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ビスマルク の商品レビュー

4.1

19件のお客様レビュー

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2024/07/19

ビスマルク ドイツ帝国を築いた政治外交術 著:飯田 洋介 中公新書 2304 プロイセン(プロシア)がなぜ、ドイツになったかがよくわかる1冊です おもしろかったです プロイセンの豪農(ユンカー)であった、ビスマルクが、いかにして、ドイツ帝国の宰相になったのか ビスマルク(1...

ビスマルク ドイツ帝国を築いた政治外交術 著:飯田 洋介 中公新書 2304 プロイセン(プロシア)がなぜ、ドイツになったかがよくわかる1冊です おもしろかったです プロイセンの豪農(ユンカー)であった、ビスマルクが、いかにして、ドイツ帝国の宰相になったのか ビスマルク(1815-1898)以来、ドイツは、西欧世界の焦点の1つとして、二つの大戦をはじめとして様々な戦争をおこしてきた強国になった。 気になったのは、以下です。 中世以来ドイツの地は、  神聖ローマ帝国  プロイセン  ナポレオンが、ドイツに統一国家建国のきっかけとしてナショナリズムを持ち込んだ ビスマルクは、伝統的要素、革新的要素を併せ持つ二面性を有していた 小ドイツ主義、ビスマルクは、オーストリアを除く、ドイツ連合を目指していた 反墺、反仏、親露、新生ドイツは、微妙な外交上のバランスのもとに、ビスマルクが調整を重ねてきている <ドイツ連邦> 1815 ウィーン会議で神聖ローマ帝国に代わって発足した国家連合組織である 1848 パリで革命が勃発 ドイツ連邦でも革命が起きた、いわゆる三月革命である 1849 ビスマルク プロイセン議会下院選挙に当選、代議士としてのキャリア始まる 1851 ビスマルク ドイツ連邦議会のプロイセン代表として、フランクフルトに参事官⇒公使として赴任    ビスマルクは、オーストリアの格下としてプロイセンが処せられるのを良しとしなかった    以後、反オーストリアとなる 1853 クリミア戦争 ドイツ連邦は関与せず、プロイセンは中立を保つことに 1859 イタリア統一戦争 1862 国難にあたって、プロイセンへ帰国、プロイセン首相ビスマルクが誕生、「鉄血宰相」 1863 アルヴェンスレーベン協定 プロイセン、オーストリア、ロシア ⇒ポーランドの封じ込め シュレースヴィヒ・ホルシュタイン問題:デンマークとの領土問題 1864 ドイツ・デンマーク戦争 1866 普墺戦争 ⇒ プラハ講和会議 ドイツ連邦から解体、オーストリアから離脱、北ドイツ連邦創設 <北ドイツ連邦> 1868 スペイン革命 フランスを封じ込めに 1870 エムス電報から、独仏戦争が始まる 1871 パリ陥落 フランクフルト講和条約 アルザス・ロレーヌをドイツに割譲、賠償金50億フラン <ドイツ帝国> 1871 ヴェルサイユ宮殿で、ドイツ皇帝ヴィルヘルム1世が即位、ビスマルク体制が始まる ドイツ帝国とは、22の君主国+3つの都市国家の連邦国家である 1873 三帝協定 ロシア、オーストリア・ハンガリー、ドイツにおける友好条約 1875 ヘルツェゴヴィナ農民蜂起 1876 セルビア、モンテネグロ、ロシアがオスマン帝国に宣戦、露土戦争 1878 露勝利、ベルリン会議    セルビア、モンテネグロ、ルーマニアの独立    オーストリア・ハンガリーは、ボスニア・ヘルツェゴヴィナの管理権    イギリスは、キプロス島の管理権    ロシアは、サラビナ地方の領有 ⇒ しかしロシアの大ブルガリア抗争はついえた    ⇒三帝協定は破棄され、ロシアはドイツを恨むことに 1879 独墺同盟 1881 三帝協定復活 1882 ドイツ、オーストリア・ハンガリー、イタリアの三国同盟 1890 新皇帝ヴィルヘルム2世と衝突し、ビスマルク引退 以後、ビスマルクは、ドイツの英雄として、ビスマルク神話が生まれる ビスマルクは、強国ドイツを創始した、宰相となった ドイツは以降、ヨーロッパに大きなプレゼンスを発揮することとなる。 目次 まえがき 第1章 「破天荒なビスマルク」として―ある若きユンカーの苦悩 第2章 代議士として―政治家ビスマルクの「修業時代」 第3章 外交官として―外交家ビスマルクの「遍歴時代」 第4章 プロイセン首相として―革命を起こされるよりは起こす 第5章 北ドイツ連邦宰相として―「プロイセンの政治家」から「ドイツの政治家」へ 第6章 ドイツ帝国宰相として―ビスマルク体制下のドイツ帝国 第7章 「誠実なる仲買人」として―ビスマルク体制下のヨーロッパ 第8章 カリスマ的存在へ―フリードリヒスルーでの晩年 あとがき 参考文献一覧 ビスマルク年譜 ISBN:9784121023049 出版社:中央公論新社 判型:新書 ページ数:272ページ 定価:860円(本体) 2015年01月25日発行

Posted byブクログ

2023/12/26

恥ずかしながら、ビスマルクなる人物を 深く知らなかった。 ちらっと、歴史の授業で習ったか、 どこかの書籍で登場してて、 名前を知ってる程度の知識。 なるほど、今のドイツの礎を 築いた人だたんですね。

Posted byブクログ

2023/04/27

本書を読むまではビスマルクに関する基礎知識がほとんどない身でした。帯にも書いてあるとおり、ビスマルク=鉄血宰相、というイメージしかなかったのですが、本書を読んで全然違うイメージを持つようになりました。本書によればビスマルクはドイツ統一を政治目的として掲げていたわけではなく、あくま...

本書を読むまではビスマルクに関する基礎知識がほとんどない身でした。帯にも書いてあるとおり、ビスマルク=鉄血宰相、というイメージしかなかったのですが、本書を読んで全然違うイメージを持つようになりました。本書によればビスマルクはドイツ統一を政治目的として掲げていたわけではなく、あくまで保守的な価値観からプロシアの強大化を目指し、プロシア強大化の帰結(あるいは手段)としてドイツ統一がなされたという解釈です。また本書を読む限りにおいてはビスマルクが最も卓越していたのは政治外交術ということで、その反対に内政面では全然思惑通りに事が進まなかった、といった話も記述されていて興味深く読みました。  なるほどこういう風にビスマルクを解釈できるのか、と納得できた反面、おそらくビスマルクという人物は、批評家が簡単に表現できるような人物ではなく、本書で記述されているビスマルク像も「ワン・オブ・ゼム」なのだろうなという印象は持ちました。違う批評家が書けば違うビスマルク像が説得力を持ってあらわれる、という具合に。本書の冒頭に、ビスマルクは性格が全く異なる父と母のもとで育ち、その両方の特質を引き継いだ、というような記述がありますが、まさにこれこそがビスマルクを1つの枠にはめて語ろうとすることを困難にしているのではないでしょうか。それゆえにどのビスマルク像が他よりも「正しい」ということはなさそうである、というのが本書を読んだあとの印象です。

Posted byブクログ

2023/03/14

鉄血宰相というのはマスコミが誤って作ったフレーズであり、本当は違う。誤解。 ビスマルクは作られたイメージがある。 激動の時代、一つの決定が陳腐化するのも早かった。 というようなことが記載されており、ビスマルクに関する流れも同様だった。 読了60分

Posted byブクログ

2023/02/18

社会保険政策の始まりとされるビスマスク内政にふと興味を持って買ってみた。ビスマルクの生涯を考察する本だったので、社会保険政策に関する記述は少なめだったけど、高校の世界史を思い出しながら興味深く読めた。目的を達成するための手段の選択(近代的な広告手法やナショナリズムの利用など)と天...

社会保険政策の始まりとされるビスマスク内政にふと興味を持って買ってみた。ビスマルクの生涯を考察する本だったので、社会保険政策に関する記述は少なめだったけど、高校の世界史を思い出しながら興味深く読めた。目的を達成するための手段の選択(近代的な広告手法やナショナリズムの利用など)と天才的な外交「術」に彼の特徴を見出すとともに、崇拝され、第一次世界大戦も経て神聖化された人物像を見つめ直し、客観的に考察している。内政外政において、全ての施策がうまくいった訳ではなく、むしろ当初の想定とは違う結果を招きながらも、場当たり的に対処していったみたい。

Posted byブクログ

2022/11/26

一般的には、鉄血宰相と言われイメージが先行するビスマルクの人生を綴った1冊です。 文章が少し硬いせいもあるのか、回りくどい部分もあるけど、傲慢でワンマンな政治家というより、"プロイセンの1ユンカーがプロイセン存続の為にオーストリアを手玉に取り、フランスを撃破し、ドイツ...

一般的には、鉄血宰相と言われイメージが先行するビスマルクの人生を綴った1冊です。 文章が少し硬いせいもあるのか、回りくどい部分もあるけど、傲慢でワンマンな政治家というより、"プロイセンの1ユンカーがプロイセン存続の為にオーストリアを手玉に取り、フランスを撃破し、ドイツ存続の為に同盟を重ねがけして言った"と言う視点にすることでより等身大のビスマルク像が浮かび上がって来ます。 この人は"自分のスケールには身に余る19世期のヨーロッパの混乱をその外交センスと上からの革命を為すと言う信念だけで、時に自己を通しながら1つの形にして行ったのだ"、と。 丹念にその半生を見ていくとこのイメージはスンナリと腹に落ちて来ます。 因みにビスマルクの業績について、この本だけだと読むのに時間がかかるのでまずはYou Tubeで簡単な歴史を見てみると良いと思います。

Posted byブクログ

2022/01/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 19世紀プロイセン及びドイツの稀代の政治家、オットー・フォン・ビスマルクの評伝。  ビスマルクの主な功績としては、帝政ドイツの成立、そしていわゆる「ビスマルク体制」と呼ばれる、同盟網の構築によるヨーロッパ政治秩序の二つが挙げられるだろう。しかしながら本書を紐解けば、これら二つの功績が必ずしもビスマルクの意図した通りに進んだわけではなかったことに気付く。  前者については、もともとビスマルクは北ドイツにプロイセンの覇権を確立する「大プロイセン主義」を標榜していた。しかし、19世紀のナショナリズムのうねりに抗うことができず、結局オーストリアを排除した「小ドイツ主義」という形でのドイツ統一に踏み切らざるを得なかった。  後者についても、フランスを孤立させドイツの安全保障を確保するという点までは、ビスマルクの狙い通りであった。しかし、その外交と同盟網は、あくまでも「その場しのぎ」の産物でしかなかった。また、秘密外交に基づく複雑な同盟網の全貌を把握しているのはビスマルクとその周囲の一握りの人間という、極めて脆弱な秩序だったのである。  ドイツの統一過程と、ビスマルク期の外交がわかりやすくまとめられてあり、近代ヨーロッパ外交史を理解する上で、大変有用な一冊。

Posted byブクログ

2020/11/25

私の中でビスマルクは「ドイツ統一を推し進めた人物」というイメージがあったが、この本を読んで、一概にそうとは言えないのだということが分かった。 彼は生粋のプロイセン・ユンカーで、伝統に執着し、あくまでもプロイセンを大国とするために動いていた。 その手段としてドイツ・ナショナリズム...

私の中でビスマルクは「ドイツ統一を推し進めた人物」というイメージがあったが、この本を読んで、一概にそうとは言えないのだということが分かった。 彼は生粋のプロイセン・ユンカーで、伝統に執着し、あくまでもプロイセンを大国とするために動いていた。 その手段としてドイツ・ナショナリズムを利用し、北ドイツにおけるプロイセンの覇権を確立させることに成功したが、同時に、元々は意中になかったドイツ統一事業に手を染めることになっていく。 目的を達成するために利用したことで、逆に振り回されているようにも見える様子は、これまでの彼のイメージとは違っていた。 そして彼は「伝統」と「革新」という二つの要素を持ち合わせていたのだということを知った。 本書は、あとがきにあるように『一時期のように彼を弁護して著しく称揚することもしなければ、徒(いたずら)に批判して弾劾することもせず、最新の研究成果を踏まえつつ、一次史料に即して実証的かつ公平に論じながら、彼の実像あるいは等身大の「素」の姿を描くべく努めて』おり、フラットな立場からビスマルクを見ることができたように思う。 また、噛み砕いた解説により、読者が置いてけぼりにならず、初心者の私にも分かりやすかった。

Posted byブクログ

2020/05/17

 厳格で、外交も戦争も内政もできる、強烈なリーダーシップを持ったカリスマ的指導者、それがビスマルク。読む前のイメージはめちゃくちゃかっこよかった。  実際どんな人物なんだろうと期待に胸を膨らませて読んでいたら、上に書かれたようなイメージと全く違うのだ。当時の時代に流されず保守的...

 厳格で、外交も戦争も内政もできる、強烈なリーダーシップを持ったカリスマ的指導者、それがビスマルク。読む前のイメージはめちゃくちゃかっこよかった。  実際どんな人物なんだろうと期待に胸を膨らませて読んでいたら、上に書かれたようなイメージと全く違うのだ。当時の時代に流されず保守的であるし、内政も外政も思い描いたとおりにいっていない。引退してからも政治に顔を出してくるややこしいおじいちゃんエピソードもめちゃくちゃ人間的だ。  だからといって、19世紀最大のドイツの政治家であることは間違いないし、政治手法やトラブルに対しての対処をこの本を通じて詳しく知ることができた。  筆者はあとがきで、それまで抱いていたビスマルク像をアップデートしてほしいという思いを持って書いたと語っている。等身大のビスマルクを知れる、いい本だった。

Posted byブクログ

2022/02/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「ビスマルク初心者向け」を気にして書いたとあるが、「近代ヨーロッパ初心者向け」ではないようだ。ザックリ英独仏露だけじゃ「?」な箇所も、ちょいちょいあり。オーストリア、ハンガリー、ルーマニア、オスマントルコくらいはもう少し押さえてから、リトライしたい感じです。

Posted byブクログ