日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか? の商品レビュー
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外国人で日本企業で勤めたこともある人事のプロである著者が痛烈に日本企業の文化に警鐘を鳴らしている。 私個人もこの本の言うとおり、変わらないとまずいとおもうし、日本企業の文化には魅力を感じない。
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ネットフリックスのスライドは面白かった。成長に伴いプロセスを導入し効率を求めるが、創造性、柔軟性が麻痺する結果に。 非正規社員の多さが原因、転勤の多さも異常、様々な仕事を経験させる必要があるのか?みな社長候補にする必要あるのか?単身赴任という言葉は欧米にはない!
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著者になぜかTwitterでフォロー頂いたので読んでみた。日本の労働環境の課題がテーマに沿ってあげられており示唆に富む。 他国のうまくいった例も多くあげられているが、その裏には当然弊害もあると思われるが、その辺りまでは触れられていない。市場が縮小した際に解雇された人が行く宛がなく...
著者になぜかTwitterでフォロー頂いたので読んでみた。日本の労働環境の課題がテーマに沿ってあげられており示唆に富む。 他国のうまくいった例も多くあげられているが、その裏には当然弊害もあると思われるが、その辺りまでは触れられていない。市場が縮小した際に解雇された人が行く宛がなくなったり、経験上能力をまだ高められていない若者の失業率が高くなっていることが現代の政情不安に繋がっているような気もする。理想はいいとこどりであるが、現実はどこへ向かうのか。 個人としては社外常駐SE(といえるか怪しいが)なので、社内外混合のルールや風土に従いつつ、待遇をコントロールしきれない他社要員も見る立場。できることは限られているが、何もしないよりはできることから。いざとなれば離れられるだけの能力も身につけねば。
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なんとなく想像の範疇。 今の時代が働き方改革を実行しようとしている最中で、我が身のものとして読み込めた。
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日米企業を比較し、なぜ日本の社員はやる気を損なっているのか細かく説明している本。 もちろん会社なんて業種や会社によって文化がまちまちだし、世代差もあるし、十把一絡げに語るのは難しい。だから「アメリカの企業はこう!」「日本人の働き方はこう!」と言っても、すべてに当てはまるわけでは...
日米企業を比較し、なぜ日本の社員はやる気を損なっているのか細かく説明している本。 もちろん会社なんて業種や会社によって文化がまちまちだし、世代差もあるし、十把一絡げに語るのは難しい。だから「アメリカの企業はこう!」「日本人の働き方はこう!」と言っても、すべてに当てはまるわけではありません。 それでも、読んで出した自分なりの結論。 日本の一番の難点は「転職市場が成熟していないこと」、これにつきるんじゃないかしらん? 会社は「社員はずっとこの会社にいるもの」という前提で働かせる。だから本人の意向とは違う業種の仕事を突然任命したり、転勤を命じたりする。場合によっては、ブラック化する。(他の会社と有能な人材を争ったりしないので、改善しない。)あるいは良心的な会社の場合、「この仕事に不向きなのは明らかだけど、社員を首にするとこの人とその家族は路頭に迷うだろう」と情けをかける。 一方社員も「会社を辞めると次に同条件で正社員の仕事はなかなかみつからない」と考え、不満でもなかなか離職する決断がつかない。 結果、「転職市場が回っていない=会社にとっても社員にとっても、不満足な状態にとどまってしまう」。これが、低いモチベーションにつながるのでしょう。
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マイクロマネジメントの弊害について、非常に耳が痛かった。しかし、信頼関係を築けていない部下に仕事を任せることは出来ないと思う。悩ましい。。 反対に自分を部下の立場としてみた場合、かなりの裁量を与えられているような気がする。仕事は多いけど、デスマーチってほどでもないし、モチベーショ...
マイクロマネジメントの弊害について、非常に耳が痛かった。しかし、信頼関係を築けていない部下に仕事を任せることは出来ないと思う。悩ましい。。 反対に自分を部下の立場としてみた場合、かなりの裁量を与えられているような気がする。仕事は多いけど、デスマーチってほどでもないし、モチベーション高く保てているような気がする。
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正社員は他の企業に簡単に転職できるようなスキルと思考様式を備えていない 。日本企業で働く正社員は 、ひとつの企業にかじりつくことが多く 、労働市場における自分の価値を理解すること 、別の仕事で活かせるスキルを識別すること 、自分の長所を明確に提示すること 、履歴書を作成すること 、就職の面接を受けることなどに関して学ぶ機会がない。
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日本企業の社員のほとんどは残業、予期しない転勤命令、つまらない相手との飲みニケーションは嫌いだと推測するが、それでも会社を辞めないのは、 ・辞めても労働時間、給与面などの待遇が良くなるとは限らない ・そもそも転職マーケットが大きくない からだと思う。 高度経済成長期に一つの会...
日本企業の社員のほとんどは残業、予期しない転勤命令、つまらない相手との飲みニケーションは嫌いだと推測するが、それでも会社を辞めないのは、 ・辞めても労働時間、給与面などの待遇が良くなるとは限らない ・そもそも転職マーケットが大きくない からだと思う。 高度経済成長期に一つの会社で定年まで勤め上げることを前提に社会システムが構築されたので、今は過渡期にあるものの進化スピートは非常に緩やか。経営者としては従順な駒のように従業員を使える現在のシステムのが有利なので、その政治力も相まってなかなか変わる方向に舵は切られない。 ヨーロッパに身を置いてみると、ここまで従順さを求められる日本企業のスタイルにはかなり違和感を覚える。自腹の強制参加の飲み会があったり、休日出勤、長時間労働を暗黙の了解で求められるなど、客観的に見てみると信じ難いようなことが日本企業では平気で行われている。 転職が当たり前の社会だとこのようなブラック企業には人が集まらず淘汰されるはずだが、外に出ても状況が改善する可能性が低い場合従業員は外に出ていかず、経営者による搾取が続くことになる。 著者は日本企業に勤務経験のある外国人であり、この本に書かれている内容にはほぼ全て同意である。 以下特に印象に残った部分を引用する。 ----------------------- 「日本の正社員は、藩主に仕える侍に似ている。一族の一員として、命じられたことに文句を言わずに服従しなければならない。」 「日本企業は社員の献身、やる気、動機付け、熱意といったものを当然と考えている。そのため、これらの態度を積極的に推進するための方法を自ら開拓することがない。これは重大な過失であり、日本の労働人口の才能が充分に活用されないだけではなく、日本企業と日本経済に害を与えるものとなっている。」 「日本人の働き方が従業員の健康に有害であることの明白な証拠として、過労死と過労自殺の増加を挙げることができる。」 「日本企業は仕事を定義するにあたって、スキルとアウトプットではなく、職場で過ごす時間と服従の誓いに焦点をあてている。」 「日本企業では典型的に、社員は自分で仕事の内容を選ぶことができない。従って、興味や適性のない仕事、または嫌いな仕事に就かされることも多い。」 「仕事の内容が明確に定義されていない現時点で、日本企業には職務内容記述書というものがほとんど存在しない。」 「社員はやる気があり一生懸命働くのが当然と考え、そうでない場合でもそれに気付かない傾向がある。社員が辞職することはないと考え、もし辞職したとしても、それは例外的な事象であるとして、会社の方針や慣行が辞職に関与している可能性を探る機会として扱うことがない。」 「役職が上の人の全てのリクエストに出来るだけ早く応えて、何でもいいなりになることが、社内に過度の緊急性の風潮を作り出す可能性がある。」 「現在の状況に満足していない社員も、流動的な労働市場の欠如に加えて他社でも通用するスキルを持っていないことから、オプションが限られている。つまり、他に行き場所がなく、結果として黙って現状を受け入れることしかできない。」 「日本企業は、残業は当たり前という想定を捨て、十分な人材を雇用して社員が常に残業しなくても済むような環境をつくることで、社員の扱いに関する人道的価値観と思いやりを提示する必要がある。」 「何故、転勤が人生で避けられない当然のこととして捉えられているのだろうか?多くの場合、そのような転勤はまったく意味のないもので、社員の豊かな成長には人事異動が欠かせないと仮定する、自動操縦の人事管理システムが導き出した逸話に過ぎないように思われる。」 「日本人は、自分の同僚にも気がねし、先に帰ろうとしない。同僚より先に帰宅するときの伝統的な日本式の挨拶は「お先に失礼します」であることからも、それは明らかである。他の人々がまだ働いているうちに自分だけ帰ることには、非常な罪悪感がつきまとう。」 「企業には、家族より仕事を優先し、長時間働くことができ、個人的な事情であまり休暇をとらない人が好まれるという風潮がある。」
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日本企業も実際は様々なのに、「日本企業は○○だ」という形でステートメントが過度に一般化されているのと、本書で言われていること自体も過去の日本企業論の通説で、確かにバブル前にはあったかもしれないが、今時も果たして残っているのか疑問が残った。また今後に向けて提案されていること(マイク...
日本企業も実際は様々なのに、「日本企業は○○だ」という形でステートメントが過度に一般化されているのと、本書で言われていること自体も過去の日本企業論の通説で、確かにバブル前にはあったかもしれないが、今時も果たして残っているのか疑問が残った。また今後に向けて提案されていること(マイクロマネジメントを止め、社員のエンゲージメントを高めること、フィードバックをきちんと行うこと、インプットではなくアウトプットで評価することなど)も最近のマネジメント育成で言われていることでもあり、自分自身の行動としても当たり前のことだったので、個人的には期待はずれでした。
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日本経済の低迷、グローバル化により安定雇用が失われたにも関わらず、転職市場が未発展。 硬直した労働市場→現在の職場にしがみつく構造→減点回避志向 長時間労働の要因 ①人事制度(インプット評価、頻繁な人事異動による専門知識の欠如) ②非効率な業務慣行(調整、根回し、稟議) ③その他...
日本経済の低迷、グローバル化により安定雇用が失われたにも関わらず、転職市場が未発展。 硬直した労働市場→現在の職場にしがみつく構造→減点回避志向 長時間労働の要因 ①人事制度(インプット評価、頻繁な人事異動による専門知識の欠如) ②非効率な業務慣行(調整、根回し、稟議) ③その他(経済的要因、集団志向(他メンバーの仕事を残業しても助ける)) 長時間労働の影響 ①負の連鎖(心身の疲れ→やる気の低下→生産性の低下) ②家族とのコミュニケーションの低下 管理者の在り方 日本はマイクロマネジャーが多く、部下のモチベーション低下をもたらす 部下に対し自由と責任を与える、ポジティブ&ネガティヴのフィードバックを与える
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