笑う子規 の商品レビュー

正岡子規(著者),天野祐吉(編者),南伸坊

2022/06/01

子規の俳句が好きだ。もう彼岸が明けてしまうが、「毎年よ彼岸の入に寒いのは」という、お母さんのつぶやきをそのまま句にしたものがある。

では「生まれつきよお前の頭が悪いのは」でもいいのか、なんて聞く人の魂は永遠に救われないであろうよ、という単文(句解ではない、とのこと)がついていたりする。

天野祐吉と南伸坊が、子規の句を面白がってあれこれ遊ぶという本。

残念ながら、すべての句に絵は添えられていないが、絵がまたよい。その絵を書いている南伸坊はいう。

「笑える俳句だけがおもしろいわけでもないけれど、深遠で深刻な俳句だけがすばらしいわけでもないですからね。」

どうだ。

ぼーっと読んでにこーっとするのが似合う本。

2015/03/02

子規の、素朴で笑える句集。
「緑子の凧あげながらこけにけり」
なんて、かわいい光景が目に見えるようで笑ってしまった。
天野さんの添え書き、伸坊さんの挿絵もとてもいい。
絵本みたいに何度も読み返したいな。