リボン の商品レビュー
黄色いオカメインコと様々な人々の、日常の物語。同じ作者さんの『ライオンのおやつ』を読んだ後だからか、似通った設定が気になった。 鳥をめぐる人々のドラマだが、話数が多いため細切れ感を感じた。もっと話数を絞って深めてもらえると、余韻に浸れた気がする。個人的には先生とスエヒロの話が良か...
黄色いオカメインコと様々な人々の、日常の物語。同じ作者さんの『ライオンのおやつ』を読んだ後だからか、似通った設定が気になった。 鳥をめぐる人々のドラマだが、話数が多いため細切れ感を感じた。もっと話数を絞って深めてもらえると、余韻に浸れた気がする。個人的には先生とスエヒロの話が良かった。オチの付け方は『ライオンのおやつ』の方がすっきりしていて見事だと感じた。
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すみれちゃんとひばりさんのお話がいちばんすき。 でも、p250「姉と妹には、他人が立ち入ることの出来ない濃密な結束があるのかもしれない。もしかすると彼女たちの実の両親ですら足を踏み込めない領域が存在するのかもしれない」の一文はそうそう!って声出しそうになった。わたしは妹だいすきだ...
すみれちゃんとひばりさんのお話がいちばんすき。 でも、p250「姉と妹には、他人が立ち入ることの出来ない濃密な結束があるのかもしれない。もしかすると彼女たちの実の両親ですら足を踏み込めない領域が存在するのかもしれない」の一文はそうそう!って声出しそうになった。わたしは妹だいすきだし妹にしか言えないことがたくさんあるから。
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※このレビューにはネタバレを含みます
バス車中、電子本にて。小川糸さんのお話は何とも温かいというか、心地いい感じ。普段好んで読んでいるいやミスとは大違いなのに、この人のも好きなんだよなー。リボンと名付けられたオカメインコをめぐる、連作短編集みたいなお話。最初と最後のすみれちゃんとひばりさんの関係もすごくいいし、でも一番は絵描きの美歩子先生とふうちゃんの関係かな。美歩子先生が亡くなった時は涙が出た。こうやって好きな人やモノだけがそばにある暮らしをしたいわ。美歩子先生みたいにちゃんと後始末をして死んでいきたいわ。
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少女の感情などが小川糸さんの独特の文章で表現されています。 その文章は、本当に優しく人の心を包んでくれます。 私は、鳥を飼ったことはありませんが、オカメインコを飼ってみたいと思いました。 でも、鳥は、やっぱり大空を自由に飛ぶのが幸せなのかな。
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とても清らかな登場人物たちと物語ですが、どこか切なさが散りばめられています。 過去の痛みとどうにか折り合いをつけて、必死に生きてきた彼女たちだからこその、芯の強さや凛とした佇まいが、この物語の美しさを形作っているように思えました。 登場人物たちの生き方を通して、自分の人生すらも肯...
とても清らかな登場人物たちと物語ですが、どこか切なさが散りばめられています。 過去の痛みとどうにか折り合いをつけて、必死に生きてきた彼女たちだからこその、芯の強さや凛とした佇まいが、この物語の美しさを形作っているように思えました。 登場人物たちの生き方を通して、自分の人生すらも肯定できるような、強さと優しさがあるお話です。
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オカメインコのリボンが出会う人々のストーリー。リボンを卵から育てたすみれちゃん、画家の美歩子さん、出てくるおばあちゃんがみんな上品で穏やかなのは、悲しい体験を心の内側にぎゅっと包んでいるからなのかな。周りの人も辛さを抱えていながら優しく穏やか。 可愛くて優しい描写が多いけど、個々...
オカメインコのリボンが出会う人々のストーリー。リボンを卵から育てたすみれちゃん、画家の美歩子さん、出てくるおばあちゃんがみんな上品で穏やかなのは、悲しい体験を心の内側にぎゅっと包んでいるからなのかな。周りの人も辛さを抱えていながら優しく穏やか。 可愛くて優しい描写が多いけど、個々の辛さや歴史的に起こされた悲劇も見えてきて切ないです。 心にしっくりと残る大切な一冊に出会えました。
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リボンは最初に出てくる女の子とおばあちゃんが育てるインコの名前です。登場人物が繰り返しでてきて、それぞれの家庭の目線で人間関係が描かれていますが、それこそリボンのように繋がっています。ちょっと、絡まってややこしいところはあるかも知れませんが、独立したお話としても読めるので心配あり...
リボンは最初に出てくる女の子とおばあちゃんが育てるインコの名前です。登場人物が繰り返しでてきて、それぞれの家庭の目線で人間関係が描かれていますが、それこそリボンのように繋がっています。ちょっと、絡まってややこしいところはあるかも知れませんが、独立したお話としても読めるので心配ありません。 何羽かの鳥が出てきますが、それぞれ名付けが独特で面白いです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
序盤のひばりさん(少女)とすみれちゃん(おばあさん)のやりとりで、多感な年頃の少女の、大げさな比喩表現満載の文章がちょっと苦手で飽きてしまった頃、すみれちゃんとひばりさんが卵から孵化させたオカメインコが逃げてしまい、様々な人の間を転々としだしたことで、なるほど、これはオムニバスな展開になる小説なんだなと仕切り直して読み進められた。 小川糸さんの小説は初読なので、最初の文体だけ見たらこんな大げさな文章を羅列するタイプの人?って思ってしまったけど、あれはそういう年頃の女の子らしさを出したのかな。赤毛のアンも丁度そのくらいの年だしね。 元々オムニバスな話が好きなので楽しく読めた。 特に余命宣告を受けた画家さんと若い出版者の女性の話が好きだけど、寂しい結末なのがちょっとね。急に自分と同じ病名が出てくると、ウッてなるな。 後半はすみれちゃんの話がもう一度丁寧に描かれて、今度は現実の歴史の事柄もリンクして、グッと現実的に思えた。まぁ全体的にはファンタジックだったけれど。 ただどうしても元鳥飼いとしては、戸外の巣箱で産卵するオカメインコってどういうこと?とか、そんなに何度も外に逃げちゃって丈夫すぎない?とか、終始気になって仕方なかった。挙句に最後に奇跡的に会えたひばりさんのところからも飛び立ってしまって…いってらっしゃい!じゃねーんだわ!保護してやってくれや!と思わずにはいられなくて、どうにもそこだけは腑に落ちない。
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飼ったことはないけど、小鳥ってこんなに可愛いんだと思わせてくれた。生まれたての様子とか、一緒に遊ぶところも。撫でて欲しいの?可愛すぎるー。 というだけではなく、最後に明かされるラブストーリーが切なくて、心が震えます。ペット欲も恋愛欲も満たしてくれました。
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オカメインコを飼っていた身としては、飛び立ってしまう描写がどうしても受け入れられない(><) 鳥の孵化や成長はとても丁寧に書かれていて、心通わせる感じも悪くはないのだけど…。最後のお話もちょっと強引かな?章によってテンションが違う感じがしました。 鳥飼いでなければもう少し素直に読...
オカメインコを飼っていた身としては、飛び立ってしまう描写がどうしても受け入れられない(><) 鳥の孵化や成長はとても丁寧に書かれていて、心通わせる感じも悪くはないのだけど…。最後のお話もちょっと強引かな?章によってテンションが違う感じがしました。 鳥飼いでなければもう少し素直に読めたかも…。 表紙のステッチオカメインコがめちゃくちゃ可愛いので、それだけで星3つ。読んでみても星3つでした。
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