ナミヤ雑貨店の奇蹟 の商品レビュー
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東野圭吾の2012年中央公論文芸賞を獲得した小説。泥棒3人がナミヤ爺さんと入れ替わって悩みの相談にのるところから始まる人の善意の話。 「今まで損得勘定を考えずに人の話を聞いて助けてあげるってことを久しくしてこなかった」という一文がとても心に響いた。なんか仕事だけでいっぱいいっぱ...
東野圭吾の2012年中央公論文芸賞を獲得した小説。泥棒3人がナミヤ爺さんと入れ替わって悩みの相談にのるところから始まる人の善意の話。 「今まで損得勘定を考えずに人の話を聞いて助けてあげるってことを久しくしてこなかった」という一文がとても心に響いた。なんか仕事だけでいっぱいいっぱいになっている自分に新年から一石を投じてくれた1冊。とてもおススメ。1章1章が独立しているようで最後に収束する構成も素晴らしい。
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心温まる「ナミヤ雑貨店」の悩み相談の物語。伏線に次ぐ伏線で、過去・現在・未来が絡み合っていくのに読みやすいのは、さすが東野さんの小説。児童養護施設「丸光園」との結びつきも最後まで読んで納得。 泥棒少年三人組も浪矢さん本人も、それぞれの悩み回答が温かい。前者はまっすぐはっきりと、後...
心温まる「ナミヤ雑貨店」の悩み相談の物語。伏線に次ぐ伏線で、過去・現在・未来が絡み合っていくのに読みやすいのは、さすが東野さんの小説。児童養護施設「丸光園」との結びつきも最後まで読んで納得。 泥棒少年三人組も浪矢さん本人も、それぞれの悩み回答が温かい。前者はまっすぐはっきりと、後者は真面目さがにじみ出ている文面。登場人物に本当に心根の悪い人がいないから、爽やかな読了感なのかもしれない。
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こそ泥が逃げ場に隠れた先が今や廃墟になった雑貨屋。手紙相談を受けるお話。過去の人と手紙を通して繋がる話。現在と過去とが繋がっていて、とても面白かった。未来を予想した手紙届いたら最高だわぁ~と、思いました!
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東野圭吾によるハートウォーミング作品。 それぞれの物語が関連し合いながら、一つの大きな物語を形成する、連作短編のような形をとっている。 コソ泥を働いた三人組が逃げ込んだ古い民家は、昔ナミヤ雑貨店として営まれていた。そこでは、店主がよろず相談を受け付けていて、様々な悩みを抱えている...
東野圭吾によるハートウォーミング作品。 それぞれの物語が関連し合いながら、一つの大きな物語を形成する、連作短編のような形をとっている。 コソ泥を働いた三人組が逃げ込んだ古い民家は、昔ナミヤ雑貨店として営まれていた。そこでは、店主がよろず相談を受け付けていて、様々な悩みを抱えている人が訪れていた。逃げ込んだ三人の元にそんな悩みを抱えた人からの手紙が舞い込む。戸惑いながらも返事をしたためた三人の元に、返信が届き、奇妙なやりとりが始まる。 ありふれた物語のようで、相談事の解決策にも筋道だった答えを用意し、それぞれの登場人物が絡み合って大きなうねりを形作る。コソ泥の三人組も根っからの悪党ではなく、それがゆえに真剣に相談に乗って行く。最後まで読むと物語が一つの輪のようにつながり、そしてみんなが一つずつなんらかの解決策を見出して次のステップへと歩き始めている。 全てがハッピーエンドではない。そんなに世の中お気楽ではない。でも、世の中、そうそう捨てたもんじゃないよ、という気持ちにさせられる。心が折れそうな時、読み返すと元気をもらえそうな、そんな作品である。
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さすが東野圭吾。 ファンタジーなのに人と人を手紙で繋げてる。 ナミヤさんの凄さ、説得力 素晴らしい。
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廃屋のような元雑貨店は、多くの人々の人生を変える時空間だった。悪事を働いた三人の若者が起こす奇蹟の物語。 ミステリーというよりファンタジーに近いストーリーだが、伏線の張りかたと片付けかたがやっぱりミステリー。流石のベテラン作品と思わせる。 個々の悩みに時代背景を重ねて、なおかつ現...
廃屋のような元雑貨店は、多くの人々の人生を変える時空間だった。悪事を働いた三人の若者が起こす奇蹟の物語。 ミステリーというよりファンタジーに近いストーリーだが、伏線の張りかたと片付けかたがやっぱりミステリー。流石のベテラン作品と思わせる。 個々の悩みに時代背景を重ねて、なおかつ現在にリンクさせる。そして、読む側に一切の不安感を抱かせない。完璧です。
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時生のようなSF。時間がゆらゆらと揺れて数々の物語を連れて来てくれます。 そのひとつひとつのお話に繋がりがあり、感動したりかんがえさせられたり。 途中、ちょっと出来すぎていて感動させたがりな感じが残念に思ったりもしたけれど、最後はキレイにまとめ上げてくれました。 そのラストの手紙...
時生のようなSF。時間がゆらゆらと揺れて数々の物語を連れて来てくれます。 そのひとつひとつのお話に繋がりがあり、感動したりかんがえさせられたり。 途中、ちょっと出来すぎていて感動させたがりな感じが残念に思ったりもしたけれど、最後はキレイにまとめ上げてくれました。 そのラストの手紙がまた、今年を締めくくり、来年への新しい道を応援してくれているナミヤ爺さんからのメッセージのようで元気づけられました。
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読んでいてほっこりするいいストーリーだった。 気持ちが温かくなる本はいいな、と久しぶりに感じた本でした。東野圭吾っぽくない。 ただ各ストーリーが最後に向けて繋がってくるところはさすが東野圭吾っぽいですね。
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廃屋となった雑貨店に逃げ込んだ悪党3人組。そこには過去と繋がっている郵便口があり、次々と投函されてくる悩みの相談にのると、その雑貨店の秘密が明らかになっていくというファンタジー。 この本は9月上旬、ないしはXmasシーズンに読むと、本の世界と現実の雰囲気との相乗効果でより面白く...
廃屋となった雑貨店に逃げ込んだ悪党3人組。そこには過去と繋がっている郵便口があり、次々と投函されてくる悩みの相談にのると、その雑貨店の秘密が明らかになっていくというファンタジー。 この本は9月上旬、ないしはXmasシーズンに読むと、本の世界と現実の雰囲気との相乗効果でより面白く読めるんじゃないかなぁw 著者の「時生」が好きな人には特にお薦めかな!?
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