チャイナ蜜柑の秘密 の商品レビュー
アメリカの作家「エラリー・クイーン」の長篇ミステリ作品『チャイナ蜜柑の秘密(原題:The Chinese Orange Mystery)』を読みました。 『アメリカ銃の秘密』に続き、「エラリー・クイーン」の作品です。 -----story------------- 「クイーン」...
アメリカの作家「エラリー・クイーン」の長篇ミステリ作品『チャイナ蜜柑の秘密(原題:The Chinese Orange Mystery)』を読みました。 『アメリカ銃の秘密』に続き、「エラリー・クイーン」の作品です。 -----story------------- 「クイーン」の最大傑作と激賞した国名シリーズ第8弾 出版社の経営者であり、切手収集家としても有名な「カーク」。 彼が外から「エラリー」と連れ立って帰ると、一人の男が全てが逆さになった密室状態の待合室で死んでいた。 謎だらけの事件を「エラリー」が鮮やかに解決する ----------------------- 1934年(昭和9年)に刊行された「エラリー・クイーン」のミステリ長篇で国名シリーズの第8作… 『ニューヨーク・タイムズ』が「クイーン」の最大傑作と評価している作品です。 「チャイナ・オレンジ」など稀少な切手の収集家として知られる出版社社長「ドナルド・カーク」が住居兼事務所として使うNYのチャンセラー・ホテル22階の待合室で、火掻き棒で頭蓋骨を粉砕された男の死体が見つかった… 外出先から、友人の「クイーン」を伴い、晩餐会に出席するため、事務室に寄った時の出来事だった、、、 殺された男の正体は誰もわからない… ただ、死人の衣服が前後逆に着せられており、部屋の中も何もかも逆向きだった……。 「カーク」の友人である「エラリー」は、犠牲者が、すべてが西洋とは「さかさま」な東洋に関連していると主張するが……。 着衣が全て後前になっており、待合室の書棚や絵画、テーブルの抽斗、時計から絨毯に至るまでありとあらゆるものが逆さまになった部屋… そして、誰も心当たりがないという被害者は誰か… という謎を解く展開、、、 魅力的で興味深い殺人現場… 想像もできないシチュエーションですねー 展開が全く想像できずワクワクしながら読み進めました。 辿り着いた真実は、あるひとつの隠したいことのために全てのものを逆さまに… ということが判明するのですが、、、 シャツのカラーの使い方やネクタイの着用等々、当時の文化やファッションに詳しくないと想像すらできないですねー そして、ドアに閂をかけるトリック(密室殺人ではないですが、密室トリックっぽいトリックがあるのも面白かったんですけどね… )が複雑過ぎて文章で解説されても理解不能でしたね… 解説に図解があったので、それを見て、ようやくイメージが沸いた感じ。 チャイナ蜜柑の秘密(原題:The Chinese Orange Mystery) 本作品も読者への挑戦… がありましたが、こりゃ、全くわかんないですよねー でも、読み物としては愉しめました。 ちなみに本作品、邦題が複数あるようで… 『チャイナ蜜柑の秘密』の他に『中国切手殺人事件』、『チャイナ橙の謎』、『チャイナ・オレンジの秘密』というタイトルで出版されているようです。 以下、主な登場人物です。 「ヒュー・カーク博士」 七十歳を越えた学者。チャンセラー・ホテルに書斎と住居を持つ。 「ミス・ディヴァシー」 博士の世話をしている付き添いの看護婦。 「ドナルド・カーク」 博士の息子、出版社社長。 宝石・切手の収集家として有名。 チャンセラー・ホテルに会社事務所と住居を持つ。父や妹と同居。 「マーセラ・カーク」 博士の娘。ドナルドの妹 「ジェームス・オズボーン」 ドナルド・カークの秘書 「ハッペル」 カーク家の執事 「フェリックス・バーン」 ドナルドの共同経営者 「グレン・マクゴワン」 ドナルドの親友 「シェーン夫人」 チャンセラー・ホテル二十二階の受付係 「ナイ」 ホテルの支配人 「ブラマー」 ホテルの探偵 「アイリーン・リューズ」 宝石専門の女詐欺師 「ジョー・テンプル」 中国で育ったアメリカ女性、作家志望 「プラウティ医師」 検死官。 「ジューナ」 クイーン家の召使 「トマス・ヴェリー」 ニューヨーク警察の部長刑事。 「リチャード・クイーン」 警視。ヴェリー部長の上司。 「エラリー・クイーン」 犯罪研究家 「被害者」 正体不明の人物
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以前読んだ際に解りづらかったトリック。新訳では巻末にイラストが載っていて、そういう事であったかと納得。 犯人以外は誰でも出入り出来るので、密室に見えるが密室ではないという設定も面白い。
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ずっとずーーーーーっと昔に読んだのを思い出した。 犯人はこいつしかいないだろう…と思いつつ。たしか犯人の意図は…とか。覚えていたからか、すべてを反転するってちょっと強引なような気もする。でもやっぱり好きだわぁ☆ 最後の解説に挿絵等があり、味があって良かった! 内容には全く関係ない...
ずっとずーーーーーっと昔に読んだのを思い出した。 犯人はこいつしかいないだろう…と思いつつ。たしか犯人の意図は…とか。覚えていたからか、すべてを反転するってちょっと強引なような気もする。でもやっぱり好きだわぁ☆ 最後の解説に挿絵等があり、味があって良かった! 内容には全く関係ないけど、新しい漫画チックな表紙の本なのでそれは不満(T ^ T)
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国名シリーズの中で一番好きな作品かも。 かつて読んだハヤカワでのタイトルは『チャイナオレンジの秘密』だったよね。「オレンジ」の方が作品に合ってると思うんだけどなぁ。 全然関係無いけど、読後なぜか『本陣殺人事件』が読みたくなって書店に走ってしまった。
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はるか昔に創元推理文庫版『チャイナ橙の謎』を読む。 3年前の9月に旅先の仙台駅の書店で新訳『チャイナ蜜柑の秘密』を買う。表1カバーイラストのジューナが可愛い。先日『フランス白粉の秘密』を読破した勢いでひもとく。 『チャイナ橙〜』を読んだ時は、ネクタイとカラーにまつわる文化の違い、こんなの日本人には解りっこないと思ったものだ。 部屋の調度品や衣服を逆向きにした理由も真犯人も重々知った上で再読する。それでいて、自分の記憶は確かなのだろうかと思わせてくれる点はさすがだ。 窃盗に不法侵入、法の網をやすやすとかいくぐるエラリー。 408頁のマンガによる図解は有難かった。 最後まで名前も明かされない上、道具扱いされる被害者がいと哀れ。
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異文化なので、解くのに必要な知識が私には、というか多くの人にはないと思う。ただ私はミステリを解こうとして読んでいるわけではないので面白かった。珍しく(?)クイーン警視の思いつきもあって嬉しかったし笑 とはいえトリックそのものはちょっと考えつくには面倒だなぁ…… 一方で「逆向き」の謎自体はある程度ミステリを読んでいれば誰でも思いつくと思う。その点で、国名シリーズの中では傑作とは称されないだろうなという印象。でもやっぱりクイーンは面白いよ!!
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トリックは図説がなければ一度読んでもよくわからなくったが、なるほどそれがわかれば自ずと犯人もわかる。鮮やかな推理だった。
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個人的な話なのだが、大昔に一度読んでいて、物語の出だしのところで誰が犯人だったから思い出してしまった。これは実に興ざめもいいとこで、エラリー・クイーン氏には何の責任もない話なんだが。それはともかく、メイントリックはあまりピンとこない。異文化理解の問題かも知れないけどね。謎解きの段階でエラリーが常識として持ち出す、ある知識を知っている日本人はあまり多くないように思うが。
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国名シリーズ第八作。 ミステリーとしての世の評価はまあまあのようなのですが、キャラクター重視の私としては、ここまで読んできたこのシリーズの中でピカイチで好きでした。「誰が活躍するか」という観点でこれまでの七作の変遷を振り返ると、 ・ほぼパパ・リチャード警視が活躍する第一作『ローマ...
国名シリーズ第八作。 ミステリーとしての世の評価はまあまあのようなのですが、キャラクター重視の私としては、ここまで読んできたこのシリーズの中でピカイチで好きでした。「誰が活躍するか」という観点でこれまでの七作の変遷を振り返ると、 ・ほぼパパ・リチャード警視が活躍する第一作『ローマ帽子』 ・逆にエラリー中心でパパの影の薄い第二作『フランス白粉』や第五作『エジプト十字架』 ・ジューナ少年がナイスアシストをする第三作『オランダ靴』 ・地方検事・検事補たちとの共同捜査が描かれる第四作『ギリシャ棺』 ・ヴェリー部長刑事とエラリーの凸凹タッグが印象的な第六作『アメリカ銃』 ・クローズドサークルものでパパとエラリーの二人きりで事件に取り組む第七作『シャム双子』 というように、作者が読者を飽きさせないための工夫のひとつとして変化をつけてきているのがわかる。そのおかげでそれぞれの作品に個性が出てとてもいいのですが、私は「これすごくおもしろかったけど、誰それの出番が少ないから寂しかった」という感想を抱きがちでした。 そこへきてこの第八作では、“私がいてほしいと思う”レギュラー陣が漏れなく登場し、満遍なく活躍してくれます。非レギュラーである事件関係者も個性豊かで、たまに発生する「なんとか夫妻が何組かいてある程度読み進むまで区別がつかない」という状態にも陥らなかったし、「エラリー旧友」枠あり、「美女」枠あり(しかもお色気系、知的系など複数パターン取り揃え)。このバランスの良さ!八作目で満を持しての黄金比顕現か!というほど、誰が何してるシーンも退屈することなく読めて最高でした。 そして私の最推しであるエラリーは主人公ですから、これらの人物それぞれと満遍なく共演するわけで、「生意気(対パパ)」「偉そう(対ヴェリー)」「保護者気取り(対ジューナ)」「難しい言い回し合戦(対プラウティ検死官)」「気さく(対旧友)」「口説き(対美女)」「口説かれ(対美女)」といろんなエラリーが見られます。ソロのシーンも、長い脚を投げ出しての沈思黙考、寝ぐせのついた頭で本を読み漁る、警察官でないのをいいことに友人のために詐欺師と密約、警察官でもないくせに警察権力を勝手に行使、窃盗、不法侵入など、いつもどおりの無茶苦茶さも含めて見どころたくさん。「こういうエラリーが見たい!」という欲望をどれだけ叶えてくれているかという点でも、個人的には他の作品を圧倒的に凌ぐクオリティだったと花丸をあげたい。 ・・・というわけで、トリックがどうロジックがどうプロットがどうという点で加点も減点もできようが、お気に入りの人物たちがわちゃわちゃやってるのを楽しみたい私としては、「ホントこの作者ツボをよくわかってるわ~」と感心してしまう見事さなんですが、意外とそういう感想を書いているレビューに全く巡り合わない・・・。私だけ・・・? 一応自分のための備忘もかねて、本筋についてもネタばれない程度にメモ。 ・すべてが“逆さま”の殺人現場→キャッチーで良い。 ・被害者の身元がなかなかわからない→これも魅力的な謎だった。ただ事件関係者たちも全員、殺された人が誰なのか知らないので悲嘆に暮れている人がおらず(嘘をついているのなら演技だということになるが)、すぐにパーティー開いたりしているのがちょっと異様。 ・謎解き披露→ちょっと強引さがありカタルシスは弱かった。でもちゃんと“意外な人物”が犯人で、この点については毎回この作者は外さないからすごい。本作の場合、先に犯人を名指ししてからトリックを説明したほうが面白かったのでは。 ・「謎解きばかりでドラマがない」と批判されるクイーン作品にしては、それぞれの人生模様が描かれているほうで、そこも良かった。 ・チャイナ蜜柑(タンジェリン)とは、温州蜜柑の仲間みたいなものらしい。妙に美味しそうに描かれる。
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割りと大きい場面展開がない物語。動機も「これかな?」というものがちらりちらり散りばめられていているが最終的には「やっぱり人間てこういうものなんだなぁ」と思わせるような人間臭い理由が・・・。ただ、文化がわからなかったため状況についての理解できなかった。海外文学の残念なところ。というか、無知なんだと思いさらされる瞬間。
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