サナキの森 の商品レビュー
最初は主人公の一人称語りに何じゃこりゃと思ったんだけど、中盤くらいから面白くも感じるレベルに。 祖父や祖母の世代を語るにしてはライトすぎるなあと思うんだけど、泪子のラストの勘違いが象徴的なのかも。 たとえどんな物事であれ、他者の目から見ればライトで安易な決着に見えるものなのかもし...
最初は主人公の一人称語りに何じゃこりゃと思ったんだけど、中盤くらいから面白くも感じるレベルに。 祖父や祖母の世代を語るにしてはライトすぎるなあと思うんだけど、泪子のラストの勘違いが象徴的なのかも。 たとえどんな物事であれ、他者の目から見ればライトで安易な決着に見えるものなのかもしれない。
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作中作がすんごく良かった。 実際にあった猟奇密室殺人事件をなぞった怪奇小説とそれを書いた作家のひきこもり孫による謎解き、とみせかけて実は孫の長い長い片思いからの脱却成長小説。 「怪奇小説」にそそられ惹かれ面白く読んでしまったけど、ちょっとそれはどうよ、ってところも無きにしも非ず、...
作中作がすんごく良かった。 実際にあった猟奇密室殺人事件をなぞった怪奇小説とそれを書いた作家のひきこもり孫による謎解き、とみせかけて実は孫の長い長い片思いからの脱却成長小説。 「怪奇小説」にそそられ惹かれ面白く読んでしまったけど、ちょっとそれはどうよ、ってところも無きにしも非ず、かな。
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新潮ミステリー大賞受賞作。一見ライトな文体で、さくさくと読み進める印象なのですが。作中作「サナキの森」の古めかしくおどろおどろした雰囲気の文章がいい意味で異質です。 ホラー的な要素が絡んではくるけれど、ミステリとしてはしごくまっとう。あくまでも雰囲気のためのホラーだなあ。「サナキ...
新潮ミステリー大賞受賞作。一見ライトな文体で、さくさくと読み進める印象なのですが。作中作「サナキの森」の古めかしくおどろおどろした雰囲気の文章がいい意味で異質です。 ホラー的な要素が絡んではくるけれど、ミステリとしてはしごくまっとう。あくまでも雰囲気のためのホラーだなあ。「サナキの森」に隠された、事件の真相に至るあの言葉は、あまりにあからさまなのに気づかなかった~。あれが一番驚愕だったかも。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
祖父が可愛がっていた女孫に自分の死後のことを託す、というのだから、おどろおどろしい話の筈がない。ということで安心して読めはする。でも、真相がわかってみると、それって孫に託すことか? とも。微笑ましい話ではないし。 自意識過剰のニートヒロインがややうっとうしく、彼女のヒーロー?の思わせぶりな存在感がわざとらしい。女子高生のほうはいいキャラだけど、無防備すぎる。日常から逸脱しないからいいのか。曾祖母のことだけど。 ミステリとしては平易。恋愛もどきとの二本立てと読める。読んだ感触は、森 晶麿さんの「黒猫」シリーズに似ている。
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作家であった祖父の遺した著作と挟まれていた手紙から、かつてあった事件の謎にこじらせニート女子が挑む。 作中作は旧字体と昭和の雰囲気を漂わせながらも、とても読みやすい怪奇譚で面白かった。 こじらせ女子と聡明女子中学生コンビのやりとりは軽快で可愛い。若いな! タイトルの意味が過...
作家であった祖父の遺した著作と挟まれていた手紙から、かつてあった事件の謎にこじらせニート女子が挑む。 作中作は旧字体と昭和の雰囲気を漂わせながらも、とても読みやすい怪奇譚で面白かった。 こじらせ女子と聡明女子中学生コンビのやりとりは軽快で可愛い。若いな! タイトルの意味が過去と現代に繋がる時、そこはかとなく物憂げな気持ちになりますね。
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第一回新潮 “ミステリー” 大賞受賞作。 “ミステリー” です。 それならば、この作品は、☆ゼロ個。類稀な駄作と言わざるを得ません。 ミステリーを期待している私としては、主人公の恋愛事情や、自虐の弁など、これっぽっちも興味ありません。それも、事件と何らかの融合があるのなら...
第一回新潮 “ミステリー” 大賞受賞作。 “ミステリー” です。 それならば、この作品は、☆ゼロ個。類稀な駄作と言わざるを得ません。 ミステリーを期待している私としては、主人公の恋愛事情や、自虐の弁など、これっぽっちも興味ありません。それも、事件と何らかの融合があるのならば、それは伏線のひとつとなるので、話は別ですが、今作に関してはまったく関係ない。 または、駄弁も許せるくらい、ビックリするようなトリック、結末が用意されているのであれば、物語のサイドストーリー、主人公の人となりを描写するものとして、いいなぁ、と思えるのでしょうけれど、そうでもない。 それどころか、メインのトリックが、他のミステリーではおそらく、ミスリードか、ワトスン役が陥る愚かな仮説のレベルのものが採用されています。 ミステリー好きとしては、 「いやいや、真相はそんなもんじゃないでしょう。まだメインディッシュが出てくるよね!」 と、更なるどんでん返しを期待する、前菜のようなネタ。それを本作は、 「いえ、お料理は、これで全てですが?」 と、メインに持って来ているのです。 続く料理を待っていたこちら側の満腹感は、、、言うまでもないでしょう(^_^;) 「この店にはもう二度と来ない!」と怒って帰る人は、私だけではない筈です。 しかし、作中作『サナキの森』は、一転して最高傑作だと思います。 ただしそれは、ミステリーではなく、ホラー小説としてです。 この部分だけを抽出して、ホラー短編としたならば、類稀な名作かもしれません。 雰囲気もありますし、「冥婚」というアイデアから広がる、様々な状況が、不気味で、怖くて、(いい意味で)気持ち悪い。 だから……総じて、とてももったいない作品だなぁ、と思いました。 この作者の次回作が、ミステリーなのであれば、きっと読まない。けれどホラーだったら、必ず読みます^_^
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伊坂幸太郎、貴志祐介、道尾秀介という大人気作家三人を選考委員として新しく生まれたミステリー作品の新人賞 新潮ミステリー大賞第一回受賞作品であります 名もないミステリー作家であった祖父の遺品から80年前の殺人事件の解明に携わることになるひきこもり系女子のお話 祖父によって創作さ...
伊坂幸太郎、貴志祐介、道尾秀介という大人気作家三人を選考委員として新しく生まれたミステリー作品の新人賞 新潮ミステリー大賞第一回受賞作品であります 名もないミステリー作家であった祖父の遺品から80年前の殺人事件の解明に携わることになるひきこもり系女子のお話 祖父によって創作された怪奇譚的物語とそれとリンクするように80年前に実際に起こった密室殺人事件 この事件の謎解きに挑む現在進行系の物語が平行して進みます 祖父が創作した怪奇譚的物語は旧字体で書かれたとても雰囲気のある作品 それに対して謎解きに挑む女子は中学教師を退職後に実家に引きこもるオタク系でライトノベ系文体で描かれてます 雰囲気のギップに一人の作家さんが描いたものとは思えない感覚があって、感心もしたけど個人的にはこれがマイナス点 80年前に起こった密室殺人事件と被害者の子孫である女の子との係わりが軽いイメージで描かれてしまって緊迫感がそがれちゃった・・・・・ 特に祖父の想いがね・・・・・・・・ 密室のトリックも「まぁーこんなか・・・」って感じで ならば80年という長い時間をもっと感傷的にまとめた作品になっていた方が好みではあったかな 題名からもっと「ブルッ」とくる怖ーい話を期待してしまった・・・・ちょっと心残り
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旧仮名遣いと、ラノベ的というかケータイ小説風(?)語り口の使い分け&書体の変化に戸惑うも、なかなか面白かった。 ただやっぱり現代と過去の部分が水と油、交じり合わない感は否めず、これは大人の意見ということになるのかなあ。 次の作品も読んでみたいと思う。
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祖父が遺した怪奇小説『サナキの森』に挟まれていた手紙に導かれ遠野を訪れた27歳の荊庭紅は、旧家でかつて実際に起こった密室殺人事件の真相を、その家に住む中学生の東条泪子と一緒に探ることになる。遠野を舞台に「冥婚」という風習を絡めながら、事件の謎を解決していく。
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作家の出身地の岩手県が舞台の話。 主人公の紅の祖父が書いた小説。その小説を持っていたある村の祖母の孫娘泪。二人で過去の事件を追う。 過去の小説や手紙とのリンクは綺麗に繋がっていた。 綺麗繋がり過ぎかも? 昔の漢字は難しい!
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