沈みゆく大国 アメリカ の商品レビュー
去年の年末に平積みになっていた新書。やっと読了。 アメリカの凋落っぷりを広く書いているのかと思ったら、悪名高きオバマケアの問題点を暴くというところに特化した本だったのね。 とりあえずわかったのは、日本の国民皆保険制度は守るべきだということと、国家戦略特区なんて胡散臭いなということ...
去年の年末に平積みになっていた新書。やっと読了。 アメリカの凋落っぷりを広く書いているのかと思ったら、悪名高きオバマケアの問題点を暴くというところに特化した本だったのね。 とりあえずわかったのは、日本の国民皆保険制度は守るべきだということと、国家戦略特区なんて胡散臭いなということ。 続編出てるよねと思ったら、最後に続編に続くって書かれてました。その前提で出版されていたんですね。なのに、1年たってから読んだって旬を逃してしまっていたと思いますが、基礎理解にはやくだったでしょう。
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内容に対して、タイトルは少し大袈裟だが、本書に示されている一点をとっても、アメリカは滅びつつあるか。 オバマケアの知られざる一面が、克明に描かれていて、いかに、日本の皆保険制度が優れているかがよく理解できる。地獄の沙汰も金次第では、あまりにも切なすぎる。 日本は安保法案の成立...
内容に対して、タイトルは少し大袈裟だが、本書に示されている一点をとっても、アメリカは滅びつつあるか。 オバマケアの知られざる一面が、克明に描かれていて、いかに、日本の皆保険制度が優れているかがよく理解できる。地獄の沙汰も金次第では、あまりにも切なすぎる。 日本は安保法案の成立を受け、益々、アメリカへの依存を強め、アメリカは少なからず、見返りを近い将来求めてくる。安全保障へのただ乗りは、許されない。後方支援だけでなく、経済的な見返りも、かならす、求めてくるだろう。 その一つが、TPPでも求められている、この医療分野だろう。米だけでなく、この分野も守らなけばいけない。 その、一つが
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薬が高くて買えないアメリカの老人たちがみんなでバスツアーを組んで、カナダに薬の買い出しに行く、という話をテレビで見たことがある。豊かなはずのアメリカで、薬が買えない老人が珍しくない、というのにはびっくりした。アメリカには日本的な健康保険がない、というのもその時に知った。それからず...
薬が高くて買えないアメリカの老人たちがみんなでバスツアーを組んで、カナダに薬の買い出しに行く、という話をテレビで見たことがある。豊かなはずのアメリカで、薬が買えない老人が珍しくない、というのにはびっくりした。アメリカには日本的な健康保険がない、というのもその時に知った。それからずいぶんして、オバマ大統領が国民皆保険の導入を決めた時にはひとごとながらほっとした。健康保険の導入に反対する勢力があると聞いて、自己中にもほどがある、と思ったものだ。 それがこんなにひどいことになっているとは知らなかなった。 オバマケアがどうこうというよりも、それを食い物にする大企業の罪だろう。市場主義は一見シンプルで公平そうに見えるが、それを適用してはいけない領域というのが確かにあるのだ。日本の健康保険も盤石にはほど遠いが、機能している。アメリカにはどうしてそれができなかったのだろう。庶民が青息吐息なら、それで大儲けをして笑っている奴がどこかにいる。アメリカの有権者は問題を理解しているのだろうか? 彼らはどうしたいと思っているのだろうか? オバマケア以前の、みんなが自分のリスクで民間保険に入り、入れない人はまともな治療が受けられない状況に戻りたいのだろうか? なかなかよい本だが、アメリカの健康保険制度の問題点をレポートする本書に、「沈むゆく大国アメリカ」という内容を代表しないタイトル。誰がつけたか知らないが、下心が透けて見える、さもしい仕事だ。
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映画「消されたヘッドライン」は民間戦争請負会社とアメリアの政治の癒着が描かれていましたが、この本は医療保険制度改革オバマケアとロビイング活動の経緯が見て取れました。結局、民間保険会社やその投資家が儲かるようなしくみになっており、この民間企業と政府内を行ったり来たりする回転ドアのし...
映画「消されたヘッドライン」は民間戦争請負会社とアメリアの政治の癒着が描かれていましたが、この本は医療保険制度改革オバマケアとロビイング活動の経緯が見て取れました。結局、民間保険会社やその投資家が儲かるようなしくみになっており、この民間企業と政府内を行ったり来たりする回転ドアのしくみを国の新規制度の運用立ち上げに向けて、民間企業の運用ノウハウを提供するまでにとどめ、金儲けという意味合いでのみ活用しないよう、モラルが必要だと思いました。
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カテゴリ:図書館企画展示 2015年度第1回図書館企画展示 「大学生に読んでほしい本」 第1弾! 本学教員から本学学生の皆さんに「ぜひ学生時代に読んでほしい!」という図書の推薦に係る展示です。 木下ひさし教授(教育学科)からのおすすめ図書を展示しました。 開催期間:...
カテゴリ:図書館企画展示 2015年度第1回図書館企画展示 「大学生に読んでほしい本」 第1弾! 本学教員から本学学生の皆さんに「ぜひ学生時代に読んでほしい!」という図書の推薦に係る展示です。 木下ひさし教授(教育学科)からのおすすめ図書を展示しました。 開催期間:2015年4月8日(水) ~ 2015年6月13日(土) 開催場所:図書館第1ゲート入口すぐ、雑誌閲覧室前の展示スペース ◎手軽に新書を読んでみよう 1938年に岩波新書が創刊されたのが新書の始まりです。 値段も分量も手ごろな新書は「軽く」見られがちなところもありますが、内容的に読み応えのあるものも多くあります。気に入った著者やテーマで探してみるとけっこう面白い本が見つかるものです。広い視野を持つために、興味や関心を広げるために新書の棚を眺めてみましょう。刊行中の新書を多様な角度から検索できるサイトもあります。(「新書マップ」) ◇女性ジャーナリスト堤未果の本 良質のルポルタージュはマスコミが伝えないできごとを教えてくれます。堤氏の一連のアメリカルポはその好例でしょう。アメリカという国の現実はそのまま日本につながります。英語を学ぶだけではアメリカを知ったことにはならないのだと気づかされます。
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明日の株価を取るか、十年後の医療費を取るか。ここのところ、読み違えてはならないですね。 日本の健康保険制度は本当によくできている。高額療養費制度なども、使ってみるといかに自分が守られた場所にいるのかわかる。 でも、知らなければそれが優れているかどうかさえわからない。 そして、無知...
明日の株価を取るか、十年後の医療費を取るか。ここのところ、読み違えてはならないですね。 日本の健康保険制度は本当によくできている。高額療養費制度なども、使ってみるといかに自分が守られた場所にいるのかわかる。 でも、知らなければそれが優れているかどうかさえわからない。 そして、無知であることにすら気付かず、自分には関係のないことだと切り捨てていると、いつの間にか搾取されてしまうかもしれない。 本書を読んで、わたしは恐怖を覚えました。 ここに書かれている通りなっては、絶対にいけない。わたしも、もっと知らなければならない。
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“医療の専門家である医師が誰よりも自分たちの病気に詳しいと錯覚し、自らの健康に責任を持つより、病気になってから医師に丸投げする患者たち。同じ声を日本の医師たちからも聞いたことがある。 ドンは、一方的な力関係は医師と患者の両方にとってマイナスだと指摘する。 「どこの国でも、患者はも...
“医療の専門家である医師が誰よりも自分たちの病気に詳しいと錯覚し、自らの健康に責任を持つより、病気になってから医師に丸投げする患者たち。同じ声を日本の医師たちからも聞いたことがある。 ドンは、一方的な力関係は医師と患者の両方にとってマイナスだと指摘する。 「どこの国でも、患者はもっと自分たちの健康について知る努力をすべきでしょう。食べ物や生活習慣や病気のことだけでなく、自分たちの社会で医療というものがどんなシステムで動いているのかを。実は教育レベルの高い先進国ほど、こうしたことに無関心なのです。けれど国民にとって無知は弱さだ。気づかないうちにいろいろなものを奪われてしまう」(P.114〜115)”
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主張はよく分かったが、オバマケアを評価する側の意見も聞いてみたくなった。マイケル・ムーアもオバマケアを称賛したそうだ。 マイナス面が多くあることは分かったのだが、以前より良くなった面はないのか? ---------------------------------------...
主張はよく分かったが、オバマケアを評価する側の意見も聞いてみたくなった。マイケル・ムーアもオバマケアを称賛したそうだ。 マイナス面が多くあることは分かったのだが、以前より良くなった面はないのか? ------------------------------------------- 著者は、オバマ・ケアの問題点を指摘する。 アメリカでは年間150万人の国民が自己破産者となる。自己破産理由のトップは医療費。 アメリカには日本のような「国民界保険制度」がない。 医療業界でも、市場原理が支配するため、薬も医療費もどんどん値上がりし、一度の病気で多額の借金を抱えたり破産するケースが珍しくない。 世界最先端の医療技術を誇りながら、アメリカでは、毎年4万5000人が、適切な治療を受けられずに亡くなってゆく。 労働者は雇用主を通じて民間保険に加入するが、利益をあげたい保険会社があれこれ難癖をつけ、保険金給付をしぶったり、必要な治療を拒否するケースが多い。 医療破産者の8割は保険加入者が占める。 日本の国民皆保険制度は、WHOが絶賛し、世界40か国が導入する制度。日本が持つ数少ない宝ものの一つだ。
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ウォール街というより、ユダヤ国際金融資本。とにかく、世界中またにかけ、ありとあらゆる市場において、自分たちだけがぼろ儲けするシステムをつくる。 オバマの国民皆保険制度も、アメリカ政府と業界にある回転ドア方式で、その制度の所期の目的を骨抜きにし、自分たちだけが儲け続ける仕組みにする...
ウォール街というより、ユダヤ国際金融資本。とにかく、世界中またにかけ、ありとあらゆる市場において、自分たちだけがぼろ儲けするシステムをつくる。 オバマの国民皆保険制度も、アメリカ政府と業界にある回転ドア方式で、その制度の所期の目的を骨抜きにし、自分たちだけが儲け続ける仕組みにすることなどお茶の子さいさいだ。 TPPの本質はそこにある。 阿倍を使い、アメリカ・ユダヤ国際金融資本の手先であるアメリカ官僚に恫喝された、日本の一部官僚組織が国賊として推進しているのだ。 ピューリタンからWASPへと、そして、ユダヤ国際金融資本に席巻され、国体が変わってしまったアメリカ。 沈みゆく大国アメリカを憂う著者。古き良き時代のアメリカ。よみがえる力は残されているのだろうか?
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日本の医療がTPPなどのおかげで今やアメリカ型の利益重視の医療に変えられつつあることを本書を読むことによって理解した。やはりアングロサクソンについていけば百年安泰なんてものは噓であることがわかった。早く安倍政権が潰れないかな すべての国民が読むべき良書
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