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キャリア教育基礎論 の商品レビュー

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2019/10/09

「キャリア教育」と聞いて、何を思い浮かべますか。 「成績を参照しながら進学する大学を決めること」 「職場体験活動に行くこと」 「将来の夢を話し合うこと」 すべて当てはまると思います。しかし、これだけではありません。 本書は、このように狭い我々の「キャリア教育」観を広げてくれま...

「キャリア教育」と聞いて、何を思い浮かべますか。 「成績を参照しながら進学する大学を決めること」 「職場体験活動に行くこと」 「将来の夢を話し合うこと」 すべて当てはまると思います。しかし、これだけではありません。 本書は、このように狭い我々の「キャリア教育」観を広げてくれます。 (この点において、教員志望の方々には必読書として推薦します。) さて、本書の魅力は著者の問題意識にあると思います。 「あとがき」を参照すると、高校時代の著者は、大学受験のための授業の 意味を見出せなかったと書かれています。 「『戦国の七雄(中国・戦国時代の七大強国)』を全部漢字で書いた結果、テストで五点もらって何が嬉しいんだろう」(p.297) この疑問あるいは嘆きに、共感する人も多いのではないでしょうか。 受験のための勉強なのか。そうでないとしたら、何のためなのか。 中学や高校の教科教育は何の役に立つのか。 このような考えがめぐり始めているなら、既にあなたはキャリア教育学の扉を開いているかもしれません。 【学生へのオススメポイント】 ★教員志望の人にも研究者志望の人にも面白い 著者の藤田先生は本学OBであり、現在は本学の教員でもあります。 驚くべき点は、本書の「著者略歴」にもある通り、藤田先生が文部科学省でもお勤めになっていたことです。彼は、キャリア教育が全国的に推進された時代にまさしく中心的な役割を担った人物です。 このような経歴から、文部官僚としての著者は、キャリア教育を推進する立場の人びとが、何を目指していたのか、そしてそれはなぜか、わかりやすく教えてくれます。本当にわかりやすい。このため、教員を目指す大学生やキャリア教育に関心のある人たちに特にオススメです。 同時に、本学教員としての著者は、研究にとって基礎的であり、重要なことを教えてくれます。たとえば、本書の論の構成や問題の所在の書きぶりなどには学ぶべき点が多くあります。このため、研究者を目指す大学生にもオススメです。 (ラーニング・アドバイザー/教育基礎 KOMAKI) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/book/1615230

Posted byブクログ