を進めていく様は面白く、読書の楽しみを得られた気がする。 三作目も近いうちに読みたい。
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おっさん刑事&ロボット刑事の相棒ものSFミステリー第2弾が新しい訳で登場だ!う~ん惜しい…現代の作品だったら絶対同人誌が出るのに…。アシモフ先生は時代を先取りしすぎたんだ。 とにかくロボットのダニールがエロい。とてもエロい。正直言って、ヒロインが全裸で登場するシーンより、ダニール...
おっさん刑事&ロボット刑事の相棒ものSFミステリー第2弾が新しい訳で登場だ!う~ん惜しい…現代の作品だったら絶対同人誌が出るのに…。アシモフ先生は時代を先取りしすぎたんだ。 とにかくロボットのダニールがエロい。とてもエロい。正直言って、ヒロインが全裸で登場するシーンより、ダニールが「ロボットであることを証明しろ」と命令されて無表情で服をはだけるシーンの方が断然エロいと思う。そこには禁欲的なエロスがある。 ミステリーとしては極めて型破りな手法がとられているため、ミステリーとしてこれはどうなんだ!?と思ってしまう部分もあるが、それも含めて楽しんだもの勝ちだ。 古い訳のものを手元に置いていないので今回で訳がどう変わったのか分からないが、違和感なく読むことができた。中古でしか手に入らなくなっていた本書を新バージョンで出してくれたハヤカワに感謝したい。
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ニューヨーク市で発生した宇宙人惨殺事件を見事解決した刑事イライジャ・ベイリ。乗り馴れない飛行機に乗ってワシントンに呼び出された彼が命じられたのは、宇宙人の国家・惑星ソラリアで起こった前代未聞の殺人事件の捜査だった。徹底した人工統制で一人一人が広大な土地を所有し、多数のロボットに身の回りの世話をさせて生きているソラリアは、生身の人間同士が直接会うことがほとんどない社会。夫婦ですら滅多に会わないこの社会で、殺人など起こるはずはないのだが・・・地球とは全く異なる価値観に戸惑いながら、再開したR・ダニール・オリヴォーと共に捜査を進めるベイリが掴んだ真相とは? 前作「鋼鉄都市」でバディを組んだイライジャ・ベイリとR・ダニール・オリヴォーが再び登場して難事件に立ち向かう、アシモフお得意のSFミステリ。前作同様、「ロボット工学三原則」の縛りの中で、ロボットが絡んだ殺人に対してどのように論理的なおとしまえを付けるのか?が、ポイントの一つです。前作よりも「ロボット工学三原則」が孕む矛盾に一歩踏み込んだ内容になっていて、ミステリとしてもSFとしてもなかなかの出来前。 それに並んで大きなポイントになるのが、実にユニークなソラリア社会の構築ぶりです。徹底して人口を抑制し、あらゆる労働をロボットに任せた結果、人間は皆極端な対人恐怖症に陥り、子を生し育てることが「汚らわしい」とまで認識されてしまう社会。そんな非人間的な(地球人の感覚で、ですが)社会においても人間同士のいざこざや思想対立はやっぱりあって、不穏な動きへと繋がっていく・・・。はじめて宇宙人の社会を目の当たりにしたベイリは、鋼鉄のドームに閉じ込められて暮らす地球人同様に宇宙人社会も既に袋小路に突き当たっていることに気づくのです。そして、どちらも現状を打破しなければ共倒れになりかねない、ということにも。 作品のタイトルにもなっている「はだかの太陽」は、鋼鉄のドームの中から飛び出したベイリが目にする広い世界を象徴する、物語の要所要所にも登場するシンボル的な存在です。その太陽の光に導かれて、事件の解決とその結果だけではなく、地球人類がその後なすべき困難な課題についても直視するようになるベイリ。この作品が単なるミステリではなく、「SFミステリ」の名作として前作とともに長く語り継がれている理由が、このラストシーンの壮大なヴィジョンに端的に現れています。 鴨的には、前作よりもSF的なメッセージを強く感じる作品だと思います。地球人ベイリの価値観の変化が物語の重要なファクターを占めるせいか、R・ダニール・オリヴォーの活躍はかなり控えめ。ほとんどベイリのお守役に徹しています(^_^;その方が、ベイリの無鉄砲さと大胆さを際立たせることができるからでしょうね。
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SFミステリの金字塔「鋼鉄都市」の続編となる本書。ニューヨーク市警の刑事ベイリとロボット刑事ダニールの新たな活躍が描かれます。 「鋼鉄都市」の舞台は地球でしたが、今回の舞台は、宇宙国家のひとつ「ソラリア」。人類を支配するスペーサー(かつて宇宙に進出した人類の子孫)の世界です。地...
SFミステリの金字塔「鋼鉄都市」の続編となる本書。ニューヨーク市警の刑事ベイリとロボット刑事ダニールの新たな活躍が描かれます。 「鋼鉄都市」の舞台は地球でしたが、今回の舞台は、宇宙国家のひとつ「ソラリア」。人類を支配するスペーサー(かつて宇宙に進出した人類の子孫)の世界です。地球での人類は、外壁に囲われた世界に住むがゆえに、広大な空間、そして太陽を怖がる傾向にあります。狭くて暗いところが安心するようですね。 一方、ソラリアのスペーサーは、通信手段の発展/熟成によって、人々の肉体的な接触が途絶えた世界。スペーサーの生活はロボットによって支えられ、人と人の交流は、今でいうテレビ電話を高度化させたヴァーチャル上で行われます。その技術は、実際に目の前に話し相手がいるように錯覚するほど。しかし、実際に肉体を通して交流するわけではないため、スペーサーが実物の人間と出会うことは、かなりの精神的な苦痛を与える模様。 …なんというか、どちらも引きこもりの社会です。 本書と前作で描かれるこれらの世界がなんとも素敵なんですよね。ロボットが発達するほどの近未来なんだから、人類の進歩に前向きであっていいはずなのに、地球の人類もスペーサーもなぜか引きこもっていて、どうも停滞の匂いしかしない。せっかく宇宙に進出したのに、これじゃあ未来がない。 …と、このあたりを根っこに描かれるのが、本書の結末です。なんだかアシモフにしてはやたらメッセージ性が強く少々驚いたりもしましたが、読後は「はだかの太陽」という表題にしっくりくること間違いなしでしょう。続編の「夜明けのロボット」への繋がりもとても気になります。
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ソラリアで起きたデルマー博士の殺害事件を捜査するように依頼されるイライジャ・ベイリー刑事。ダイールとの再会。お互いの直接接触を嫌い映像でコミュニケーションをとるソラリア人。デルマー博士の妻グレディア。現場にいたのはグレディアと機能不全を起こしたロボットのみだった。ソラリアの安全保障局長グルアーの毒殺未遂。デルマー博士と共同研究をしていたリービック博士。人との接触を極度に嫌うリービック博士。デルマー博士とリービック博士が研究していたロボット。
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