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沈みゆく大国 アメリカ の商品レビュー

3.8

89件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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2018/10/12

「オバマケア」って日本のように皆保険制度だと思っていたが、この本を読む限り実態は、業界トップに君臨する少数企業とウォール街が形成する1%と、その傘下で低賃金と増税、医療や教育費に苦しむ99%の二極化に貢献した制度のようだ 無知は弱さになる。奪われないためにも日本の医療制度の概要ぐ...

「オバマケア」って日本のように皆保険制度だと思っていたが、この本を読む限り実態は、業界トップに君臨する少数企業とウォール街が形成する1%と、その傘下で低賃金と増税、医療や教育費に苦しむ99%の二極化に貢献した制度のようだ 無知は弱さになる。奪われないためにも日本の医療制度の概要ぐらいは知っておく必要がある。

Posted byブクログ

2018/02/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「久米書店」を観てこの本と著者のことを初めて知った。「久米書店」での話が面白かったので、読んだ本。著者の著作の中で初めて読んだ本。この本を読んで「オバマケア」の問題点や1つの大企業による独占のデメリットについてよくわかった。「オバマケア」のデメリットの話が読んでいて怖いと思った。次の選挙の時に政党の政策について考える時に参考になる本だと思った。著者の他の著作も読みたいと思った。

Posted byブクログ

2017/11/19

アメリカのオバマケアについて、その実態について描いた一冊。 日本からは好意的に見られているが、実際は中所得者や医療業界は大変で、潤うのは製薬業界だけという話。 そして今後は日本も他人事でないということがよく分かった。

Posted byブクログ

2017/08/21

医療技術は世界最先端。でも、医療費は日本では考えられない ほどに高額のアメリカ。年間150万人の自己破産者のうち、高額 な医療費の負担が原因のトップだそうだ。 日本とアメリカでは医療制度が大幅に異なる。世界保健機構の お墨付きをもらっている日本の国民皆保険制度が、アメリ...

医療技術は世界最先端。でも、医療費は日本では考えられない ほどに高額のアメリカ。年間150万人の自己破産者のうち、高額 な医療費の負担が原因のトップだそうだ。 日本とアメリカでは医療制度が大幅に異なる。世界保健機構の お墨付きをもらっている日本の国民皆保険制度が、アメリカに はない。医療費をカバーするのは民間の医療保険だ。 しかし、保険料の支払いが出来ない低所得者層では無保険の 人も少なくない。だから、少々体の具合が悪くても病院へ行く ことをしない。 そうするとどうなるか。生きるか死ぬかの瀬戸際になってから ERに駆け込み、手遅れになることも多い。 これでまにも何度か医療制度改革に挑んだ大統領がいた。しかし、 その度に壁にぶち当たった。この医療改革を実現したのが、オバマ 大統領である。アメリカにも国民皆保険を!通称。オバマケアは、 様々な理由で医療保険に加入できなかった人々から大歓迎を 受けた。 だが、その実態は…というのが本書である。悪名高き「愛国者法」 をはじめ、アメリカ政府への批判を続ける著者の作品だけあって、 オバマ大統領が手を付けた医療改革の矛盾点を鋭くついている。 実際、無保険だった人が医療保険に加入できるようにはなった。 しかし、そこには思いがけぬ制限があった。保険会社は加入保険 の規定を見直し、充実した医療を受けようとすれば保険料は高額 になる。そもそも、オバマケアのネットワークに加入している医師が 極端に少ない。 本書で実例として紹介されているのだが、シングルマザーの女性が 強烈な腹部の痛みを訴え、遠くの街からスラム街の医師に電話で 相談する。医師は彼女のいる場所の近くでオバマケアの診療を してくれる医師を探すのだが、一番近い場所でもかなり離れた地域 の女性医師しか見つからなかった。 その女性医師もオバマケアで殺到する患者で、急患を診る時間が 割けない。腹痛を訴えていた女性はどうなったか。近所の病院へ 駆け込み、保険証を握りしめて亡くなってしまった。 対岸の火事…と思ってはいけない。いずれ日本にもアメリカのような 「医療は人の命を救うものではなく、投資の対象」という現象が現れる かもしれない。 農業vs工業で語られることの多いTPPだが、もし、日本がTPPに参加 するようになると、アメリカの後押しを受けて規制緩和が進む。日本が 世界に誇る国民皆保険さえ、崩壊するかもしれない。 収益と株価。それだけが世の中を計る物差しになる時、社会保障も 福祉もどこかへ去っていく。そして、残るのは高額な医療費による 借金を背負うか、死を選ぶかの二者択一になるのだ。 げ…嫌な世の中だよな。でも、近い将来、日本もアメリカと同じように なるかも。「社会保障に使います」と言って消費増税したのに、一体、 どれだけ社会保障が削られているか…だもんな。

Posted byブクログ

2017/06/18

ちょっとショックです。やはり知らないということは罪ですね。医療保険制度について知識を深める努力、必要と強く感じます。

Posted byブクログ

2017/03/03

知らないってことはこんなにも怖いことなのか。 そう戦慄した一冊。 主テーマはアメリカの医療制度。とりわけオバマ大統領政権下で成立した「オバマケア」。 恥ずかしながら私も言葉すら知らなかった。 というか、アメリカの医療制度と比較しその非営利性が素晴らしい「宝の1つ」と述べられてた...

知らないってことはこんなにも怖いことなのか。 そう戦慄した一冊。 主テーマはアメリカの医療制度。とりわけオバマ大統領政権下で成立した「オバマケア」。 恥ずかしながら私も言葉すら知らなかった。 というか、アメリカの医療制度と比較しその非営利性が素晴らしい「宝の1つ」と述べられてた日本の医療制度も私はよく分かっていないのだと実感した。 世界へ門戸が開く法案が成立し、日本の医療制度も変容していくかもしれない事実も。 「無知は弱さになる」。著者が述べる通りだ。自分たちの身を守るためには、無知では許されない。そう危機感を覚えた。 しかし民主党・オバマ元大統領政権は個人的にはクリーンなイメージが強くて、アメリカ国民に受け入れられてた感覚があったけど、実際はこんなことになってたんだ、というのは驚いた。 国民には綺麗な面だけをアピールしその裏ではしたたかに富める者に利益が流れる仕組み。おぞましい。 共和党トランプ大統領の勝利は医療制度面での国民の反発も少なからず影響してたのかもなって本著を読んで感じた。 しかし、アメリカは知れば知るほど貧困格差が広がり続ける国ってのが見えてくる。 そして日本がその道を辿らない保証はどこにも、ない。 著者の現状への危機感と「伝えなければ」という使命感をとても感じる。それを受け取った私たちができることは無知を恥じること、自分でも政治に興味を持ち、届く情報を鵜呑みにせず、自分の頭で考え続けることだ。 少なくともこういった著書が何の圧力もなく当たり前に出版され続ける世の中を守りたいと私は感じる。

Posted byブクログ

2017/02/27

オバマケアについて大枠は理解できずに細かい部分が学べた感じ。大きな改革があったら得をする人と損をする人が必ずいるはず。その中で損をする人にのみ焦点を当てており、扇情的という感が否めない。ただ新しい視点で見ることの重要性を学んだ。確かに社会保障費を抑制したい日本が、アメリカ式の保険...

オバマケアについて大枠は理解できずに細かい部分が学べた感じ。大きな改革があったら得をする人と損をする人が必ずいるはず。その中で損をする人にのみ焦点を当てており、扇情的という感が否めない。ただ新しい視点で見ることの重要性を学んだ。確かに社会保障費を抑制したい日本が、アメリカ式の保険制度に近づくことは十分考えられる。特に混合医療の導入が保険外適用の拡大の第一歩という主張は、考えてもみなかったけれど、ありそう。国民と国にとって最も良いバランスの制度が見つけられることを切に願う。

Posted byブクログ

2017/02/04

オバマケアの実態を暴く。トランプが生み出される土壌がいかに作られたかの一端が理解できる内容なので、今読む価値のある本。野放図な外資系商品の流入を避けるためにも改めてTPPが結ばれない方が良いと言えるかもしれない。

Posted byブクログ

2016/11/15

日本の健康保険ガンバレと応援したくなる本。アメリカの獰猛資本家が日本の医療を狙っている。高価な薬、高い医療費、不用な医療保険で日本の医療費をかすめ取ろうとしている。気がつかないのは庶民だけなのか?

Posted byブクログ

2016/10/07

アメリカの医療、医療保険についての絶望的なルポ。医療がすっかり保険会社にイニシアチブを取られてしまったため、病院が診察や治療を拒むとか、どんな治療をするかは医師ではなく保険会社が決めているとか、皆保険になったのは表面上だけのことで保険会社に引き受けを強制した結果よい(加入者にとっ...

アメリカの医療、医療保険についての絶望的なルポ。医療がすっかり保険会社にイニシアチブを取られてしまったため、病院が診察や治療を拒むとか、どんな治療をするかは医師ではなく保険会社が決めているとか、皆保険になったのは表面上だけのことで保険会社に引き受けを強制した結果よい(加入者にとって割安な)保険は廃止されてしまったとか、医師も保険会社から支払いを断られると持ち出しになるし医療訴訟の保険料が収入の8割を超えてワーキングプアだとか、本当にもうウンザリするような話しのオンパレード。 本書の鳴らす警鐘には傾聴に値するものがある。 統計的な話しと実例、インタビューもよく書けている。 ただ、経験上、この手の危機感を煽りまくる煽情的な話しは、話半分に割引いておく必要がある。

Posted byブクログ