日本国家の神髄 の商品レビュー
この本はおそらく佐藤優氏が執筆したものでなければ読んでいなかったかもしれません。自分もまた『国体』という言葉を聴いて『国民体育大会』を連想する『戦後の日本人』の典型であると読んだあとに思い知りました。 本書は戦後GHQによって禁書となった『国体の本義』に「知の怪物」こと佐...
この本はおそらく佐藤優氏が執筆したものでなければ読んでいなかったかもしれません。自分もまた『国体』という言葉を聴いて『国民体育大会』を連想する『戦後の日本人』の典型であると読んだあとに思い知りました。 本書は戦後GHQによって禁書となった『国体の本義』に「知の怪物」こと佐藤優氏がその全文に詳細な解説を加えていくというものです。 はっきりいって、僕の理解を超えておりました。僕も佐藤氏の言うように「国体」という言葉から連想されるのは国民体育大会のことであろうと思っていた一人です。どうやら僕は戦前の文章を読むことすら困難な人間かもしれないなどと思ってしまいました。 展開されるテーマは天皇、祭司、政治、宗教…。などと多岐にわたっており、その深遠さと『国体』がいったいどういうものであるかを言葉を尽くしてわれわれに『翻訳』しようとしてくれている佐藤氏の努力は本文に併記されている解説から見て取れました。 ただ、ここに書かれているのは声高に言うのではなく、たとえば、神社などに行って二礼二拍手一礼をしたときに 『あぁ、そういえば本書の中にはこんなことが書いてあったなあ。』 とわが身を振り返ることでしょう。もしくは、自分の中に『悪しき戦後民主主義』の毒が抜けきっていないのか? はたまた西洋的な個人主義にたっぷり浸っているかで、ここに書かれてあることができていないのか? 自分で書いていてわけが分わからなくなったので、今回はここで筆を擱きます。 ※追記 本書は2014年12月23日、扶桑社より『日本国家の神髄 (扶桑社新書)』として再販されました。
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産経新聞社『正論』2008から翌年まで「日本哲学の考究“回帰と再生と”」と題し連載され、「右翼(皇道派)」と闡明し、キリスト者ながら同じくキリスト者であった母とともに神社に参拝し、カミカゼ攻撃を肯定するなどで読者の反響は大きかったらしい。 社会契約説に基づく人民主権は、おそらく...
産経新聞社『正論』2008から翌年まで「日本哲学の考究“回帰と再生と”」と題し連載され、「右翼(皇道派)」と闡明し、キリスト者ながら同じくキリスト者であった母とともに神社に参拝し、カミカゼ攻撃を肯定するなどで読者の反響は大きかったらしい。 社会契約説に基づく人民主権は、おそらく人工国家であるアメリカ合衆国にしか成立しない。彼は征服と侵略でできた国/どの国も神話が国家の基となっている。古事記日本書紀も読まない者が日本を語るな。 日本は征服戦争でできた国ではない。大国主大神の国譲り神話が鎌倉幕府、南北朝解消、戦国時代終結、明治維新に踏襲されている。
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日本人である限り、日本とは何か、という問いに何らかの回答ができなくては問題である。その問いに正面から向き合った本である。著者の主張は今では極端な右翼と勘違いされてしまうが、そのような昨今の状況こそが問題ではないか。
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2016年46冊目 久々に参加した東京の読書会「3B」。6月の課題図書でした。 「国体の本義」は戦前文部省が広く国民に読ませるために書かれた本であるが、戦後アメリカ占領軍が無かったことにしてしまた本。 本書では佐藤 優氏がその内容を解説。 日本人の本質は何ということを考えさせら...
2016年46冊目 久々に参加した東京の読書会「3B」。6月の課題図書でした。 「国体の本義」は戦前文部省が広く国民に読ませるために書かれた本であるが、戦後アメリカ占領軍が無かったことにしてしまた本。 本書では佐藤 優氏がその内容を解説。 日本人の本質は何ということを考えさせられる内容である。 当時の文体と佐藤氏の解説が混じり馴染みが無いとかなり読みにくい本ではあるが 日本人について考えるには大事なことがわかりやすく書かれている一冊
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「国体の本義」の本格的解説書です。 本書を読むことで、日本の神話の意味がようやく理解できました。 また、日本人の精神性がなぜここまで優れているか、これから日本人が何を守っていかなくてはならないか、について体感することができました。 せっかく日本人なのだから、「国体の本義」に触れる...
「国体の本義」の本格的解説書です。 本書を読むことで、日本の神話の意味がようやく理解できました。 また、日本人の精神性がなぜここまで優れているか、これから日本人が何を守っていかなくてはならないか、について体感することができました。 せっかく日本人なのだから、「国体の本義」に触れるべきで、できれば学校で教えるべき内容だと思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
佐藤優に関するシントピックリーディング。 キリスト者である佐藤氏がどのように愛国者的世界観を持っているのか興味があって読む。私もキリスト者であり日本が大好きなので、内容に大いに期待。 ジムで読了。 個人的には日本がそれだけ国体の具現化、神話のビジュアル化である皇統を精神的にも実質的にも尊んできたのは、天皇家がダビデの王権だから(つまり預言の成就)だと思った。天皇家がどれだけ世界にとって特異な王権であるのかが分かり、更にキリスト者として学んでいきたいと思った。とりわけ北畠親房の「神皇正統記」をもっと知りたい。 下記に付箋を貼った箇所の要約をのせる: 12-13:昭和3・7・11年のオリンピック三段跳びで日本人が大活躍。それを「日本人の偉さの研究」という本に代表される精神論(和式便所が踏ん張る姿勢が西欧より立派な人を作った)で美化される風潮 「国体の本義」はそんな風潮を技術立国に修正すべく論じられた官僚主導の本。 14-15:イスラエルには成文憲法がない。しかし母系で国籍を認める法規はある。イスラエルの国歌理念が分かる。 16:大東亜戦争の意義はアジア解放という意味ではあった。しかし「国体の本義」が米英二帝国との戦争回避に失敗したことは直視すべき。 29-30:北畠親房「神皇正統記」には「大日本(おおやまと)は神の国なり」という言葉がある。日本の民族主義を象徴する言葉。 38:政治エリートが「国体の本義」にとどまれば戦争は回避できたのではないか。 67-68:プロテスタント神学者、魚木忠一によると平田篤胤の復古神道を元にしている日本人は創造の神についてはすんなり理解している。それゆえキリストをかえって受け入れなくなっている(元々の概念なので)が、創造心を理解できる土壌には感謝すべきなのではないか、とのこと。 87:佐藤優氏は国家に殉ずる気はあるが、官僚に騙され利用されるようであってはならない、という。 105:小泉竹中は本気で日本を新自由主義化しようとした。あれだけバブルで踊っていた国民がこのときは踊らされなかった。日本人にある天のイメージは高天原。佐藤氏はこの高天原が日本人の深層意識にあり、集団的な拒否反応ができたのではないかと述べる。 124:天皇に対する忠は西洋のような契約ではない。 129:我が国体は神話によって担保されている。天皇が天地開闢の神々とつながっているという事が、日本人の信仰。 160:個人よりも日本人としての和、そして日本人としての種が先行する。 182:皇統を失った日本は抜け殻。(これはダビデの王権ゆえの信仰か?) 255:キリスト教の神、あるいはそれ以前のヨーロッパの神々は現代の国家とは難の関係も持たない。それに対して日本の天皇家は国家開闢以来の神話とつながる。 288:著者は「国体の本義」を解き明かす本書によって読者を「高天原」に誘いたいと述べる。 292:花道に現れているように日本には主体と客体の流動性、支配と被支配の対立の融和がある。 324:皇統の存在によって目に見える形で国体が存在するのが日本。
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思想には、中道はなく右翼と左翼しかないという言葉が印象的。 「国のために死ねるか」どの国のインテリジェンス教育でも叩き込まれる考え方。 親日保守という生き方。
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