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危機を克服する教養 知の実戦講義「歴史とは何か」 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2021/04/17

歴史、哲学、宗教が現代までにいたった流れをキーとなる書籍で確認し、現代どんなことが起きているのか理解するための講義。 私には難しいところが、多く本書の内容を理解しているとはいいがたい。 著者との会話が出来るくらいになるには、語学を含めて相当な知識が無いと相手にしてくれなそう。佐藤...

歴史、哲学、宗教が現代までにいたった流れをキーとなる書籍で確認し、現代どんなことが起きているのか理解するための講義。 私には難しいところが、多く本書の内容を理解しているとはいいがたい。 著者との会話が出来るくらいになるには、語学を含めて相当な知識が無いと相手にしてくれなそう。佐藤さんの書籍はいくつか読んでいるが、本書は難しかった。

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2019/02/10

佐藤氏については、国家の罠時代からのファンで、当初ほとんど全部買って読んでたんですけど、ここ数年それじゃ全部追いつかないし、なんか無数の対談しているし、その中には大分内容薄まっているものとか、逆に興味あんまり持てないものとか、過去の著作の反復が大半のものとか、もろもろあったので、...

佐藤氏については、国家の罠時代からのファンで、当初ほとんど全部買って読んでたんですけど、ここ数年それじゃ全部追いつかないし、なんか無数の対談しているし、その中には大分内容薄まっているものとか、逆に興味あんまり持てないものとか、過去の著作の反復が大半のものとか、もろもろあったので、追っかけるのはいったんよしていたんですが、 こういう著作見ると「あぁ、やっぱり、私この人の本必要だよなぁ」と思います。 具体的に言うと、「人を殺す思想って何?」という話。テロをするとき、戦争をするとき、これについて佐藤氏は「自身の命の自己犠牲を問わない人間は、基本的に、他人の命を奪うことのハードルが下がる」としたうえで、じゃあその人を殺す思想ってなんだろう、っていうことをきわめてフラットに書いています。そういう思想ってやばいよね、危ないよね、じゃなくて、そういう思想が歴史上で役割を果たしつつ、特異点となってきていて、それが多くの場合神学等などであって(単純な宗教って意味じゃなく、例えばしばしばいわれるみたいに、共産主義だってある意味で宗教であって神学であって、国家主義だってある意味でそうっていう広い意味で)。だから、それを見ていきましょう、という本。 佐藤氏が胡散臭いってしばしばいわれるし、それ、全面賛成だし、こういう人増えすぎるとこまるだろうなーって普通に思うけど、でも、この切り口で、今生きている人で、極めて饒舌に、極めて即物的に、週刊誌的に、こんな風に語ってくれる人、極めて少ないよね。私が無知なだけなのかな。私にとって最も切実な問題って、「なんで人間ってそんなことするの」ってことで、用地かもしれないけど子供の時から今まで、歴史が怖くてたまらない。なんで総力戦の戦争なんて起きたの、なんで奴隷船にすし詰めにされた黒人たちが、弱った順から海に捨てられてサメに食われなきゃならなかったの。特定の一人の遺伝子的に特性のあると思われる誰かがやったことじゃなく、組織的、集団的に、当然に、つい最近まで、なんでそんなことが起こりうるのって。だから、佐藤氏はまた読んじゃうなあと思います。

Posted byブクログ

2015/06/17

「歴史とは現在と過去との対話である」みたいなモノを期待したが、見事に裏切られた。まあ想定はしてたけど。田辺元、務台理作、廣松渉という名前だけはなんとなく聞いた事がある人の著作物の読み解き。エルンスト・トレルチに至っては誰よ?という感じで、「歴史とはなにか」をテーマとするカルチャー...

「歴史とは現在と過去との対話である」みたいなモノを期待したが、見事に裏切られた。まあ想定はしてたけど。田辺元、務台理作、廣松渉という名前だけはなんとなく聞いた事がある人の著作物の読み解き。エルンスト・トレルチに至っては誰よ?という感じで、「歴史とはなにか」をテーマとするカルチャーセンターの講義としてはかなりマニアックなような。 反知性主義に警鐘を鳴らしつつ、池上彰では満足できない階層の教養コンプレックスを刺激して、読み手の無学さを煽る手法は、大衆を脱したいと思っている一定層にはウケルのかもしれない。自分もその一人だし、それが悪い事だとも思わないけど。

Posted byブクログ

2015/04/19

危機は、事後的にわかるもの。あの時は危機だったと。危機を克服できないとそのまま破滅してしまうから。危機だったかどうか反省する機会すらなくなる。 1945年前後に軽井沢や箱根で生まれた人は良心が非常に情報に精通していた。スイスのような中立国の大使館があるところは攻撃されない。戦時...

危機は、事後的にわかるもの。あの時は危機だったと。危機を克服できないとそのまま破滅してしまうから。危機だったかどうか反省する機会すらなくなる。 1945年前後に軽井沢や箱根で生まれた人は良心が非常に情報に精通していた。スイスのような中立国の大使館があるところは攻撃されない。戦時国際法に関する知識がわかれば軽井沢と箱根は安全とわかる。だからその時期にリゾート地として発達した。 危機は時代ごとにそれぞれの危機をそれぞれの枠組みで持っている。危機は臨界で生じるもの。 力で物事を理解するとは、新自由主義の市場の発想。 自然科学は実験が可能。それに対して歴史は社会を扱った社会科学で、実験はできない。歴史的な現象を同じかたちで繰り返すことhないから。ではどうするか。人間の抽象力によって、歴史的な現象の中にある個性を見出してくる。 我々が思想や哲学、あるいは神学を扱うのは、混乱が起きたバイ、氷山の上に現れた現象を正確に読み取るためには、氷山の下にあるもおを捉えなければならない。真理は常に具体的。 白バラ運動はカトリックの運動だった。第二次大戦時、ドイツではカトリックはほとんどがナチスに抵抗した。それに対してプロテスタントの圧倒的多数は、実はナチスに迎合した。カトリックの論理は比較的簡単。ナチスがやろうとしているのは、自然の秩序を壊すこと。神は2つの形で神の意思を我々に示している。1つは神の言葉による啓示。預言者であり最終的にはイエスキリストを送り出す。もう1つは創造。環境の中には神様の意思が入っている。だからカトリックにおいてはさほど神学的な操作をしないでエコロジーの神学をつくることができる。自然に反すると言えばいいかっら。このように神がつくった秩序と違うという形でナチズムに抵抗ができる。

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2015/03/06

ますます不透明さを増す時代にあって、教養を語る著者はますます売れっ子になっている気がする。本書も神学をベースに日本や世界の思想、構造の変化について根っこから解き明かそうとしており、読み応えがある。 ただ、もともと講義内容を収録した本なのでしかたないのかもしれないが、話題があちこ...

ますます不透明さを増す時代にあって、教養を語る著者はますます売れっ子になっている気がする。本書も神学をベースに日本や世界の思想、構造の変化について根っこから解き明かそうとしており、読み応えがある。 ただ、もともと講義内容を収録した本なのでしかたないのかもしれないが、話題があちこちに飛んでいて、読みづらい感じがした。話題の一つ一つは大変興味深いものばかりではあるのですが。また、それは極めて普通のことであるとの解説も記載されていたが、他の本からの引用が多く、これもやはり読みにくさの一因と思いました。

Posted byブクログ

2015/02/15

反知性主義とは、「合理性、客観性、実証性を軽視もしくは無視し、自分に都合がいい断片的事実や根拠の無い伝説をつなぎあわせて作った物語を信じるという態度」を指す 陰謀論は間違えた形で危機を克服する方法 副島隆彦 権力者共同謀議  ピーターセラーズ 博士の異常な愛情 日本人は漢...

反知性主義とは、「合理性、客観性、実証性を軽視もしくは無視し、自分に都合がいい断片的事実や根拠の無い伝説をつなぎあわせて作った物語を信じるという態度」を指す 陰謀論は間違えた形で危機を克服する方法 副島隆彦 権力者共同謀議  ピーターセラーズ 博士の異常な愛情 日本人は漢字かな交じり文化を使うが、その最大の問題は、実は消化しないでもわかったふりができること 漢字に関して、大和言葉に訳さないで漢語のまま、なんとなくわかったつもりになっている。いまでもマニフェストやアベノミクスなど、意味はぜんぜんわからない。消化できないけれどもなんでも入れてしまおうとする、ということです。その原因は、この言語構造のなかにあるという指摘  柄谷行人 人間は利他的な活動する人にしか心を動かされない 日本の最大の敵は、反知性主義 3月10日は陸軍記念日 1905年奉天の会戦で日本がロシア軍を破った日 この日に東京大空襲 5月27日海軍記念日 日本海大海戦 主観的な願望によって客観的な現実を乗り越えようとする伝統がある

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