引揚者の戦後 の商品レビュー

島村恭則(編者)

2021/11/19

家族のルーツ調べに読んでみた。
釜山から引き揚げてきた父方の祖父母、満州から引き揚げてきた母方の祖父母。
私の父と母を強く結びつけたのは、引揚者の子という孤立感だったと思う。
父方祖父母は、祖父が、戦後は、働かずじまいだったらしく、不思議に思っていた。だがこの本を読んで、プライドが許さず、帰国後は定職につかなかったのかもしれないと思った。祖父は戦前は大金持ちだったらしいから。
母方祖父母は、戦後に離婚し、祖母がスナックを経営。私の母はそのことでいじめられていたらしい。この本では、母が住む地域は特に引揚者の差別が強かったとあった。
父と母の人格形成期を知る一助となった。