1,800円以上の注文で送料無料

我が心の底の光 の商品レビュー

3.2

59件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    22

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    4

レビューを投稿

2024/06/16

主人公の生い立ちを軸に、彼がどんな人生を送って来たかを、起こす犯罪を描きながら淡々と進んで行く。 ただ、さすが貫井さん。それだけでは終わらない。それぞれの犯罪に対する動機もきっちり回収。さらにもう、何とも言えない根底にある動機を心の底にある光と称してしまうあたり、脱帽。

Posted byブクログ

2024/03/20

過去は自分のせいじやないから、上を向いて生きてよかったのに。 これだけ知識、技術、思考能力、度胸があれば、仕事でも成功できたはず。 でも、心の支えだったんだね。

Posted byブクログ

2019/10/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

親からのネグレクトを受けていた不幸な生い立ちの晄。 彼の短い人生の話。 21、25、29歳で、晄は犯罪を犯します。 その動機は最後に明かされるのですが、なんともやり切れないものでした。 小さな子供の圧倒的な孤独。 それは想像を絶するものだと思います。 そこで出会った1匹の子猫。 普通の環境でも、動物との出会いで子供は変わることが多いのに、その環境下での出会いであったら、その後の晄の気持ちも分からないでもないかも。 かなり極端な話ではありましたが、全ての悪の根源は親でした。 親の責任は重大であると、毎回思います。

Posted byブクログ

2019/08/13

「我が心の底の光」 暗い重い。 これは峰岸晄の暗く重いストーリーである。父と母がどうしようもない。唯一の救いは、どうしようもない父の気まぐれが結果的に晄を死から救いだしたことだ。晄は、母の育児放棄により、唯一の友達であった猫と共に命を終えようとしていたのを助け出された。しかし...

「我が心の底の光」 暗い重い。 これは峰岸晄の暗く重いストーリーである。父と母がどうしようもない。唯一の救いは、どうしようもない父の気まぐれが結果的に晄を死から救いだしたことだ。晄は、母の育児放棄により、唯一の友達であった猫と共に命を終えようとしていたのを助け出された。しかし、結果的に父は犯罪者になり、母は死んだ。 どんぞこから救われた晄であったが、将来のことを考える習慣が無いように生きていく。人生など考えてもいない。目先しかないと言って、サラ金に手を染め、詐欺に身を置く。そして、最後の目的を達成する為に行動を起こす。暗い暗いストーリーだ。 光の面では、25歳の晄が出会った日野との交流くらいだろう。出会ったと言っても晄の目的の為に依頼した関係であり、友達でもなんでも無かったのだが、日野は母に捨てられた過去を晄に明かしながら「笑っていればなんとかなる。それで助けられてきた。だから、お袋を恨んでない、むしろ感謝している。いいことを教えてくれたから。晄を一目みて、誰からも助けてもらわないで生きてきたと思った。だから俺が助けてやらなければと思った」と告白する。 晄は悪業に手を染めており、ターゲットも善人ではない。日野だってそんな晄に手を貸してしまっている。しかし、この時の日野の言葉は唯一悪業から離れたものだったように思える。この言葉をきっかけに晄が新しい道を歩いていく訳でも無く、日野との友情が生まれた訳でもないが故にあれは復讐から脱する最後の微かな光だった。 「我が心の底の光」の意味が最後にわかる。晄の復讐の動機だ。人の拠り所は人によって違うのだからそれはそれで良い。しかし、なんでそうなるのか。最後の行動には疑問が残る。彼に感謝している描写や心情はあっただろうか。最後まで怜菜から逃げていたようにしか思えない。 重く救いのないストーリー。晄にどこまで共感できるかで評価は分かれそうだ。

Posted byブクログ

2019/06/14

殺人者の息子というレッテルを貼られてしまった暁の14歳から29歳までの出来事を綴ったお話。普通の貫井さんのミステリを期待して手に取ったら違います。何と言うか…天童荒太風ですね。途中から彼が何をしているのかは想像がつくのですがそれでもラストは衝撃で、そしてそうか…そうなのか。でもそ...

殺人者の息子というレッテルを貼られてしまった暁の14歳から29歳までの出来事を綴ったお話。普通の貫井さんのミステリを期待して手に取ったら違います。何と言うか…天童荒太風ですね。途中から彼が何をしているのかは想像がつくのですがそれでもラストは衝撃で、そしてそうか…そうなのか。でもそうだよね…みたいな妙な納得があとからやってきました。子供を育てている親として何ともやりきれない悲しい思いでいっぱいになります。でも流石のリーダビリティでぐいぐい引っ張られ読み終わるまで寝させてもらえませんでした。

Posted byブクログ

2019/06/05

酷い環境に淡々と適応した主人公の心の内とは? んー、怒りの持っていきかたが猫だったの?納得いかないラスト。

Posted byブクログ

2019/05/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 幼い頃にネグレクトを受け、死の淵を見た少年。実父が実母を殺す場面を目にし、人殺しの息子と後ろ指さされながら生きてきた彼は、様々な犯罪に手を染めてゆく。  21歳、25歳、29歳で犯す罪の動機が最後まで描かれず、そして主人公が何を考えているのかがまったくわからない。それらを知りたいという気持ちがページをめくる手を突き動かしていたのに…。肩透かしにもほどがある。タイトルもいきなり陳腐に見えてくる。  唯一自分に関わろうとしてくれた2人の人間をかくもあっさり無慈悲に見捨てられるなんて(1人については命が奪われても「仕方ない」と切り捨てる)。言葉を失うほどの壮絶な体験をし、私には想像もつかないような孤独を抱えた人間だから、その行動は理解の範疇を超えるのかもしれない。「愛されて育った人にはわからないでしょうね!」ってのが作者の言いたいことなのか…。  主人公の心情がまったく描かれないという点で、「ヒトリシズカ」に似てるかも。小説読んでないけど。映画観た。

Posted byブクログ

2018/10/28

途中まではミステリー仕掛けで抜群に面白いが、最後の畳み方が余りに残念。もっとあっと驚く結末を期待していたのだが。

Posted byブクログ

2018/10/09

殺人犯の父を持ち母を亡くした主人公、晄。14、16、19、21、25、29歳の6章からなる物語。友を作らずやがて犯罪に手を染める晄に唯一心開いていた幼馴染。裏切られた感タップリのラストはしかし心の壊れる様を表現していると捉えれば腹落ち…。

Posted byブクログ

2018/07/04

うーん… 主人公の心情がわかるような、わからないような…。 自分がそういう状況になったら、そうなるんだろうか…。 いずれにせよ、悲しい話ではある。

Posted byブクログ