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赤猫異聞 の商品レビュー

3.8

37件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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2026/04/12

思っていたのと随分と違った。この言い方はあまり好きではないがあえて使いたい。 あくまで予定調和的な話ではある。ただし、綺麗事だけでは済まさない迫力と悲しみ、そして生きる喜びが詰まっている。 幕末から明治、近代化の風が吹き荒れた時にワクワクしながらも不安で胸がいっぱいだった人々も多...

思っていたのと随分と違った。この言い方はあまり好きではないがあえて使いたい。 あくまで予定調和的な話ではある。ただし、綺麗事だけでは済まさない迫力と悲しみ、そして生きる喜びが詰まっている。 幕末から明治、近代化の風が吹き荒れた時にワクワクしながらも不安で胸がいっぱいだった人々も多いのではないか。後に語る歴史は大多数が語るのみで、その中で消え去ってしまった名も無き声も多いはず。 そうした人々の声を単にお涙頂戴の話にはせず、淡々と綴る。この様には熱量よりも迫力がある。その癖じわじわと込み上げてくるものがあり、それが重くも清々しい。

Posted byブクログ

2025/05/25

あまり読んだことのないジャンルだったけど、語り口に引き込まれて一気に読んでしまいました。久しぶりに良い本に出会えて嬉しいです。

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2024/10/25

浅田次郎の長篇時代小説『赤猫異聞』を読みました。 浅田次郎の作品は『五郎治殿御始末』以来なので、5年振りくらいですね。 -----story------------- 共に戻れば無罪、一人でも逃げれば戻った者が死罪に――激動の時代を描く傑作時代長編。 時は、明治元年暮。 火の...

浅田次郎の長篇時代小説『赤猫異聞』を読みました。 浅田次郎の作品は『五郎治殿御始末』以来なので、5年振りくらいですね。 -----story------------- 共に戻れば無罪、一人でも逃げれば戻った者が死罪に――激動の時代を描く傑作時代長編。 時は、明治元年暮。 火の手の迫る伝馬町牢屋敷から解き放ちとなった訳ありの重罪人たち──博奕打ちの信州無宿繁松、旗本の倅岩瀬七之丞、夜鷹の元締め白魚のお仙。 牢屋同心の「三人のうち一人でも戻らなければ戻った者も死罪、三人とも戻れば全員が無罪」との言葉を胸に、自由の身となった三人の向う先には……。 幕末から明治へ、激動の時代をいかに生きるかを描いた、傑作時代長編。 解説/縄田一男 ----------------------- 2012年(平成24年)に刊行された作品です。 鎮火後、3人共に戻れば無罪、1人でも逃げれば全員死罪……「江戸最後の大火」は天佑か、それとも――。 火事と解き放ちは江戸の華! 江戸から明治へ、混乱の世を襲った大火事……火の手が迫る小伝馬町牢屋敷から、曰くつきの3人の囚人が解放された、、、 千載一遇の自由を得て、命がけの意趣返しに向かった先で目にしたものは……数奇な運命に翻弄されつつも、時代の濁流に抗う人間たち。 激変の時をいかに生きるかを問う、傑作長編時代小説! 深川の賭場を仕切っていた博奕うちである信州無宿の繁松、旗本の幕臣で官軍を夜な夜な斬り続けた侍・岩瀬七之丞、30を過ぎた大年増で江戸三大美女と称され夜鷹の大元締である白魚のお仙……「3人のうち1人でも戻らなければ全員が死罪、3人とも戻れば全員が無罪、3人とも戻らなければ牢屋同心・丸山小兵衛が腹を切る」と告げられた厳命、、、 何の縁もないはずの3人が一蓮托生の運命を課せられる……小伝馬町牢屋敷から解き放たれた3人の重罪人は、鎮火報が鳴った日の暮れ六ツまでに戻ってくるのか、それとも戻らないのか、その2日間に、それぞれの身に何があったのかを描く物語。 終盤になって、この物語の主人公は、3人の重罪人たちではなく、別な人物だったんだ と気付かされる展開……丸山小兵衛の存在感の強さが印象に残りました、、、 岩瀬七之丞が、のちに繰り返す「生きていてよかった」という言葉も、ずっしり重い……胸が熱くなるひと言でしたね。

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2024/08/21

浅田先生の語りは絶品です。最後の語りまでは闇語りを彷彿とさせる内容でした。残念なのは最終章の無理矢理感です。

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2024/06/14

面白く無い訳が無いという舞台設定と侠気溢れる男女の物語からグイグイ引き込まれてしまいます。 時は明治元年の年の瀬。 江戸の町を襲った大火事の迫る伝馬町牢屋敷から解き放ちとなった訳ありの重罪人三人。 博打打ちの信州無宿繁松、旗本の倅岩瀬七之丞、夜鷹の元締め白魚のお仙。 牢屋同心の「...

面白く無い訳が無いという舞台設定と侠気溢れる男女の物語からグイグイ引き込まれてしまいます。 時は明治元年の年の瀬。 江戸の町を襲った大火事の迫る伝馬町牢屋敷から解き放ちとなった訳ありの重罪人三人。 博打打ちの信州無宿繁松、旗本の倅岩瀬七之丞、夜鷹の元締め白魚のお仙。 牢屋同心の「三人のうち一人でも戻らなければ戻った者も死罪、三人とも戻れば全員が無罪」の言葉を胸に、一時、自由の身となった三人は戻って来るのか? 幕末から明治へ、激動の時代を生きた人々の不思議な物語です。 死罪を含む重い刑を申し渡された罪人3人だが、「赤猫」(火事による一旦放免)という逃走機会を得ながら、紆余曲折ありはするものの逃げずに指定の刻限までに戻るという義侠心や義理人情が心を熱くする。 一方で彼らの罪の源となった恨みを一身に背負い弱きを助け強きを挫く牢役人。 ネタバレになるので多くは語れないが、胸をすく浅田節が炸裂し読了後にスッキリします。 あと、当時の罪人、牢屋の仕組み、役人、武士の役割や実体、明治政府発足後のバタバタなど、非常にわかりやすく紹介され教養が高まりました。

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2024/04/25

博奕と人生の違いは、神に恃むかてめえの力でどうにかするかってことさ 次郎兄ィにしか書けないストーリーとセリフの数々、本当に心に沁みる。 ありがとうございます✨

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2023/07/05

明治元年、御一新直後の東京で大火が出た/ 小伝馬町の牢屋敷は囚人を解き放ち、消火後の帰参を待つ/ そこにおいそれと放てない事情を抱えた三人/ 親分に売られ身代わりに収監された深川一帯の大博徒、大政奉還後も官軍を斬って回った辻斬りの旗本次男、奉行所の悪事を知り尽くした夜鷹の元締め/...

明治元年、御一新直後の東京で大火が出た/ 小伝馬町の牢屋敷は囚人を解き放ち、消火後の帰参を待つ/ そこにおいそれと放てない事情を抱えた三人/ 親分に売られ身代わりに収監された深川一帯の大博徒、大政奉還後も官軍を斬って回った辻斬りの旗本次男、奉行所の悪事を知り尽くした夜鷹の元締め/ 珍妃の井戸よろしく浅田次郎らしいインタビュー形式/ 徐々に明らかになっていく火事のあと幾晩かの出来事/ めちゃくちゃ面白いし、東京に住むものとして東東京の当時の状況が非常に興味深い/ 合羽橋が新堀川の暗渠だなんて知らなかったし、浅草寺の東側が火除け地で飲食店は勝手に出されてあたりが繁華になったなんてのも知らなかった/ まったくもって個人的にだが、夜鷹の姉さんの証言を最後に持ってきた方が良いのではないか/ 最初にあるから以後語られる事件の犯人が分かってしまう/ 

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2023/04/29

死罪を含む重い刑を申し渡された罪人3人が、「赤猫」という逃走の絶好の機会を得ながら、紆余曲折ありはするものの逃げずに指定の刻限までに戻るという身を捨てた義侠心や義理人情が心を熱くする。 一方で彼らの罪の源となった恨みを一身に背負い、弱きを助け強きを挫くごとき牢役人に心を強く揺さぶ...

死罪を含む重い刑を申し渡された罪人3人が、「赤猫」という逃走の絶好の機会を得ながら、紆余曲折ありはするものの逃げずに指定の刻限までに戻るという身を捨てた義侠心や義理人情が心を熱くする。 一方で彼らの罪の源となった恨みを一身に背負い、弱きを助け強きを挫くごとき牢役人に心を強く揺さぶられた。 浅田さんに、また泣かされちゃった。この本も再読本だなぁ〜。(o^^o)v

Posted byブクログ

2023/03/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

久しぶりに読み直しました。 昔読んだ時より、お仙の「こんな命の瀬戸際に〜やさしく労ってくれる男達を見せてくれた」がなんか沁みた 今まで別嬪が度を過ぎたばかりに被ってきた仕打ちやそんな中どんな気持ちで生き抜いてきたのかを、少し世の中が見えた今だからこそ想像してしまったからかも(十人並みの自分では、美人がゆえに辛い目に遭わされることもあるなんて若い頃は気づけなかったので) 中尾、お仙、繁松、七之丞と来てページ数的にも最後の語り手だな、和尚さんでこの歳ならあの人か、無事で良かった と思いつつ読み進めての杉浦かー!! そして杉浦の口から語られる丸山…正直、個人的に浅田次郎作品でよくある度の過ぎた献身的なのがちょっと苦手ではあるけど、まぁそうなったか…という感じでした 丸山の思いの分三人には幸せになってほしいという気持ちと、いや丸山も普通に生きてて欲しかったわという気持ち 杉浦にとんでもないものを背負わせていったな丸山

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2022/03/09

火事と喧嘩は江戸の花、と言われたのは昔。 時は明治。とはいえ最後の将軍はとうに大政奉還されているのに、新政府の機能は整わないまま、何もかも以前と変わらぬまま物事が動いていた宙ぶらりんな時代の話。 牢人を収監する牢屋敷も多分に漏れず、急な沙汰で一人の罪人が今まさに斬首されようという...

火事と喧嘩は江戸の花、と言われたのは昔。 時は明治。とはいえ最後の将軍はとうに大政奉還されているのに、新政府の機能は整わないまま、何もかも以前と変わらぬまま物事が動いていた宙ぶらりんな時代の話。 牢人を収監する牢屋敷も多分に漏れず、急な沙汰で一人の罪人が今まさに斬首されようというその時、遠くで半鐘が鳴り響いた。 すぐさま執行は取りやめ、解き放ちの相談が始まる。 その昔、火事が出ると、罪人といえども牢内で焼け死ぬのは忍びないと、一時解き放ち、という決まりがあり、鎮火の後は決められた場所に必ず戻ることとして、全員解放された。戻れば一段階、罪の軽減、戻らなければ捜して死刑。 まぁ今考えればずいぶんとのんびりした話であるが、当時はほとんどが言いつけ通りに戻ったというのだ。 情けには情けで答えるということか。 さて、この牢屋敷には先ほど刑が取りやめになった者の他に、後二人、重罪人が収監されており、この三人の処置を巡り役人たちの議論が繰り広げられる。 結果、いくつかの条件付きで異例の解き放ちとなった。 三人三様事情を抱え、目的を果たすべく向かった先には・・・何とも奇怪な事態が待ち受けていた。 その謎解きは、後年関係者に対する聞き取り調査で明らかにされる。 驚愕の真実。 理不尽な仕打ちを受けても、腐らず真っ当に過ごしていたらお天道様は見ていてくださる、ということか。 ちょっとほろりとして、胸のすくミステリーだ。

Posted byブクログ