人間椅子 他九編 の商品レビュー

江戸川乱歩(著者)

2021/04/27

人間椅子が気になり、初めて江戸川乱歩を手に取った。案の定、人間椅子が一番好きだった。

背筋が冷える内容でドキドキしたが、結末で少しホッとしたりして、すごく惹きつけられて面白かった。
普段は恋愛ものばかりなので、これからミステリーにも興味を広げていきたいと思った。

2021/01/13

乱歩の変態性が読み手の間近にさし迫る本。
とにかく気持ち悪い。でもそれが良い。
深夜に読みきってしまったので、なんとなく悶々とした気持ちを抱えたまま床に就き、案の定その日は奇妙な夢を見た。夢見が悪かった。
あれから綿の詰まった椅子に座ると緊張するし、誰かにずっと監視されている気さえする(実際そんなことは無いのだけれど)。違和感の伝染力に圧倒された。
20分あれば読めるような意外な手軽さがあり、おすすめ。

2020/12/20

初めて江戸川乱歩を読みました。
不気味な話です。
途中の、男が罪の告白を理解した瞬間の絵も言えぬ気持ち悪さ、怖さはありません。
結局、罪の話が、本当か創作なのかは、分からない終わり方だが、創作だけでは、説明できない部分もあり、本当なのかなと自分は思った。

2020/09/21

恥ずかしながら江戸川乱歩をまともに読んだのはこれが始めて。タイトルの人間椅子は本当の話なのか虚構なのか。ほの暗く、妖しい雰囲気。どれが一番良かったと言われると困るぐらい全部良かった。どれかと強く訊かれたら、「夢遊病者の死」、「人でなしの恋」。

2020/07/18

人間椅子のみ、青空文庫で読了。
江戸川乱歩＝明智小五郎のイメージで、正統派な推理小説作家のだろうと先入観があったので、こんな変態的な生理的におどろおどろしい作品があるとは、勉強不足でした。歪んだ恍惚感がほんとに気持ち悪い、けど圧倒的な劣等感の中で熟成された憂鬱の発露の過程はどこか憧れでしまうところがある。
良くこんなストーリー思いつくよな。

2020/03/28

変態乱歩ここにあり。

時を経ても全く錆びぬ気持ち悪さ。

このアイデアを思いつき、実際に書いちゃう滑稽さ。

そしてあろう事か、後の世に轟く文学的怪作に仕立てあげてしまう筆致。

どこをとってもキモ過ぎる怪奇小説。要するに、最高に大好きなやつです。

2015/09/26

乱歩奇譚っていうアニメを見て江戸川乱歩の原作を読みたくなって手に取った。
人間椅子ってもっとサスペンス的なものかと思ってたけど意外と面白くてページをめくるのが楽しい話だった！

この時代の本がすき！

2015/10/03

短編集。収録作品は、人間椅子／お勢登場／毒草／双生児／夢遊病者の死／灰神楽／木馬は回る／指環／幽霊／人でなしの恋。新版が出ていたのでそちらを読んだ。