連城三紀彦レジェンド(1) の商品レビュー
連城三紀彦ファンのミステリー作家たちが、連城三紀彦のお気に入りの短編を集めた短編集。 男女の愛憎的な話が多いのに、ミステリーとしての完成度が高い。 どの短編にも予想外の結末が用意されているので、叙述トリック系のミステリーが好きな人に特におすすめです。 連城三紀彦の入門書という...
連城三紀彦ファンのミステリー作家たちが、連城三紀彦のお気に入りの短編を集めた短編集。 男女の愛憎的な話が多いのに、ミステリーとしての完成度が高い。 どの短編にも予想外の結末が用意されているので、叙述トリック系のミステリーが好きな人に特におすすめです。 連城三紀彦の入門書というねらいは、大成功だと思います。 巻末の綾辻さんと伊坂さんの対談も興味深かったです。
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連城三紀彦のミステリ短編傑作集、なのですが。……うわあ、傑作すぎる。ほぼ全部初読だったもので、やられっぱなしでした。ううむ、他の短編集も探さなくっちゃ! お気に入りは選べません(苦笑)。全部だ全部。抒情的で美しく、流麗な恋愛小説のように思える作品も実はどんでん返しのミステリ。騙さ...
連城三紀彦のミステリ短編傑作集、なのですが。……うわあ、傑作すぎる。ほぼ全部初読だったもので、やられっぱなしでした。ううむ、他の短編集も探さなくっちゃ! お気に入りは選べません(苦笑)。全部だ全部。抒情的で美しく、流麗な恋愛小説のように思える作品も実はどんでん返しのミステリ。騙されて騙されて、次も騙されるんだろうなと思いつつ読んでやっぱり騙される、の繰り返し。これはまさしく「レジェンド」です。
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今までなんとなく馴染めなかったのが不思議なくらいずっぽりとはまった感じ。 面白いとか面白くないとかそういう基準を超越するほどすごい、すごい。 巻末の綾辻×伊坂対談もたまりません。 未読のものたち、順番に読まねば。
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連城作品への入り口として編まれた一冊。収録六編の中では『桔梗の宿』『花衣の客』が好きです。男女の濃密な思いのやり取りは印象的。オススメです。
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ミステリに殉じた彼の傑作短編×6。 予想の斜め上をいく展開がまさに逆転。 逆転がなんとも言えない哀愁を生み出して、恋愛を悲恋に変える。
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綾辻、伊坂、小野、米澤による連城作品アンソロジー6編。連城作品は過去に3冊ほどしか読んだことがなかったのですが、このアンソロジーに編まれた6編すべてに気持ちよく騙されました。過去作品にもトライしてみようと思います。巻末の綾辻、伊坂対談も興味深かったです。
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4名の作家が編んだ連城三紀彦短編集。 昭和のミステリなんて、かなり久しぶりだったけれど読み応え充分で、面白かった。 手に取った動機といえば ひとえに、編者の中に伊坂幸太郎の名前があったからなワケで。 我ながら単純すぎ。 6作品全てに共通するのは、 昭和の独特の雰囲気。 昔の映像作...
4名の作家が編んだ連城三紀彦短編集。 昭和のミステリなんて、かなり久しぶりだったけれど読み応え充分で、面白かった。 手に取った動機といえば ひとえに、編者の中に伊坂幸太郎の名前があったからなワケで。 我ながら単純すぎ。 6作品全てに共通するのは、 昭和の独特の雰囲気。 昔の映像作品にあるような、ざらついた赤味の強い色彩に陰影の強い情景がが読んでいる脳内に広がる。 そして、女性の描写が実に艶かしく色香が漂う。 男性から見た、女性像。 叙述トリックという単語は知らなかったけれど、なるほど。 しっかりとミステリという土台に収まっていながら、人間の情感とか剥き出しの感情に重きを置いて書かれている、と感じた。 また、5作目などはどちらかというと恋愛小説と言えるのだろうが、それでいてミステリの要素も組み込まれている。 この作者の代表作と言われる「花葬シリーズ」も読んでみたい。
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私はどうも、この人とは不幸な出会い方だったようだ。直木賞受賞の前後に読んで、この人は恋愛小説家なんだなと決めつけてしまい、ろくろく読んでこなかった。 「見てきたような嘘をつく」という言い方あがあるけれど、流れるようなこの人の文章は、見てきた・居合わせたことのような滑らかさで、ど...
私はどうも、この人とは不幸な出会い方だったようだ。直木賞受賞の前後に読んで、この人は恋愛小説家なんだなと決めつけてしまい、ろくろく読んでこなかった。 「見てきたような嘘をつく」という言い方あがあるけれど、流れるようなこの人の文章は、見てきた・居合わせたことのような滑らかさで、どんな虚構もトリックも叙述の罠も、何もひっかからずにするすると読まされてしまう。 読み終わって気がつくと、読み始めとはまるで違う地点に立たされている。マジックのようだった。それは鮮やかな。
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連城の作品を綾辻、伊坂、小野、米澤の4人がセレクトしたアンソロジー。 なんとなく手にとって読んだ一冊でしたが、とてもおもしろかったです。 特に気に入ったのが綾辻セレクトの『親愛なるエス君へ』です。手紙の形式で書かれているのですが、真相に驚きました。また、『依子の日記』、『花衣...
連城の作品を綾辻、伊坂、小野、米澤の4人がセレクトしたアンソロジー。 なんとなく手にとって読んだ一冊でしたが、とてもおもしろかったです。 特に気に入ったのが綾辻セレクトの『親愛なるエス君へ』です。手紙の形式で書かれているのですが、真相に驚きました。また、『依子の日記』、『花衣の客』も良かったです。人間の愛ほどミステリアスで物語になるものはないかもしれないと思いました。 美しさと醜さ、叙述トリックの切れ味にはまりそうです。連城作品を読んでみたいと思いました。
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