アジアにこぼれた涙 の商品レビュー
改めて、如何に日本が恵まれた国で、その国で何事もなく育った私は、明らかに恵まれた人間なんだなと思わせてくれます。 何が人間として当たり前のことで、当たり前のことではないのか。こういう現実があることは分かっているけれど、分かりたくない。こういうエピソードは、ドキュメンタリーやニュ...
改めて、如何に日本が恵まれた国で、その国で何事もなく育った私は、明らかに恵まれた人間なんだなと思わせてくれます。 何が人間として当たり前のことで、当たり前のことではないのか。こういう現実があることは分かっているけれど、分かりたくない。こういうエピソードは、ドキュメンタリーやニュースなど映像で知ることが多い世の中だと思いますが、活字を通して知るのは映像とはまた違った重さというか、現実を見れます。
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パキスタン、マレーシア、フィリピン、タイ、イラン、スリランカ……、それぞれの地でアフガン難民の父子の確執に触れたり、エイズ禍に沸いた頃の都市伝説を検証したり、イラク難民の夫婦とともによくない筋に感化されイラクに戻ったと思われる息子の足跡を探したり、孤児たちの明るいもてなしを受けた...
パキスタン、マレーシア、フィリピン、タイ、イラン、スリランカ……、それぞれの地でアフガン難民の父子の確執に触れたり、エイズ禍に沸いた頃の都市伝説を検証したり、イラク難民の夫婦とともによくない筋に感化されイラクに戻ったと思われる息子の足跡を探したり、孤児たちの明るいもてなしを受けたりといった具合に、貧しさや戦争の惨禍などなどに取り巻かれ混沌としたアジアの街でアジアの人と出会ったエピソードが綴られる。 読みながら思ったのは、「この人(著者)、自分と似ている」ということ。どこが似てるって、体験が身にならないタイプだという点が。なかなか得難い体験をしているはずなのに、どこかさらっとしていてありがちな話になっている。話題自体は重たいものもあるのに、ガツンとくるものがない。残念……というか、エピソードの主たちがお気の毒。
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