How Google Works 私たちの働き方とマネジメント の商品レビュー
スマート・クリエイティブ 計画を立てたところで、そのプロジェクトはうまく進まないことが決定 面接官はトレーニングが大事 面接時間は30分 こんな会社で働きたい Mountain View, CA 会議は8人がmax全員が意見を言えるように
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本書はグーグルの前CEOだったエリック・シュミット氏と同僚のジョナサン・ローゼンバーグ氏によって、グーグルのマネジメントについて幅広く紹介している本です。題名通りHow Google Worksということが多面的かつきわめて骨太に記述されていて、とても勉強になりました。 本書を読...
本書はグーグルの前CEOだったエリック・シュミット氏と同僚のジョナサン・ローゼンバーグ氏によって、グーグルのマネジメントについて幅広く紹介している本です。題名通りHow Google Worksということが多面的かつきわめて骨太に記述されていて、とても勉強になりました。 本書を読んでグーグルについて知らないことがたくさんある自分に気付きました。その意味で「グーグル」を知らない人はほとんどいないと思いますが、「グーグルという会社」がどういう会社か、について私は本書から多くを学び、そして親近感がわきました。 具体的には、本書を読む中で、グーグルと高度経済成長時代に世界を席巻していた日本企業との間にいくつか共通点があることにも気付きました。例えばグーグルは顧客第一主義で、顧客に最高の製品・サービスを提供すれば、あとは(業績など)全部ついてくる、という信念。これなど典型的な日本の製造業の考えですよね。上場したのも、株主指向の経営をしようという意味では全くなく、従業員にグーグルの信念や価値観を明文化して広めるよいチャンスだと捉えたため、というような点です。 日本企業(特に成熟した大企業)の経営幹部は、グーグルと聞くと、変化の激しいIT業界にいて、大学みたいな会社でうちとは全然違うのだから何も学ぶものはない、と思う人もいるかと思いますが、日本企業が忘れかけている大事な信念を持ち続けている会社と思って見る必要があると思います。 またグーグルは人材確保に極めて重きを置き、世界のスマート・クリエイティブを惹きつけることにかけては大成功しているのですが、その根本には顧客に最高の製品・サービスを提供するには、なるべく多くのスマート・クリエイティブを集める必要がある、ということで、これはIT業界に限らずどの業界でも共通なわけです。本書はIT業界に限らず成熟した業界の人も是非一読して、自社に足りないもの、自社が忘れかけているものに気付くきっかけになるのではと思います。
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※このレビューにはネタバレを含みます
読書というのは常々、コスパの高い投資と思うが、本書はまさにそれ。 Googleのプロダクトや人の採用(スマート・クリエイティブ)を重視している姿勢をよく学べたと思う。 新しいことのチャレンジも、連戦連勝ではないこともよく理解できた。 webの世界は、物理的なモノがない、というか見えにくいので、プロダクトという概念があまり自分にはなかったが、実際にはかず多くのプロダクトがあることも学べました。 読んで損はないどころか、得るものばかりでした。 ユーザを中心に考える。 企業の成功に最も重要な要素はプロダクトの優位性。 失敗するコストが大幅に低下、成功やプロダクトの優位性を支えるのはスピード。 スマートクリエイティブを惹きつける出発点は企業文化。 →リーマンのミッション事例。従業員が信じられるかどうかにある。 世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること。 ビジョンは繰り返し伝え、報奨によって強化しなければ、それが書かれた紙ほどの価値もない(ジャック・ウェルチ) 楽しい…一番大きいのは、同僚と一緒に笑ったり、ジョークを言い合ったり、共に仕事をすることの楽しくさであるはずだ。お楽しみイベントには、本当の楽しさがない。 邪悪になるな。 市場調査ではなく技術的アイデアに賭ける。 大切なのは、顧客の要望に応えるより、顧客が思い付かないような、あるいは解決できないと思っていた問題解決へのソリューションを提供すること。 失敗したケースは例外なく技術的アイデアが欠けていた。 速い馬はいらない。 ライバル動向へのこだわりは、凡庸さへの悪循環につながる。 どれだけ優れた戦略を立てても、優れた人材の代わりにはならない。 組織内での地位が上がるほど幹部は採用プロセスから遠ざかる傾向があるが、本来はその逆であるべきだ。 情熱家はそれを表に出さない、心に秘めている、生き方に表れてくる、粘り強さ、気概、真剣さ、没頭する姿勢。履歴書には表れず、既に成功してるとは限らない。 ムダ話をさせるのではなく、むしろムダ話を奨励。 自分より優秀な人間を採用せよ。 ビジネスパーソンが磨くべき最も重要なスキルは、面接スキル。 採用の質を落としてまで埋めるべきポストはない。 会議が時間の無駄だと文句を言う人は多いが、運営がうまい会議ほど、素晴らしいものはない。 経営者にはコーチが必要。 自分の下で働きたいと思うような上司であれ。 メールはすぐ返信。了解、でも良い。コミュニケーションの好循環のため。 ユーザに焦点を絞れば、あとは全部ついてくる。 世に出して手直しする、アプローチはあとで改善することを前提に、質の低いプロダクトを送り出しても良いという考え方ではない。 何が起きるか?ではなく、何が起こりえるか?
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僕は2015年入社の現役のグーグル社員なので、中の人ゆえにかなりスムーズに内容が入ってきた感じがありましたが、(外の人から見てどうかはわかりませんが、あなたがエンジニアなら非エンジニアの僕より内容がスラスラと入ってくるかもしれませんね)。書評としては、必ずデスクの上に置いておいて...
僕は2015年入社の現役のグーグル社員なので、中の人ゆえにかなりスムーズに内容が入ってきた感じがありましたが、(外の人から見てどうかはわかりませんが、あなたがエンジニアなら非エンジニアの僕より内容がスラスラと入ってくるかもしれませんね)。書評としては、必ずデスクの上に置いておいて、逐一参照したい一冊だと思います。この本を今まで読まなかったことを後悔しています(まぁ読んでたら読んでたでちょっと破天荒にやりすぎていたかもしれないが)。この本が書かれた2014年と今日(2023年)ではかなりグーグル内も変わったと感じます。2014年の社員数と今の社員数では一体何倍に増えたんだろうというレベルでグーグルは成長しました。自分(非エンジニア)が本書に書かれているようなスマートクリエイティブかどうかは定かではありませんが、少なくとも僕が入社した2015年時点では、僕は本書に書かれているようなスマートクリエイティブの Googleyness を何度も見てきましたし、今でもそれを実践している人もよく知っています。僕もなんだかんだ古株になりつつあるので、グーグルの創業メンバーやエリック、ジョナサンの志に賛同するので、ユーザーの為に働き、他の社員を助け、プロダクトの優位性を大切に考えながら仕事をしていきたいと、再認識しました。
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情熱のある人は情熱を口にしないという言葉がとても刺さった。 また、リーダーシップ、職務に関する知識、問題解決力、グーグルらしさの4カテゴリーが特に大切だということも学んだ
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戦略、人材、意思決定、コミュニケーション、イノベーションについて、各章でまとめられている。 技術的アイデアは何か、ゴールに焦点を絞る。
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アハライ→ついてこい! イスラエルの戦車司令官は、突撃!とは言わず、アハライ!(ついてこい!)と叫ぶらしい。 これが求めるべきリーダー像ということ。
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良書 実質6つの章にGoogleでの仕事のやり方が集約されています。各章の内容の一部を以下へ 序文 ・漸進的なアプローチでは時代に取り残される ・テクノロジの世界では革命的変化が起こりやすい ・アイデアを生かしてありえないことに挑戦しよう はじめに ・三つの技術トレンド イン...
良書 実質6つの章にGoogleでの仕事のやり方が集約されています。各章の内容の一部を以下へ 序文 ・漸進的なアプローチでは時代に取り残される ・テクノロジの世界では革命的変化が起こりやすい ・アイデアを生かしてありえないことに挑戦しよう はじめに ・三つの技術トレンド インタネット、携帯端末、クラウド 文化 ・共に働く仕事場をよくする ・フラットな組織 ・組織は機能別に 独立採算はとらない ・社員に責任と自由を与える ・イエスの文化 戦略 ・事業計画にではなく、人に投資する ・市場調査にではなく、技術的アイデアにかける ・小さな問題の解決に着目し、適用範囲を広げる ・特化すべき対象を見つける ・ライバルに追随するな 人 ・自分より優秀な人材を採用する ・情熱のある人は情熱を口にしない ・ラーニングアニマルを採用する ・人材の発見・獲得の輪、発掘・面接・採用・報酬 意思決定 ・データに基づいて決定する。でもハートも ・最適解に達するには意見の対立が不可欠 ・すべての会議にはオーナーが必要 コミュニケーション ・情報を隠すのではなく共有する ・人の本質は、質問に答えることでなく、自ら質問すること ・会話は最も重要かつ効果的なコミュニケーション手段 ・人に伝えたかったら20回繰り返せ ・自分の下で働きたいと思うような上司であれ イノベーション ・楽観主義 ・実現不可能な目標を設定する ・皆がもっているアイデアをつかう ・世に出してから手直しする ・良い失敗をする おわりに ・プラットフォームの台頭 ・世界の産業活動のハブの成長 ・コンピュータとの協業を行う
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Googleの印象が変わった。 和訳された本なので、随所に記載されているジョークについては理解できない部分があった。
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「マイクロソフトに対抗するにはプロダクトの優位性を維持するしかないこと、その最も有効な方法は既定の事業計画に従うのではなく、優秀なエンジニアをできるだけたくさんかき集め、彼らの邪魔にならないようにすること」 「大切なのは顧客の要望に応えることより、顧客が思いつかないような、ある...
「マイクロソフトに対抗するにはプロダクトの優位性を維持するしかないこと、その最も有効な方法は既定の事業計画に従うのではなく、優秀なエンジニアをできるだけたくさんかき集め、彼らの邪魔にならないようにすること」 「大切なのは顧客の要望に応えることより、顧客が思いつかないような、あるいは解決できないと思っていた問題へのソリューションを提供することだ。」 技術者のモチベに全てを捧げて、リスクを取ってイノベーションに賭けよう!!って感じでまんまスポ根で青春。 そこで問題が起きない為に、通底する「文化」が大事ってのもわかる。 否定は全くしないけど実現するのは中々むずいよね。 目から鱗の人材育成や組織論はとてもとても興味深く為になる。反面、どうしても自分は猛スピードのイノベーション(と、そのために身を粉にすること)を絶対的な善、と妄信する事ができない。 この本と「欲望の資本主義」を連続で読むと頭が混乱しちゃうだろうな。
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