学校の怪談 新装版 の商品レビュー
『学校の怪談 口承文芸の展開と諸相』というタイトルの通り、学校の怪談だけでなく、地域の語り手や俗信についても扱っている。というか、学校の怪談はごく一部だった。でも面白かった。 特に、埼玉の比企郡を中心に膾炙している田村麻呂の悪竜退治の伝説と、尻あぶりの習慣の繋がりが面白かった。尻...
『学校の怪談 口承文芸の展開と諸相』というタイトルの通り、学校の怪談だけでなく、地域の語り手や俗信についても扱っている。というか、学校の怪談はごく一部だった。でも面白かった。 特に、埼玉の比企郡を中心に膾炙している田村麻呂の悪竜退治の伝説と、尻あぶりの習慣の繋がりが面白かった。尻あぶりとは、旧六月一日の早朝に各家の門口で麦がらを焚き、家族一同がその火で尻をあぶって無病息災を願う行事らしい。その際、着物の裾をまくって尻を叩いたり、「諸病万病根ぬけ」や「尻あぶり観音堂」などと唱え、筆者はそうすることで禍よけの効果を高めていたと考えているそう。「びっくりするほどユートピア」を思い出す。なお、これは寒さに震える田村麻呂と兵士の身体を燃やした麦がらであたためたことから始まった習慣とされている。観音堂との繋がりについて、本の中では 「そもそも、岩殿観音の仏力を説く由来譚として、先行の田村の物語や伝説をもとに、田村麻呂による悪竜退治伝説が創り出された可能性が高い。ただし、その際、田村麻呂と観音信仰という従来の物語の基軸を話の骨子に据えながらも、そこに、土地に伝わる民族を巧みに組み込み、比企地方を舞台とした物語を形成していった跡が見て取れる」と語られている。
Posted by
著者は中学校教員だったため、生徒から直接聞き集めた話が多く紹介されている。怪談話の短編集ではなかった。怪談話の分析しどのような構造となっているか、なぜそのような怪談が出来上がったのかといった内容がメインとなっている。怪談のテーマになりやすい場所についての考察が面白かった。学校の怪...
著者は中学校教員だったため、生徒から直接聞き集めた話が多く紹介されている。怪談話の短編集ではなかった。怪談話の分析しどのような構造となっているか、なぜそのような怪談が出来上がったのかといった内容がメインとなっている。怪談のテーマになりやすい場所についての考察が面白かった。学校の怪談以外にも昔話、伝説・俗信など幅広い内容になっていた。地域に伝わる禁忌や俗信(蜘蛛や箒について)について成り立ちの分析が興味深かった。特に逆さ箒はぬ〜べ〜で見かけたのを覚えていたので、そんな意味があったのかと楽しめた。
Posted by
学校の怪談を始め諸説をまとめた本。最近学校の怪談はなくなったかと思ったけれど、王道なものは相変わらず言い伝えられている模様。
Posted by
- 1
