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日本文学100年の名作(第6巻 1964-1973) の商品レビュー

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2022/04/16

どれをとっても「おお…」と唸らされるようなおもしろさ、それが12編も入ってとっっても読み応えがあり、さすが「日本文学100年の名作」を謳ってるだけあるなという感じです。 読後「これどんな話だったっけ?」となるのは実は私あるあるなんですが、この本はそれぞれがしっかり印象に残ってます...

どれをとっても「おお…」と唸らされるようなおもしろさ、それが12編も入ってとっっても読み応えがあり、さすが「日本文学100年の名作」を謳ってるだけあるなという感じです。 読後「これどんな話だったっけ?」となるのは実は私あるあるなんですが、この本はそれぞれがしっかり印象に残ってます。 このシリーズ年代別で巻が分かれてるっぽいですね。1964-1973ということで全体的に戦争の色が濃いです。 次、誰行こうかな…、全員クオリティが高くて迷います。

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2017/12/28

1964年から1973年までの12人の作家の12編。そのうち読んだことのある作家は3人。何かしらを読んだかもしれないが数人。名前も知らなかったのが古山高麗雄と野呂邦暢。どちらも他の作品を読んでみたい。

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2015/02/16

川端康成『片腕』S 大江健三郎『空の怪物アグイー』A 大江の一番安定したこの時期を扱うとは。セレクトの妙。 司馬遼太郎『倉敷の若旦那』B+ (うんたら、かんたら) という司馬の文体。こんな短編も書いていたのね。 和田誠『おさる日記』B+ おさるが……。 ぼくが……。 いいシ...

川端康成『片腕』S 大江健三郎『空の怪物アグイー』A 大江の一番安定したこの時期を扱うとは。セレクトの妙。 司馬遼太郎『倉敷の若旦那』B+ (うんたら、かんたら) という司馬の文体。こんな短編も書いていたのね。 和田誠『おさる日記』B+ おさるが……。 ぼくが……。 いいショートショート。 木山捷平『軽石』B 太宰の小説に登場した作家。 太宰から「苛烈さ」を抜いたらこんなふうになるであろうと思わせる作風。 野坂昭如『ベトナム姐ちゃん』A 死を目前にした男に抱かれるおののき……。 これはもっともっと想像してみたい。 小松左京『くだんのはは』S 間違いない。 陳舜臣『幻の百花双瞳』B+ ひとつの執着。点心。味覚。 池波正太郎『お千代』B 猫のお千代第一。 こうして見るとこの名作集は大衆小説を視野に入れている。 その中で池波正太郎がこれ。 古山高麗雄『蟻の自由』A+ 読み手の冷酷さを溶かすかのような文体の優しさ。 これはSでもいいかもしれない。 安岡章太郎『球の行方』B 都会的な子供が田舎の子供らに劣等感。 野呂邦暢『鳥たちの河口』S 凄まじい。いや、これはすごい小説だよ。描写もすごい。会話もすごい。内面もすごい。

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2015/02/03

第6巻。表題作は野坂昭如の短編から。 収録されている作家は川端康成、大江健三郎、司馬遼太郎、野坂昭如、小松左京、池波正太郎……など。 第5巻までは全体的な共通点というか、作風の傾向は違えど、共通する雰囲気のようなものがあったが、この辺りになるとそれも薄れ、はっきりと多様化している...

第6巻。表題作は野坂昭如の短編から。 収録されている作家は川端康成、大江健三郎、司馬遼太郎、野坂昭如、小松左京、池波正太郎……など。 第5巻までは全体的な共通点というか、作風の傾向は違えど、共通する雰囲気のようなものがあったが、この辺りになるとそれも薄れ、はっきりと多様化しているのが解る。逆にそれが共通点なのか? 巻頭は川端康成『片腕』。『片腕を一晩お貸ししてもいいわ。』から始まる幻想世界はあまりにも有名。怪奇小説とも幻想小説ともつかないが、非常にフェティシズムを感じる。怪奇幻想の類よりもエロティックだと思うのだが……。 司馬遼太郎や池波正太郎は大衆小説の作家だけあって、長編も短編も面白い。池波正太郎は随分と久し振りに読んだような気がするが、収録作『お千代』は、滑稽味がありながらも不気味な猫の存在感が大きい短編。 イラストレーターとしても活躍する和田誠の小説も収録。『おさる日記』は子供の日記らしい文体がラストにホラータッチのSFへと変化する。 小松左京は名作『くだんのはは』を収録。これも好きだったな〜。『怨念が逆に守護者となる』という発想が特に怖い。 あまり読んでいない作家の中では陳舜臣が良かった。収録作『幻の百花双瞳』は料理人を主人公にした短編で、時間の流れや、主人公の心の変化を描ききった濃密な内容だった。

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