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赤猫異聞 の商品レビュー

3.9

34件のお客様レビュー

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2019/01/28

文句なしに面白い時間を 持ちたい方には ぜひお薦め 読み終えてから 表紙をしみじみ眺めて おぉ この三人が… と感慨に浸りたい方にも お薦め 浅田次郎さん 稀代の時代小説の名手です 登場する人物が それぞれ愛おしい

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2017/11/16

29年11月15日読了。 御一新直後、政府機能が未だ不確かなとき行われた解き放ち。重罪人3人もこの時 解き放たれた。3人の命は一連托生。3人のうち1人でも戻らなければ戻った者も死罪。3人とも戻れば全員無罪放免。 三人三様の胸の内。そして、鍵役同心丸山小兵衛の思い。炎と煙...

29年11月15日読了。 御一新直後、政府機能が未だ不確かなとき行われた解き放ち。重罪人3人もこの時 解き放たれた。3人の命は一連托生。3人のうち1人でも戻らなければ戻った者も死罪。3人とも戻れば全員無罪放免。 三人三様の胸の内。そして、鍵役同心丸山小兵衛の思い。炎と煙の中で何があったのか。 最後は、涙、涙でした。

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2017/11/09

年を取ったら、涙もろくなった。 この本も、「正義」とは、、 本当の武士の姿を悲しくもあり、このような立場に立たされた者だけの潔さが、垣間見たような気がした。 母方の親戚に、宇垣纏中将が居て、母親はとても可愛がられたそうであるが、やはり、戦いの末、海軍で命を落とした若い兵士を看取...

年を取ったら、涙もろくなった。 この本も、「正義」とは、、 本当の武士の姿を悲しくもあり、このような立場に立たされた者だけの潔さが、垣間見たような気がした。 母方の親戚に、宇垣纏中将が居て、母親はとても可愛がられたそうであるが、やはり、戦いの末、海軍で命を落とした若い兵士を看取るために、空へ旅立ち、海の藻屑になってしまったと聞く。 この本は、200年もの続く江戸幕府から明治へとの変わる混沌とした時代が、背景になっている。 武士が、どのように変わらないといけなかったのか? 又、訳アリの重罪人も、どうして罪を犯したわけでもないのに、そのような咎を受けないといけなかったのか? 赤猫、、、それは放火犯の事で、ここでは、伝馬町牢屋敷における火事の解き放ちを表している。 解き放ちに付き、重罪人と言われつつも、罪を犯したわけでもない3人 無宿者の繁松、羽田者とせがれ、岩佐七之丞、夜鷹の元締めお仙、が、解き放たれるのだが、3人の家一人でも戻らないと、死罪。3人戻れば、無罪。 そして、丸山小兵衛が、責任を取ると、、、腹を切ると述べる。 そして、その後無罪放免になった3人が、成功して、現在を生きて過ごしている事が、ホットしながら読み進んだ。 皆「生きていてよかった」と、感じる幸せを描いていたのだが、、、、 和尚、杉浦正名の証言により、、、最初の「記」で、「後世司法ノ参考ト為ス」迄にてと、、、 「鬼になりたくなかった、不浄であろうと、義の道をたがえぬ武士でありたかった」 江戸と明治へとの流れ狂う濁流を何が何でも、生きていてほしいと思うのは、今の時代の人間なのだろうか?と、自問している私が居た。

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2017/02/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

浅田節炸裂の一冊。時代の終わりと始まりの狭間における不条理の中「生きる」と言うことを鮮やかに描いた作品。骨太且つ読みやすい、ストーリー以外にも毎度ながら緻密に描かれた下級武士や町人の暮らしぶりや苦悩には舌を巻く。

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2016/10/18

御一新の混乱期の江戸の話。展開は読めたけど、最後があの人の視点で語られるとは思ってなかったので、やられたーと思った。

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2018/09/06

日本を代表する小説家、浅田次郎。 自分もその作品の発表を楽しみにしている、読者のひとりです。 書店巡りをしていたら、未読の文庫が置かれていたので、さっそく読んでみることにしました。 舞台は明治元年年末の、江戸小伝馬町の牢屋敷。 罪人がぎっしり詰め込まれた牢屋敷に、火事を知らせる...

日本を代表する小説家、浅田次郎。 自分もその作品の発表を楽しみにしている、読者のひとりです。 書店巡りをしていたら、未読の文庫が置かれていたので、さっそく読んでみることにしました。 舞台は明治元年年末の、江戸小伝馬町の牢屋敷。 罪人がぎっしり詰め込まれた牢屋敷に、火事を知らせる半鐘が鳴り響きます。 いくら罪人とはいえ、動けない状態で焼け死にさせるのは忍びない。 火事が多かった江戸ではこのような場合、役人の判断で罪人を解放する「解き放ち」が行われていた。 火が迫る中、解き放ちを決断する、役人たち。 しかし、罪人の中でも3人の「重罪人」をどうするか、意見が分かれます。 結果的に解き放たれることになった、3人の重罪人。 しかしそれには条件がつけられて・・・という展開。 後年になって、関係者5人から聞き取りをするという形で、物語が語られていきます。 それぞれの立場で話をするので、読者には少しずつ、事件における謎が、明かされる構成になっています。 その謎解きとともに、罪人同士や罪人と役人との間の人情味あふれる交流の描き方が、「さすが、浅田次郎だな」と感心してしまう小説でした。 さらに江戸時代の牢屋の運営について、例えば、牢内の管理は囚人の中から選ばれた”牢名主”に采配が任されていた、囚人が多くなりすぎると間引きが黙認されていた・・・等々、日本史の教科書には出てくることのない江戸時代の習わしも、物語の中に散りばめられています。 まだまだ、旺盛に作品を発表をしている作家さんなので、次に文庫化される作品を楽しみに待ちたいと思います。 『天国までの百マイル』浅田次郎 https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4062931656    .

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2016/02/06

明治初期の粋な(鯔背な)人々の話。描写が本当に美しい。風光明媚を愛した昔の日々を肌に感じます。面白く読めましたが、記憶に強く残る、というほどでもなかったかなぁ。

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2015/12/06

浅田次郎、流石です!不勉強で、赤猫の意味を知らなかったから、妖怪系の話かと思ってた。時代の狭間で起きた大火事の際のドラマ。日本人としての矜持を正されているように感じた。いいものを読んだ。こんな男たちにはついて行きたい。

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2015/08/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「生きていてよかった」 江戸と明治の狭間で理不尽な罪を抱えた三人の罪人。 暮れも迫ったある日、解き放ちとなった。 この三人に生きる希望を、輝かしい未来を与えたのは神でも仏でも新政府でもなく、武士と言っても不浄な存在として先祖代々牢役人を務めた一人の武士だった。 罪人とはいえ、生身の人間を斬ってきた自分自身、先祖の罪を一身んに背負い、自分の命と引き換えに三人の罪人に生を与えたのだと思う。

Posted byブクログ

2015/07/22

感想はブログでどうぞ http://takotakora.at.webry.info/201507/article_5.html

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