見てしまう人びと の商品レビュー
幻覚は特殊なことではなくて、誰にでも起こりうるもの。その神経学的背景もだいぶ明らかになっている。誤解や偏見を持っている人、それに苦しめられている人に広く読まれてほしい。原題は単に「幻覚」だが、この邦訳は著者の意図をよく伝えていてうまいと思う。それにしても経験したことないものからす...
幻覚は特殊なことではなくて、誰にでも起こりうるもの。その神経学的背景もだいぶ明らかになっている。誤解や偏見を持っている人、それに苦しめられている人に広く読まれてほしい。原題は単に「幻覚」だが、この邦訳は著者の意図をよく伝えていてうまいと思う。それにしても経験したことないものからすると、幻視っていうのは不思議だなあと思う。幻肢のほうがまだ感覚的にわかるような気がする。ラマチャンドランの本も面白かったなあ。あと、文学や歴史の背景にもこういった症状がけっこう潜んでいたりするのね。こういう視点も面白い。
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見てしまう人びと、やばい人の話っぽいタイトルであるが、医学的にはよく知られた幻覚について、書いた本です。患者の体験をいきいきと描くのが、オリバーサックスさんのスタイルで、この本でもそれが生きていると思います。著者自身が見てしまう人びとだからか、自身の体験が多く出てきますが、僕自身...
見てしまう人びと、やばい人の話っぽいタイトルであるが、医学的にはよく知られた幻覚について、書いた本です。患者の体験をいきいきと描くのが、オリバーサックスさんのスタイルで、この本でもそれが生きていると思います。著者自身が見てしまう人びとだからか、自身の体験が多く出てきますが、僕自身は、熱が出ても何も見えないし、寝たり起きたりしても何も感じないし、宗教も信じない人なので、脳疾患の人々以外の部分に関して、これほどあるのかな~と疑問を感じました。脳のメカニズムに関して、一部記載がありますが、手紙などからの体験が多く、もう少し脳について語ってほしい気はしました。
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