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天皇の料理番(上) の商品レビュー

3.9

41件のお客様レビュー

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自由奔放で型破りなエピソード満載

宮内庁の初代厨司長を務めた秋山徳蔵をモデルとした伝記小説である。主人公の波乱万丈でドラマチックな生涯が、明るく情味豊かな筆致で描かれている。実家が素封家であったことがバックにあるとは言え、主人公の直情径行だが一本筋の通った魅力的な人柄と自由奔放で型破りなエピソードが満載で、頁を繰...

宮内庁の初代厨司長を務めた秋山徳蔵をモデルとした伝記小説である。主人公の波乱万丈でドラマチックな生涯が、明るく情味豊かな筆致で描かれている。実家が素封家であったことがバックにあるとは言え、主人公の直情径行だが一本筋の通った魅力的な人柄と自由奔放で型破りなエピソードが満載で、頁を繰る手を止めさせない。

fugyogyo

2024/04/23

カタツムリをエスカルゴとダマされて、食べさせられたのは災難だったな。でも、案外おいしかったんじゃないのかな?ジャガ芋を7角形に切るとか、どんだけ難しいんだよ。

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2024/02/13

初めてドラマから小説を読みたくなった作品。 ドラマで描かれるよりも篤蔵は賢く、物事を俯瞰していると感じた。あと、僕が好きだった宇佐美さんとの掛け合いは上巻では少なく、「まごころ」の言葉も篤蔵がチラと言っただけで特段取り上げられていない。やっぱりドラマと原作は違うのだなと感じた。 ...

初めてドラマから小説を読みたくなった作品。 ドラマで描かれるよりも篤蔵は賢く、物事を俯瞰していると感じた。あと、僕が好きだった宇佐美さんとの掛け合いは上巻では少なく、「まごころ」の言葉も篤蔵がチラと言っただけで特段取り上げられていない。やっぱりドラマと原作は違うのだなと感じた。 内容は、篤蔵視点で進む料理人への成功譚で、三歩進んで二歩下がる、みたいな話であるが、義理や人情の通し方から、明治の金銭感覚や日本の西洋料理史の雑学も知れる本である。 リアルだったのが、バンザイ軒(篤蔵が東京に出て働く二軒目の店)に来た客の日露戦争の講和条約に対する議論とそれに割って入る篤蔵の話。国民的には民一丸となって掴んだ勝利だが、割譲できたのは南樺太のみで、それに対して小村寿太郎をディスる発言と、いやいや小村寿太郎も諸外国とのパワーバランスを推し量ったんだという発言。 それに対して篤蔵は兵士の兵糧の話や、ギリギリ掴んだ勝利と講和条約、ミクロとマクロの視点から話し、小村寿太郎を悪く言うことも出兵を悪く言うこともなかった。 料理人風情が何を言うかと、発言したことを咎められたが、料理人も一国民じゃいないのか?と逆に圧制し、謝らせた。 日露戦争も大きな戦争で、国民も心配と不安と、困窮の渦中にいたけど、勝利した安堵と、勝った故の傲りも抱いてしまう。 なかなか知れない戦後のリアルだったと思った。

Posted byブクログ

2023/06/23
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※このレビューにはネタバレを含みます

昭和の時代の小説、とういことで、さぞやお硬い文章なんだろうなと思って読んだけど、お坊さんのスタイリッシュさに憧れて出家を目指した主人公が、カミソリが嫌で坊主をやめるといういきなりの冒頭で覆された。 文章も丁寧で、その時代や料理に詳しくなくてもわかりやすく解説されていてありがたかった。 主人公、料理に情熱注いではいるけど、ほかはかなり危なっかしい。まだ十代後半だから仕方ないといえば仕方ないけど。 殴って会社を辞めるとか、今なら絶対許されないな(笑)

Posted byブクログ

2023/05/31

上巻はさしずめ立志編といったところ。 若くして目指すものに必要な事柄を理解して、行動出来る事が一番の才能だったのかも。 当時の時事や風俗もふんだんに描かれていて興味深く読みました。 下巻も楽しみです。

Posted byブクログ

2023/03/18

内容も面白く、少し前の時代の文学的な表現がとても勉強にもなります。この評価は杉森さん作品を読むことができたうれしさもあります。

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2022/09/10

ドラマになってたかな?いつか読みたいなあと思っていた本。想像以上に面白い!昭和の料理人の生活がよくわかる。主人公が無茶苦茶なようで、筋が通っている。ちょこっとだけ描写されるお色気?も程よいスパイス。 後半、お兄さんのこと、嫁さんも気になる。

Posted byブクログ

2022/04/04

野望はあるが、うまく動かなければ台無しになってしまう。上を気にかけながら、世を渡り出世していくことや人生の帰路に立った時の決断など学べることが多い。就活生なんかにおすすめかもしれない

Posted byブクログ

2021/09/01

 本作は、1979年に刊行され翌年にはTVドラマ化もされました。最近でも2015年に若手人気俳優を起用しTVドラマ放映されました。  物語は、福井県の庄屋の次男坊が軍隊の宿舎でカツレツを食べ料理に目覚め、明治37年(1904年)に料理の修行の為に東京へ向かった。  東京神田の...

 本作は、1979年に刊行され翌年にはTVドラマ化もされました。最近でも2015年に若手人気俳優を起用しTVドラマ放映されました。  物語は、福井県の庄屋の次男坊が軍隊の宿舎でカツレツを食べ料理に目覚め、明治37年(1904年)に料理の修行の為に東京へ向かった。  東京神田の兄周太郎の下宿に居候していた時に兄の師の紹介で華族会館の料理人の下働きとして働く事となった。兎に角一人前いや日本一のシェフになるのだと堅い決意の篤蔵だった。が、、生来カッとなる性格で坊主の修行も喧嘩で駄目になったが、ここ華族会館でもやはり、上司のシェフに暴力を振るってしまった。理不尽な事に対して我慢出来ないので首を覚悟の事だったが、大きな夢を抱いた二十歳前の青年は、小さなレストランの雑用、その後またもや行き過ぎた言動で無職という散々で日本一の料理人とはかけ離れた生活を送るのだった。  作家は、''天才と狂人の間''で第47回直木賞を受賞した杉森久英です。ストーリーは実話を基にアレンジされてます。

Posted byブクログ

2021/06/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

物語のリズムが合わずにちょい難儀。 まだ上巻なのでこれからこの感想が変わるか否か? ささ、次巻へ。 うでるって板東英二言葉やなかったのね。

Posted byブクログ