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cocoon(文庫版) の商品レビュー

4.4

12件のお客様レビュー

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2022/06/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2022.6.23再読 蚕の蛾は羽があっても飛べないという。抗うこともかなわずに生み落とされ、引きずり出され、しかし現実は続いていく。飛べない羽を抱えて、なお、地道に歩き続けるしかない。 続いていく、という希望と取り返しのつかなさ。。 あとがきを読んで、サンが生き残るということはつまり、我々読者もまた夢を見ているからなのだと気付かされる。

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2022/06/23

沖縄慰霊の日に今日マチ子先生のTweetが流れてきて、 読もう読もうと機会を逃していたので一気読み。 ちょうどNHKで「月桃」の特集も流れていて、あまりにぴったりな組み合わせでした。 亡くなられた方、どうか安らかに。生きているお年寄りの皆様、どうかまだまだ少しでも楽しい人生を。

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2022/06/12

透明感のある可愛い絵とは裏腹に内容は重くグロテスクだった。この絵だからまだ読み進められたと思う。読み終わってふと表紙を見た時、気づいてなかったサンの足元の血にゾッとした

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2020/05/21

戦争と少女の話。 柔らかい絵のタッチとは反面、リアルな死の描写。 戦争の悲惨さ、子どもたちへの被害、戦争教育の影響…少し前まで日本で実際に起こったことであり、再びそのような国にならないよう、行動していかなくてはならない。

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2018/03/14

以前からいちご戦争が気になっていた。 偶然あるネット記事が目に留まり読んでいたら今日マチ子さんのcocoonについてで、どこかで見たレビューでいちご戦争を読む前にcocoonを読んだ方がいいかもと書いてあったこともあり探し回り購入。 衝撃で読後暫くは何度も無意識にcocoonの...

以前からいちご戦争が気になっていた。 偶然あるネット記事が目に留まり読んでいたら今日マチ子さんのcocoonについてで、どこかで見たレビューでいちご戦争を読む前にcocoonを読んだ方がいいかもと書いてあったこともあり探し回り購入。 衝撃で読後暫くは何度も無意識にcocoonの世界を思い出していた。記事で今日マチ子さんが話していた狙い通り私の中で「身近に感じられる戦争を題材にした作品」になった。どこか現実味のない話ではなく、戦争を起こすのもその元で暮らしているのも生きている人間たちなのだとやっとわかった気がする。

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2016/10/26

凄まじい漫画。 現代の少女達が、日常として戦争にまきこまれる。 可愛らしい絵柄と世界のグロテスクさのブレンドが、逆にリアリティを感じる。 戦争のリアルな悲惨さを、表現するというよりは、顔の見えない暴力的な世の中に対する、思春期の様々な怖れが、人間の、根源的、普遍的な困難が、表現さ...

凄まじい漫画。 現代の少女達が、日常として戦争にまきこまれる。 可愛らしい絵柄と世界のグロテスクさのブレンドが、逆にリアリティを感じる。 戦争のリアルな悲惨さを、表現するというよりは、顔の見えない暴力的な世の中に対する、思春期の様々な怖れが、人間の、根源的、普遍的な困難が、表現されている。

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2016/05/17

凄惨。甘い。悲劇。優しい。苦しい。温かい。重苦しい。綺麗。 こんな絵柄でこんな話を紡げるなんて、卑怯だ……! 繭が壊れてわたしは羽化した。 羽があっても飛ぶことはできない。 だから――生きていくことにした。 親友の愛を永遠のものとして固定できたからこそ、サンは前向きになれる。...

凄惨。甘い。悲劇。優しい。苦しい。温かい。重苦しい。綺麗。 こんな絵柄でこんな話を紡げるなんて、卑怯だ……! 繭が壊れてわたしは羽化した。 羽があっても飛ぶことはできない。 だから――生きていくことにした。 親友の愛を永遠のものとして固定できたからこそ、サンは前向きになれる。 きっとまだ繭の中で夢を見ている、これは少女一般の性質でもある。

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2017/06/17

『いちご戦争』を新聞記事で見かけたのがきっかけで、いつか読みたいと思っていた今日マチ子さん。 本作はひめゆり学徒をテーマに描かれた作品です。 かわいい絵でデフォルメされ、マユのかけてくれたおまじないでフィルターが掛かっていても、誤魔化しきれないほど惨い世界でした。読んでよかった...

『いちご戦争』を新聞記事で見かけたのがきっかけで、いつか読みたいと思っていた今日マチ子さん。 本作はひめゆり学徒をテーマに描かれた作品です。 かわいい絵でデフォルメされ、マユのかけてくれたおまじないでフィルターが掛かっていても、誤魔化しきれないほど惨い世界でした。読んでよかった。 人間って不思議で、したたかで恐ろしい。あんな死のそばにあっても夢を見られるし、好きな人の心を独占できれば喜べるんだよね。物語であると同時に、現実でした。

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2015/05/23

きっと本物の戦争とはまったく違うファンタジーなのだろう。 どこまでもこの世界がその頃から遠ざかっても、誰かが作り直さなければならないのだろつ。まったく新しいものを。 コクーンは新しいなあ、まったく。

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2015/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最後のシーンでも気付かず、筆者のあとがきでようやくからくりに気付いた。 「戦争の現実」を描いただけでなく、まさかそんな仕掛けが・・・ 名作と思って大事に読んでいきたい作品。 2010年にメディア芸術祭にノミネートされているけれど、現政権下ではノミネートされないかもしれない。 入手方法:購入

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