甘美なる作戦 の商品レビュー
もともと持っていた1冊ですが、マキューアンでどんでん?というフレーズが気になっていたら、読めた1冊。 どんでんかどうかはみなさまの判断におまかせ(笑)ですが、さらに、小説の手法として既にあるパターンかもですが、マキューアンの手にかかると、ああ、なんてロマンチック!というのが、読後...
もともと持っていた1冊ですが、マキューアンでどんでん?というフレーズが気になっていたら、読めた1冊。 どんでんかどうかはみなさまの判断におまかせ(笑)ですが、さらに、小説の手法として既にあるパターンかもですが、マキューアンの手にかかると、ああ、なんてロマンチック!というのが、読後の感想です。 主人公の職場がMI5なので、第二次世界大戦やら、冷戦やら、そして、70年代の世界的な出来事なども織りこまれ、ノスタルジックな雰囲気も良いです。(イギリスの当時の閉塞感も漂ってくる…)オイルショックのことも書かれていて、リアルで体験しているので時代感の映し方にしみじみ。自分も既に40年前が語れると、ちょっとびっくり(笑) ちなみに個人的にはスパイ物じゃありませんでした。主人公は諜報機関に勤務しているけど、いわゆるスパイとは違う…なんというか、普通の公務員。(職務内容が普通とは違うだけ…)そして、ヒロインは読書好きの設定なので、読書案内な1冊でもありました。特にウィリアム・トレヴァーが出てきた時は「おおーっ!」と叫びましたよ(笑) 自身の若い頃の作品らしいものを、数作「作中作」として折り込み、それもマキューアンらしい変な話ばかり…でも、おもしろそうなのです。 個人的にハッピーエンドだと思っていますが、それさえも仕掛けなのか…と疑わないわけでもないですが、ハッピーエンドでいいです(笑) これまでマキューアンを数作読んでいて、読んでる最中や読み終わった直後はわかっているつもりなのに、しばらくたつとあの話って…??とわからなくなることが多かったのですが、今回はここにも記録したのでおそらく大丈夫… わが家にはあと5作マキューアンがおります。愛の続きか贖罪か…来年も読めますように(祈) honto通販にて 2015.5.10購入 2023.10ようやく読み始め。 2023.12.12読了。
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久しぶりのマキューアン。これは、”本の雑誌・どんでん特集”から。『マキューアンでどんでん⁉』ってことで興味を惹かれました。前に読んだ2作は結構良かった記憶があるし、まあ余程ハズレはなかろう、と。視点人物が速読を特技としていたこともあり(?)、自分も結構早めに頁を繰ることに。関係な...
久しぶりのマキューアン。これは、”本の雑誌・どんでん特集”から。『マキューアンでどんでん⁉』ってことで興味を惹かれました。前に読んだ2作は結構良かった記憶があるし、まあ余程ハズレはなかろう、と。視点人物が速読を特技としていたこともあり(?)、自分も結構早めに頁を繰ることに。関係ないけど。エンタメとはいえんけど、そこまで鯱張ってる訳でもなく、でも端正な文章は読み易く、あれよあれよと読み終えることが出来ました。どんでんと言われると微妙だけど、純粋に一つの物語として良い出来。
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【スパイ小説】豊崎絶賛!驚きと感動に満ちた異色のスパイ小説を紹介!〜名作ゴン攻めあいうえお〜 https://youtu.be/AjxRgm_8mdw
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21世紀世代の私にはちょっと難しい部分も多かった。(私の無知のせいかもしれないが…)トムの短編小説の要約がいくつか挿入されていて、どれも魅力的なものだった。翻者後書きを読むとマキューアンの古い短編を元にしたものだったとは!お互いに秘密を持ち、それでも愛し続ける(むしろ燃え上がる)...
21世紀世代の私にはちょっと難しい部分も多かった。(私の無知のせいかもしれないが…)トムの短編小説の要約がいくつか挿入されていて、どれも魅力的なものだった。翻者後書きを読むとマキューアンの古い短編を元にしたものだったとは!お互いに秘密を持ち、それでも愛し続ける(むしろ燃え上がる)恋愛部分もマキューアンならではの書き方で面白かった。けれど、マキューアンの作品の中では面白さは一個下がるな、というのがわたしの感想。
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小説の試み自体は面白かったが、あまりにも長すぎる。主人公のことをあまり好きになれなかったのもこの小説に集中できなかった原因なのかもしれないが。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分みたいなヒロインが「結婚してください」って言われて終わる小説が好きな、美人だけど優秀ではない女性がスパイとなって小説家のもとへ…という流れの恋愛小説。映画っぽい。 最後にはまさに彼女のお望み通りの「小説」を手に入れるという伏線回収は見事なのだが、本人には見せ場らしきものが全くない(他の登場人物にも特にない…)し、ただただその時々の男に流されているだけなので何とも言えない読後感。不倫しても、スパイ対象と恋愛関係になっても、悪びれるどころかたまに保身を考えたり自己憐憫にひたるくらいなものなので期待したような緊張感がない。 そういう(顔以外に)取り柄がない女が一方的に愛されて幸せを与えられるのがウケるロマンテックなんでしょ?と言われているみたいな感じ。私がひねくれているのは分かってるけど…。あと恋愛といってもすぐベッドインで以降はラブラブみたいなのばっかりなので、付き合うまでの一番面白そうなところの話が少なくてそこも肩透かしだった。化粧した女が泣くたびに洗面所で顔を洗うな~! 作中の短編「獣の交わり」とか、「これが愛」は面白そうだった。こっちを読みたい。
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友人にオススメされたので読む。 すすめてくれた友人の理想像にぴったりすぎて、物語が全然頭に入ってこなかった。
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ケンブリッジで数学を専攻したセリーナは、大学での数学的センスが周りの学生と比べるべくもないことから、文学を読みふける。そして、不倫関係にあり、決別された教授の勧めで諜報機関に事務職員として働くようになる。 身分的に最も下の事務員だったが、ある日文化工作の作戦を担当するように命じら...
ケンブリッジで数学を専攻したセリーナは、大学での数学的センスが周りの学生と比べるべくもないことから、文学を読みふける。そして、不倫関係にあり、決別された教授の勧めで諜報機関に事務職員として働くようになる。 身分的に最も下の事務員だったが、ある日文化工作の作戦を担当するように命じられる。 そして、売れない作家に近づくが、その作家と愛し合うようになてしまう。 イギリスの諜報機関が登場するが、決してスパイ小説ではなく、まさに甘美な恋愛小説です。 それにしても、セリーナはよほど魅力的な女性らしい。
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http://tacbook.hatenablog.com/entry/2016/05/11/205121
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この小説好き!主人公のセリーナが恋愛や70年代イギリスの文化、セリーナが行う読書を通じて立体的に描かれていて、現実的な雰囲気を感じる。また現実的な部分が虚構性みたいなものと組み合わさっていくのも面白かった。
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