パスティス の商品レビュー
装丁がお菓子箱みたいに可愛らしくて素敵。パスティーシュというよりは、いろんな小説や物語の連想から生まれたささやかなお話たちです。独立した作品としても面白いし、本家からの連想の繋がり方を知るのも面白いですね。『宮本武蔵』から生まれた『Mとマットとトゥー』は現代のダメ子っぽい文体がお...
装丁がお菓子箱みたいに可愛らしくて素敵。パスティーシュというよりは、いろんな小説や物語の連想から生まれたささやかなお話たちです。独立した作品としても面白いし、本家からの連想の繋がり方を知るのも面白いですね。『宮本武蔵』から生まれた『Mとマットとトゥー』は現代のダメ子っぽい文体がおもしろいし、「裸の王様」「親指姫」「桃太郎」のパロディもそれぞれ現代的でいい。でもやっぱり第3部がいちばん楽しかったなあ。「国際作家動物会議」に、エッセイと小説のアイノコっぽい「寒山拾得」「富岳百景」、それに坪内逍遥訳による「ゴドーを待たっしゃれ」。おもしろーい。
Posted by
+++ 太宰治、吉川英治、ケストナー、ドイル、アンデルセン……。あの話この話が鮮やかに変身するパスティーシュ小説集。思わずにやりとする、文芸の醍醐味がたっぷり! +++ 元になった作品を読んでいるものもありそうでないものもあったが、知らなくても元の作品を思い描けるものもあり、...
+++ 太宰治、吉川英治、ケストナー、ドイル、アンデルセン……。あの話この話が鮮やかに変身するパスティーシュ小説集。思わずにやりとする、文芸の醍醐味がたっぷり! +++ 元になった作品を読んでいるものもありそうでないものもあったが、知らなくても元の作品を思い描けるものもあり、知っていれば思わずクスリとなったり、あぁそんな裏話もあったかもしれないなと、妙に納得してみたり、ときには、元作品より腑に落ちたり。なかなか愉しい一冊だった。
Posted by
パスティーシュ短編集。『FUTON』は読んだことないんだけど、(先に花袋のほう読んでから読もうと思って、でも注文するの忘れてた)タイトルか文体で読んですぐ誰の何とわかるようなパスティーシュが多く、現代的なしゃれも効いていて良い。 お見事と思ったのは『満願』『夢一夜』『腐心中』『ゴ...
パスティーシュ短編集。『FUTON』は読んだことないんだけど、(先に花袋のほう読んでから読もうと思って、でも注文するの忘れてた)タイトルか文体で読んですぐ誰の何とわかるようなパスティーシュが多く、現代的なしゃれも効いていて良い。 お見事と思ったのは『満願』『夢一夜』『腐心中』『ゴドーを待たっしゃれ』『毒蛾』。全部読み返したくなる。一番好みだったのは『おやゆび姫』。あ、『カレー失踪事件』も面白かった!
Posted by
西岡兄妹(妹)の絵は魅力的。 有名な文学作品や昔話のパスティーシュ。 「満願」なんて、ほとんど全く同じで、太宰の作品よりいいところは特にない。(「富嶽百景」の方ができが良い。) 「国際動物作家会議」「ゴドーを待たっしゃれ」なんかはちょっと面白かったけど、もの足りない物の方が多かっ...
西岡兄妹(妹)の絵は魅力的。 有名な文学作品や昔話のパスティーシュ。 「満願」なんて、ほとんど全く同じで、太宰の作品よりいいところは特にない。(「富嶽百景」の方ができが良い。) 「国際動物作家会議」「ゴドーを待たっしゃれ」なんかはちょっと面白かったけど、もの足りない物の方が多かった。 著者の『FUTON』や『イトウの恋』は素晴らしかったので、きっと短編のパスティーシュも素晴らしいだろうと期待しすぎたのかも。 中島京子は長編向きの作家なのかもしれない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
難解な作品のため、苦戦。しかし、独特な世界観に吸い込まれていくような感覚が心地よい。だが、やはり難解。雰囲気だけを掴んだり、文章や作品の世界観を素直に受け止める事に努めたら楽しく読む6事が出来たので、良かったと思う。中島京子は難しい作品が多く感じるのは苦手意識からだろう。
Posted by
- 1
- 2