なぜ皮膚はかゆくなるのか の商品レビュー
もぬすごく理路整然と痒みに対して書かれた本! アトピー など、いつまで経っても治らない皮膚病で悩んでる方は是非読んでみて欲しい!
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※このレビューにはネタバレを含みます
虫刺れ、かぶれ、日焼けは表皮なのでステロイドを塗る。蕁麻疹は真皮なので抗ヒスタミンを飲んでおく。乾燥肌は表皮のバリアを取り戻す。ワセリンや保湿剤を使う。役に立ちそうな話をメモしておこうと思う。ヘアダイのパラフェニレンジアミンはよくない。こんな皮膚科医が近くにいればどんなに心強いだろう。患者さんがすべて自分の経験値になる。モノではなく情報を売るのが皮膚科医の仕事。治った患者さんには卒業してもらう。新患がみれないから。
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かゆみが起こる仕組みと、皮膚の異常、アトピーや金属アレルギーなどの治療について、皮膚科の先生が分かりやすく解説したもの。 「なぜかゆくなるのか」なんて考えたこともなかったので、面白そうだと思って読んでみた。そもそもヒトにはなんで「かゆい」という感覚があるのか、というのが興味深...
かゆみが起こる仕組みと、皮膚の異常、アトピーや金属アレルギーなどの治療について、皮膚科の先生が分かりやすく解説したもの。 「なぜかゆくなるのか」なんて考えたこともなかったので、面白そうだと思って読んでみた。そもそもヒトにはなんで「かゆい」という感覚があるのか、というのが興味深い。「『かゆい』『掻くと気持ちいい』という感覚は、生命が存在するために必要なものだ。たとえば自然界において、病原体は大きな敵だ。それを媒介する虫などを『掻き取って排除したい』という本能は、遥か遠い私たちの祖先が生き延びるために有利に働いたのだろう。」(p.95)というので、納得。「だが、アレルギーなどがかゆみの主たる原因となっている現代の人類にとって、これらは厄介なしくみでしかなくなっているのだ。」(同)だそうで、人間はアレルギーにも対処できるような体に進化することは、今後あるのだろうか、とか思った。 この本では、「イッチ・スクラッチサイクル」と、「ステロイドの使用」という2つの話題がポイントだと思う。前者については、掻くと炎症が起きてかゆみが増すのでまた掻く、という悪循環のことで、要するにこのサイクルを止めることが重要、というのは分かりやすい。が、「掻くと必ずや快感がついてくる」(p.54)というのだから、本当に「悪魔的な感覚」(同)と言えると思う。特に「軸索反射」という、「脊髄を介することのない、神経線維内の現象」(p.85)というものがあって、「一箇所がかゆかっただけなのに、いつの間にかその周囲までかゆくなってきた」(p.84)ということが起こるらしい。本当に厄介。そして、掻き続けるとさらにかゆみに敏感な体になるらしく、「人間の脳は、繰り返される刺激に対して研ぎ澄まされるように進化してきた」(p.89)ことの結果らしい。こういうヒトの特性、というか本能を理性で抑える、というのがかゆみの治療の本質なのかもしれない。 あとかゆみの原因であるヒスタミンという物質は、食品にも含まれているらしく、「サバや蕎麦」(p.118)がそれであるらしい。こんなの初めて聞いた。鯖寿司好きなんだけどな。蕎麦とか食べまくったらかゆくなるんだろうか?? それから「ステロイドの使用」というのは、対症療法が意味を成す場面を考えて使用する、ということだと思ったが、とにかく誤解してテキトーに処方する皮膚科医が多い、とのこと。アトピーで悩む人は読むべき本なのかもしれない。というおれも、ちょっとアトピーがあったりするので「ステロイドのほかに、『タクロリムス(プロトピック軟膏)』もしばしば用いられる」(p.142)という部分で、なんかプロトピック軟膏って処方されたことがある気がする。「塗ると火照り感やわずかにピリピリとした痛みを感じることもあるが」(p.143)ってまさにそういう感じがして、あんまり使わなかった気がする。けどそれを乗り越えた?先に本来の効果が発揮されるらしく、「結果的に、この薬剤が本来持つ優れた薬効を知る前に、タクロリムス嫌いの人が増えてしまっているのが残念」(p.143)とのことで、本当に「『モノ』ではなく『情報』を売るのが皮膚科医の仕事」(p.200)というのは、もしかすると医者の仕事の半分くらいに側面があるかもしれないと思った。 全く関係ないけど、なんかこの本を読んでると、意識するからなのか、体の色んなところがかゆくなってくる感じがする。(19/12/14)
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かくといいことはなくて、かゆみの悪循環「イッチ・スクラッチサイクル」をまわさないために、抗ヒスタミン剤を使う、冷やすなど、適切な対処が必要である。かゆみの原因はマスト細胞が放出するヒスタミン1択ということがわかっているのだから、対処としてはそう難しいことではないというのが理解でき...
かくといいことはなくて、かゆみの悪循環「イッチ・スクラッチサイクル」をまわさないために、抗ヒスタミン剤を使う、冷やすなど、適切な対処が必要である。かゆみの原因はマスト細胞が放出するヒスタミン1択ということがわかっているのだから、対処としてはそう難しいことではないというのが理解できて、有益だった。
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文字通り、皮膚開始が皮膚の仕組みについて解説した一冊。 これまで健康全体についての本は数多く読んでたものの、かゆみやその薬について焦点を当てた本は知らなかったので、勉強になった。
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痛みと比べて大幅に解明が遅れているかゆみだけど、ここにきてずいぶんとわかってきているみたい。ありがたい。ほんと、全容の解明を望むなあ。 解明されたことの一つとして、掻くと脳の報酬系が刺激されるみたいな話は非常に興味深い。 ずっと言っていることだけど、アルコールを飲むと激しい苦痛...
痛みと比べて大幅に解明が遅れているかゆみだけど、ここにきてずいぶんとわかってきているみたい。ありがたい。ほんと、全容の解明を望むなあ。 解明されたことの一つとして、掻くと脳の報酬系が刺激されるみたいな話は非常に興味深い。 ずっと言っていることだけど、アルコールを飲むと激しい苦痛を感じる、アル中のための薬があるように、掻くと激しい痛みを感じるような薬って開発されないもんかなあ。 少々高くても買うぞ。
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かゆい場所を掻くと増々ひどくなるが、脳からは「かゆいから掻け!」と指令がでる。そして掻くとドンドン悪化してゆくというのは、よく分かった。 掻くとマスト細胞が壊れてヒスタミンが体内にばら撒かれて、かゆみはドンドン拡散していく。 掻かないのが一番良いのだが、そこを我慢できない人は、ど...
かゆい場所を掻くと増々ひどくなるが、脳からは「かゆいから掻け!」と指令がでる。そして掻くとドンドン悪化してゆくというのは、よく分かった。 掻くとマスト細胞が壊れてヒスタミンが体内にばら撒かれて、かゆみはドンドン拡散していく。 掻かないのが一番良いのだが、そこを我慢できない人は、どすればいいのかの解がない。冷やすということだけでは、対策にならない。
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ところどころ、ちょいと難しい話が出てきますが、アレルギー持ち、特に「痒み」のある人は読んでみる価値はある! って思いました。
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とてもわかりやすい説明で「かゆみ」のメカニズムと対策を学べる。掻くと気持ちよくなってでも悪化してもっと痒くなるワケ。なるほど! これは編集さんがいい仕事をしたのか著者ご本人の力量なのかわからないけど、同じ著者の別の本を読んでみようと思わせる力がある。 QOL(Quality of...
とてもわかりやすい説明で「かゆみ」のメカニズムと対策を学べる。掻くと気持ちよくなってでも悪化してもっと痒くなるワケ。なるほど! これは編集さんがいい仕事をしたのか著者ご本人の力量なのかわからないけど、同じ著者の別の本を読んでみようと思わせる力がある。 QOL(Quality of Life)のためのEBM(Evidence Based Medicine)という太い柱を持っているのも好ましい。患者と症状をちゃんとみる診察と検査、症状を緩和しながら原因を治す。うむ。そうでなくっちゃ。
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むつかしい話を優しく、但し正確に書く。 これ、実はとても難しい。 この本はまさにそれ。すぐに現場で役立つ良い本です。
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