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人間椅子 他九編 の商品レビュー

4.3

28件のお客様レビュー

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    12

  2. 4つ

    10

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    4

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2022/10/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

創作だと言われてホッとするとともに、なぜ佳子の旦那が椅子を買ってきたことを知っているのかという謎が残りなんとも言えない浮遊感を憶えた。

Posted byブクログ

2022/08/23

365日読書 11冊目@audiobook 「人間椅子」江戸川乱歩 ある日主人公佳子のもとへ一通の手紙が届く。 送り主は醜く孤独な椅子職人。その男は、自分が同化できる椅子を作り、そこへ座る女性の体温や肌の質感を感じながら"女"を知り、自らの欲望を満たしていく...

365日読書 11冊目@audiobook 「人間椅子」江戸川乱歩 ある日主人公佳子のもとへ一通の手紙が届く。 送り主は醜く孤独な椅子職人。その男は、自分が同化できる椅子を作り、そこへ座る女性の体温や肌の質感を感じながら"女"を知り、自らの欲望を満たしていく。。。 鳥肌が立つような気味の悪さと 構成の巧みさが読み手を虜にする作品 【一番の関心】 「まず、私が大変気味の悪い、醜い容姿であることを頭に置きながらこの手紙を読んでください」 という容姿の設定、知的な言葉遣い、自らの作品と満たされゆく欲望に酔いしれる語り口が椅子職人の男の猟奇的な姿を読み手に強く印象付ける。 江戸川乱歩読む人は他のおすすめ作品も教えてください♪

Posted byブクログ

2022/06/21

乱歩さんのねじれた性癖 嫌いじゃないんだ、いやむしろ好きだよもっとおくれ! ラストが靄かかった感じなところがまた良き どの瞬間も、そこに、いてほしい

Posted byブクログ

2022/06/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

乱歩の普通には思いつきもしないような倒錯的で変態的な願望と妄想を実際にやってのけるといった作風が存分に楽しめて面白かった。カリギュラ効果を地で突破する感じ。 散々気味悪がらせておいて最後に創作だったとわかったときの衝撃と浮遊感がよかった。このラストのユーモアというか夢か現かわからない世界が好きだと思った。

Posted byブクログ

2022/03/23

 乱歩の中でも読みやすい短編表題含む10編。  装画は多賀新。なんとも言えない独特のエロスとグロテスクさが乱歩の作品と相まってなんとも言えない気分になる。もちろん、いい意味で。 【人間椅子】 「人間イス」を映像化したものや、舞台化したものが多く、この作品のラストを忘れ...

 乱歩の中でも読みやすい短編表題含む10編。  装画は多賀新。なんとも言えない独特のエロスとグロテスクさが乱歩の作品と相まってなんとも言えない気分になる。もちろん、いい意味で。 【人間椅子】 「人間イス」を映像化したものや、舞台化したものが多く、この作品のラストを忘れがち。この、なんとも言えない「嫌なものを読まされた」感触はのちにクセになる。 【お勢登場】  乱歩で虐げられる男の良さに目覚めた人はいると思う。可哀想で健気な男、狡猾で妖艶な女。出来心で男を殺してしまうような悪女。そして、呪い。 【毒草】  時代を感じさせる作品。そして、ある種男だから書いてしまえる作品。 【双生児】  テーマはいつの時代にもあるモノなのに、やはり乱歩の世界ではまた乱歩らしさが漂う。乱歩のペンネームの代表作とどこか似たこの作品。 【夢遊病者の死】  入眠時健忘の強い自分には、なかなか皮肉な作品。以前よりその頻度が高いせいで、どうにも読むのに居心地が悪い。  自分の知らない、自分の言動がある。  創作より現実の方がずっと嫌なもので、幾度自分を疑ったか知れない身としては現実と小説の差などこの程度だとも思えて苦笑いするほかない。 【灰神楽】  過去、一通り読んだはずなのに思い出せない。パラパラと読んでみて「あぁ」と思い出すも、おそらく再び忘れてしまうだろう。 【木馬は回る】  これまたピンとこない作品。乱歩らしさというよりは、その時代を覗き見るような感触で、いつもこの辺りで目が滑る。 【指環】  AとBの会話。軽快で、テンポ良く進む。ちょっとしたコント。 【幽霊】  明智小五郎の登場する作品。 【人でなしの恋】  この話も様々な人に影響を与えた作品だろう。今、世の中にはたくさんの門野がいて、鍵をかけた長持ちのような物の中に恋人を隠している。その恋人もまた門野で、同じような鍵のかかる手のひらに乗る長持ちのようなものに恋人を隠しているだろう。滑稽な話だが、昨今、周囲をきょろきょろと眺めるにつけそう思う。蔵の中で、長持ちの中で、生きて死ぬ数多の恋と、その折り合いつかぬ現実とが、呪いとならんことを願うばかり。しかし、それとてまた「ひとでなしの恋」の結末と同じ形で良いように思う。

Posted byブクログ

2022/01/20

結構序盤で結末が予想できるけど読んでしまうし、予想できても防ぎようのない気持ち悪さ 一回でいいかなと思いつつたまに読みたくなってしまう

Posted byブクログ

2023/08/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[墨田区図書館] 「台東区図書館POPコンテスト2021」の「奨励賞」者が紹介していた本。 ちょうど今別件から知った江戸川乱歩の同シリーズの"心理試験"を読んでいるところ。こうして読んでみると少年探偵シリーズでしか江戸川乱歩を知らなかったのだなと実感。心理試験を読み終えてこちらも読む気になっていたら読んでみよう。 こう書いたものの、確か心理実験も読んだか読まないかで、こちらの本はさっぱり意識から外されていた、、、けれども、約1年半を経て、墨田区の図書館入り口に作られた「ミステリー」コーナーで(恐らく)こちらの普通の本の方(https://booklog.jp/users/akiuwa/archives/1/4777117758)を見かけて読んでみた。いざ読み終わってブクログに書こうと検索してこちらも思い出した(見つけた)ぐらいだったけれど、きっとこのことがあったから、何となく図書館で聞いたことがある気がして目を惹いたのかもな。

Posted byブクログ

2021/11/23

狂気、ただひたすらの狂気。なんなんだろうね、これは。推理小説なのか、ホラーなのか。私の安っぽい言葉で表現してはいけない本だった。 表紙に惹かれてジャケ買いしたけど、とても楽しめた。こういう世界観、私は好きだ。

Posted byブクログ

2021/08/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

とても不気味。最後の奥様へのそれはあなたです、のところで震え上がった。最後にはそれが創作だったことになるが、私だったらとてもじゃないけどその椅子は焼き捨てる。本当かどうかはその男しか知らないから…

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2021/05/13

実は読んだというよりは朗読で聴いたというのが正しいです。 ひさびさに本に触れ、言い知れない気味の悪さに何とも言えない感動を覚えてしまい、読書を再開しようと思わせてくれました。 石田彰さんありがとうございました。 これまで江戸川乱歩作品に触れたことがありませんでした。 短いこともあ...

実は読んだというよりは朗読で聴いたというのが正しいです。 ひさびさに本に触れ、言い知れない気味の悪さに何とも言えない感動を覚えてしまい、読書を再開しようと思わせてくれました。 石田彰さんありがとうございました。 これまで江戸川乱歩作品に触れたことがありませんでした。 短いこともあり、ついつい読み進めてあっと言う間に最後まで読めてしまいます。 面白いと言う表現をしてよいか悩みますが、ゾワゾワとできるあの感覚はとても面白いと言えるかもしれません。 しばらくは脳裏に刻まれて忘れられない作品になったと思います。 これから他の乱歩作品も読んでみます。

Posted byブクログ