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言語小説集 の商品レビュー

3.8

15件のお客様レビュー

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2023/12/18

言葉を巧みにあやつり、今までみたことのない小説が描かれていた。鉤括弧を擬人化した人はこの人がはじめてでないだろうか。小銭も擬人化したりと、擬人化の走りとも言えそう。また、梅毒におかされた男の身体を元に大戦模様を描くのも面白かった。すごいセンスの作者であった。

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2021/09/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

帯や背表紙にあるような"抱腹絶倒"というよりも、じんわりと言葉の面白みを感じる短編集。 「極刑」が特に刺さった。 普段当たり前のようにしている「頭の中で言いたいことを成立する文章に変換して吐き出すという行為」を奪う、クレバーで残酷な無意識への攻撃。まさに極刑。気が狂いそう。

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2018/07/31

・括弧の恋 ・極刑 ・耳鳴り ・言い損い ・五十年ぶり ・見るな ・言語生涯 ・決戦ホンダ書店 ・第惨事人体大戦 ・親銭子銭 ・質草 --- 括弧の恋を見て、バカリズムのライブを思い出した。 記号や言葉、無機物を単なる表現の手段としてではなくあたかも生きているかのようにとら...

・括弧の恋 ・極刑 ・耳鳴り ・言い損い ・五十年ぶり ・見るな ・言語生涯 ・決戦ホンダ書店 ・第惨事人体大戦 ・親銭子銭 ・質草 --- 括弧の恋を見て、バカリズムのライブを思い出した。 記号や言葉、無機物を単なる表現の手段としてではなくあたかも生きているかのようにとらえた作品が印象的。(決戦ホンダ書店、親銭小銭) 後は言語障害に関わる作品も多い印象。(言い損い、言語生涯) タイトルがタイトルなだけに、いずれも切り口は違えど言語に関わる話。 ふっと思いついた一見くだらない言葉遊びを何とも面白く小説として成立させてしまった、そんな印象の短編集。

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2016/11/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

言葉に関する短編を集めた1冊ですが、ギャグあり、ホラーありと様々。 最初の「括弧の恋」がユーモア小説的だったので、全編そんなノリかと思いきや…。 続く「極刑」、「耳鳴り」はぞっとするような内容でした。

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2015/05/25

井上ひさしらしい言葉をいじった(?)短編集。個人的には「言語生涯」が面白かった。文庫版にあたり、4編追加。筒井康隆の解説も嬉しい。

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2015/04/25

日本語を使ってやりたい放題に遊びすぎで、 これは・・・ おもしろい!!! 『括弧の恋』 書店でぱらっと開くとこれが出てくるので、「!!!???」となって買う人がほとんどなのでは・・・。 『言い損い』 好きです。キューンとなるやつ。 『見るな』 これはしてやったりという感じで...

日本語を使ってやりたい放題に遊びすぎで、 これは・・・ おもしろい!!! 『括弧の恋』 書店でぱらっと開くとこれが出てくるので、「!!!???」となって買う人がほとんどなのでは・・・。 『言い損い』 好きです。キューンとなるやつ。 『見るな』 これはしてやったりという感じで、気持ちがいい。 『決戦ホンダ書店』 有名な小説やら映画やらがいくつも出てきて楽しい。 『大惨事人体大戦』 内容が酷すぎる(批判ではありません!)。男子中高生が大喜びしそうな酷さ。 文庫版よりも単行本の方が登録数が多いので、リンク↓ http://booklog.jp/item/1/4103023333

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2015/03/09

「言葉の魔術師」の本領発揮の短編集。 『括弧の恋』、ワープロの "」" さんが "「" さんと恋に落ちて、威張った"◉"とか"■"に邪魔されながらも"!"や"×&quo...

「言葉の魔術師」の本領発揮の短編集。 『括弧の恋』、ワープロの "」" さんが "「" さんと恋に落ちて、威張った"◉"とか"■"に邪魔されながらも"!"や"×"に助けられながら思いを遂げる話、そこらのラブストーリー(もちろん主演は人間の。)より切なくて泣ける。 一番好きなのは、流行りのビデオと古臭い本が戦う『決戦ホンダ書店』。愉快な中に書店さんの悲哀も感じる一編。 ミステリィな筋立ての『見るな』、ドラマチックな『親銭小銭』などなど、多彩でお得な一冊でした。

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2015/03/09

2015.3.9 車校にて テンポよく読めて楽しい。あまり深く考えずに読んだ。方言すご。著者のことばや言語に対するアンテナの広さを感じた。広くないと、こんなの絶対書けない。私のパソコンは、「 さんと 」さんが一緒に出てきてくれないので、辞書登録して一緒に出るようにしようかな(笑...

2015.3.9 車校にて テンポよく読めて楽しい。あまり深く考えずに読んだ。方言すご。著者のことばや言語に対するアンテナの広さを感じた。広くないと、こんなの絶対書けない。私のパソコンは、「 さんと 」さんが一緒に出てきてくれないので、辞書登録して一緒に出るようにしようかな(笑)

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2015/02/19

最後の「質草」はいい。歌舞伎になる。「芝浜」や「文七元結」みたいな世話の新作にできるんじゃなかろうか。落語にするのもいいかも。

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2015/02/14

冒頭の「括弧の恋」や「耳鳴り」なんかは、なんとなく筒井康隆のような…シュールな作品。 (そういうご縁でか、解説は筒井康隆が書いている。) そうかと思うと、マレー語が残っている集落の話である「見るな」とか、老方言学者が五十年ぶりにかつての憲兵に復讐する「五十年ぶり」など、ドラマテ...

冒頭の「括弧の恋」や「耳鳴り」なんかは、なんとなく筒井康隆のような…シュールな作品。 (そういうご縁でか、解説は筒井康隆が書いている。) そうかと思うと、マレー語が残っている集落の話である「見るな」とか、老方言学者が五十年ぶりにかつての憲兵に復讐する「五十年ぶり」など、ドラマティックなものもある。 最後の「質草」は、「手鎖心中」を思い起こさせる。 井上ひさしの、いろんな側面、いろんな作風が見られて楽しい一冊だった。

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