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どうせ死ぬのになぜ生きるのか の商品レビュー

3.6

35件のお客様レビュー

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2020/04/29

・精神科医である名越先生が、到達した仏教の教え。そこには、理屈や西洋医学では解決できない問題を解きほぐす言葉にできない身体的な世界があるようです。  表題の問いに対する答えは、読者それぞれが、これまでの人生の中で経験したことによって定義づけられているのではないか、と思いますが、...

・精神科医である名越先生が、到達した仏教の教え。そこには、理屈や西洋医学では解決できない問題を解きほぐす言葉にできない身体的な世界があるようです。  表題の問いに対する答えは、読者それぞれが、これまでの人生の中で経験したことによって定義づけられているのではないか、と思いますが、名越先生のもとを訪ねる患者さんはともかく、多くの人は、このような問いを意識しないで、それこそ、ジャックラカンが言うところの他者の欲望を模倣しながら生きているように見えます。仏教は、そのような生き方に問いと答えを投げかけているのかもしれません。  私自身は、「どうせ死ぬのに」という部分を、あえて避けているのかもしれませんけど、「なぜ生きるのか」という疑問が目の前に立ち塞がることはあります。そんな時、自分を納得させる回答は、既に背負ってしまった責任を果たすためであったり、家族とささやかな喜びを噛みしめるためであったり…  いずれにしても「どうせ生きるのなら、明るく生きたい」とするならば、「できれば一日の始まりに近いところで、掛け値なしの爽やかな一瞬をつくっておく」と良いらしです。そして、そのピークはほんの10秒ほどであったとしても、朝の爽やかな自分の方が本来の自分だと感じられるそうです。

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2019/06/27

仏教を薦める内容。やはりこの手の話は宗教に行き着くようだ。日本には7万ものお寺があると言われ、各都道府県には少なくとも1000はあるらしい。その日本の貴重な資産を利用しないのはもったいない、という主張。それもそうだ。また、日本人には意識せずとも仏教的な生活習慣がある。家や車を自分...

仏教を薦める内容。やはりこの手の話は宗教に行き着くようだ。日本には7万ものお寺があると言われ、各都道府県には少なくとも1000はあるらしい。その日本の貴重な資産を利用しないのはもったいない、という主張。それもそうだ。また、日本人には意識せずとも仏教的な生活習慣がある。家や車を自分の手で掃除することは「行」につながる。外国では業者など他人にまかせることが普通のようだが、日本では自分で行うのが普通。

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2019/04/15

仏教心理学に詳しい著者が、生きていく知恵としての仏教の教えをわかりやすく解説している。 第一章 どうやったら悩みから自由になり明るく爽やかな心を保っておけるのか。 第二章 四苦:生老病死。 行:姿勢を正す。息を「フー」と出す。 浄土真宗の親鸞聖人の「悪人正機」:善人でも救われるの...

仏教心理学に詳しい著者が、生きていく知恵としての仏教の教えをわかりやすく解説している。 第一章 どうやったら悩みから自由になり明るく爽やかな心を保っておけるのか。 第二章 四苦:生老病死。 行:姿勢を正す。息を「フー」と出す。 浄土真宗の親鸞聖人の「悪人正機」:善人でも救われるのだから、悪人が救われないはずがない。 「煩悩即菩提」:切実な悩みを抱えている人の方が深く学べる。 「どうせ死ぬのになぜ生きるのか」の答えは、言葉を超えた「現実」の中にある。 第三章 「最強の心理学」としての仏教 「心が絶え間なく乱れ続けているから」落ち着かせることが必要。 行に取り組み心を落ち着かせ、平静の心で世界を見よう。 五蘊:すべての感覚は空。実体はなく条件によって成り立っている。 行に取り組んで初めて、「心と自分の身体は別である」と認識できる。 「貧(とん):欲深さ、嗔(しん):怒り、痴(ち):欲深さ」を鎮めよ。この三毒が心を乱す。 行は毎日行うのがよい。 第四章 自意識が不安と後悔とを作り、一方で文明を作り上げた。 行は「対象」と「自分」とを同調させることによって、「自分=自意識」を小さくしていく。 「今ここ」に居続ける。 第七章 一世一代の気合で「心が晴れやかになる」状態を目指す。 呼吸、姿勢など身体の状況を観察する。 第八章 現世で善行を積む。 方便(他人や社会に貢献する)。 菩提心 最近、自我、貪欲さで悩むことが多い。 瞑想で心を穏やかにして、自意識を小さくしていきたいと考えた。

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2018/03/17

タイトル買いをしたので、こんながっつり仏教だとは思わなかったんですが、前半は心にすっと入ってくるものがありました。 この問いの答え。 それは簡単に手にできるものじゃなくて、理論的に説明されても十分な答えとは言えない。 人の言動の根本にあるものとか、そもそも論とか、興味深い部分...

タイトル買いをしたので、こんながっつり仏教だとは思わなかったんですが、前半は心にすっと入ってくるものがありました。 この問いの答え。 それは簡単に手にできるものじゃなくて、理論的に説明されても十分な答えとは言えない。 人の言動の根本にあるものとか、そもそも論とか、興味深い部分も多かったです。 どうせ死ぬのになぜ生きるのか。 今の私に答えはわからない。

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2017/07/27

表記の題名の解明が本文で説明されているかというと、いまいちピンとこない(大部分が仏教と瞑想の話に割かれているので)。ただ、驚いたのが、瞑想というのは、心を単に鎮めるものではないという著者の意見。瞑想は、スカッと心を明るく、心を光らすものだという主張。瞑想にそのような効果があるのか...

表記の題名の解明が本文で説明されているかというと、いまいちピンとこない(大部分が仏教と瞑想の話に割かれているので)。ただ、驚いたのが、瞑想というのは、心を単に鎮めるものではないという著者の意見。瞑想は、スカッと心を明るく、心を光らすものだという主張。瞑想にそのような効果があるのかと驚いたし、新しい瞑想のとらえ方、あるいは、瞑想の活用の仕方だと思った。

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2017/07/11
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※このレビューにはネタバレを含みます

生きる理由に答えが出ないままメメントモリするより掃除したり身体動かす方がいいよって部分はほんとにそう思う。 カード不揃いでもなんとかやってやるくらいの腹づもりの人の方が圧倒的に強いし健康です。

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2017/06/21

初期仏教と真言密教を実践する著者の、仏教紹介本。ブッダとは異なる時代でのわかりやすさ・とっつきやすさが考慮されていると感じた。 ・人を動かすのは本能レベルでの自発性 ・真実をつかむためには「色眼鏡」を外す方法が必要

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2017/01/11

タイトルとして掲げられている問いに答えているかは賛否両論でしょう。いずれにしても本書の狙いは、問いに答えることではなく、どのように仏教を日常に取り入れて生を実感するかを述べることでしょう。 個人的には、いいことをしてプラスの意識を育むためだけでなく、心のどこかで抱えているマイナ...

タイトルとして掲げられている問いに答えているかは賛否両論でしょう。いずれにしても本書の狙いは、問いに答えることではなく、どのように仏教を日常に取り入れて生を実感するかを述べることでしょう。 個人的には、いいことをしてプラスの意識を育むためだけでなく、心のどこかで抱えているマイナスの感情を補うためにも仏教はおススメという点に、とても共感を覚えました。

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2016/08/05

前半は実生活に仏教をどのように活用できるかという流れ。それなりに納得できることも多く興味深く読み進めることができた。一方後半は徐々に宗教色が強まるとともにテーマがより壮大になり、直感的には理解しにくいように思われた。

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2016/06/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

挑戦的なタイトルだけど、「なぜ」の答えは書いていない。 「なぜ」を言葉で考えるよりも、現実に取り組むことが必要であり、そのために仏教の「行」が役に立つという立場。 「僕たちの成長にブレーキをかけている原因の多くは、実は「言葉」に囚われることによってもたらされており、行というのは、その限界を破るきっかけをもたらしてくれる」(55頁) 「「どうせ死ぬのになぜ生きるのか」という問いに対して、いくら言葉で「答え」らしきものを学んだとしても、それではかえって「現実」から遠ざかることになってしまう」(58頁) 「僕らが自意識を持っているがために、「未来の自分」と「今の自分」を同じ自分として認識してしまう……「今の自分」が満足していても、「未来の自分」が不満を覚えてしまう可能性……がある限り、僕らは決して心から安心することができません。過去についても同じです。……僕ら人間が「過去の自分」もまた、「今の自分」と同じ「自分」と捉えているから」(108頁) 「心を落ち着かせるためには、何よりも自意識の枠組みを取り払い、過去や未来に縛られない「今、ここ」に居続ける、ということが必要なのです。

Posted byブクログ