サンリオSF文庫総解説 の商品レビュー

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15件のお客様レビュー

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2014/10/26

もはや伝説化してるレーベル、サンリオSF文庫から刊行された全作品(+サンリオ文庫の文学部門)をすべて解説している本。読んだことあるのは「ヴァリス」とジョン・コリア、ヴォネカット、ティプトリー・ジュニア、A・C・クラーク、あとウエルズ少し、ぐらいしかなく、SFという分野自体の読書量...

もはや伝説化してるレーベル、サンリオSF文庫から刊行された全作品(+サンリオ文庫の文学部門)をすべて解説している本。読んだことあるのは「ヴァリス」とジョン・コリア、ヴォネカット、ティプトリー・ジュニア、A・C・クラーク、あとウエルズ少し、ぐらいしかなく、SFという分野自体の読書量が極端に少ない私。にも関わらず作品の解説やこぼれ話的なものが面白すぎてたまらなかった。 P・K・ディックを広めたのはサンリオだったとか、あとティプトリー・ジュニアはCIAの創設にかかわっていたとか(本当に謎が多い人だ・・・)、予告されていたけど刊行されなかったものも多かったとか。(訳者とタイトルみただけで今からでも是非と思ってしまう) スタニスワフ・レムの「枯草熱」(←当時はまだなじみの薄かった花粉症のことらしい)猛烈に読みたいと思ってノートにメモっておこうとしたら数年前にすでにメモっていた。アンナ・カヴァンは絶対私好きだろうな。再刊されているみたいなので読もう。積んであるディックも読もう。「ヴァリス」は大好きで数回読んでるけど他の作品読んでないし。「エーイ・コッパード訳荒俣宏」のエピソードに笑った。クリストファー・プリーストが出ていたのも意外だし(SFの人という認識がなかった)、バロウズも意外。「エレンディラ」初めて出たのがサンリオ文庫だったというのも驚き。すごいがたくさん詰まっている解説本。熱かった。

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2014/10/18

本の雑誌社史上最速の重版を果たしたという、SF者の間では話題沸騰の書。「SF者の間」限定、というところが如何にもそれっぽいんですがヽ( ´ー`)ノ ざっと読んでの感想は「すげーな、これ」です。だって、とっくの昔に廃刊したシリーズですよ?今さら総解説して何の意味があるの?と、フツー...

本の雑誌社史上最速の重版を果たしたという、SF者の間では話題沸騰の書。「SF者の間」限定、というところが如何にもそれっぽいんですがヽ( ´ー`)ノ ざっと読んでの感想は「すげーな、これ」です。だって、とっくの昔に廃刊したシリーズですよ?今さら総解説して何の意味があるの?と、フツーの人は思うんですが、懐古趣味なんぞ微塵も感じられないアツいレビューのオンパレード。傑作から怪作・駄作まで、玉石混淆のサンリオSF文庫をよくぞ全点解説したもんです。今読んだら相当キツい作品、絶対あったと思うんですけどね。 一日かけて2回読み返して、読みたい本に付箋を付けていったら、あっという間に付箋だらけ。これから古書マーケットで探しまくるぞ! 願わくは、手の届く値段であって欲しいもんです(^_^;

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2014/09/21

サンリオSF文庫とはかつて存在したSF小説のレーベル。1978年から1987年にかけて計197冊の翻訳を世に出したが、廃刊から約27年の月日が流れた今こうして総解説が発売されることになった。何故今?という気持ちが大半の人の心にあると思うが経緯はまえがきに書かれている。大森望(ああ...

サンリオSF文庫とはかつて存在したSF小説のレーベル。1978年から1987年にかけて計197冊の翻訳を世に出したが、廃刊から約27年の月日が流れた今こうして総解説が発売されることになった。何故今?という気持ちが大半の人の心にあると思うが経緯はまえがきに書かれている。大森望(ああ、さっそくSF恒例の同窓会感……)が以前から雑談やTwitterなどでやりたいとコメントしていたところ、本の雑誌社の発行人である浜本茂がそれを拾い上げる形で製作が決まったらしい(p10)。タイトル通り全作品の解説が1ページ(たまに2ページ)ずつあり、関係者の対談やコラムが加えられている。 眼鏡をかけた女の子を中心に置く表紙は個人的にかなり抵抗感があるが、実はこの表紙はリバーシブルになっており裏返しにすると文字のみで黄土色の地味な表紙になる。出版側の「こういう表紙にしないと売れないんだよぉ~。イヤなのはよく分かるからこういう形にしてみたんだ!これで電車の中でも読めるだろ?」という気持ちがなんとなく伝わるスタイルである。 あとがきで牧眞司も書いている通り「ニュートラルな読書ガイドなどではなく、偏愛が満ちあふれている(p241)」。この姿勢は正解だろう。サンリオSF文庫は色々な意味で尖っているレーベルであるし、否定的な内容を書いたってもはや新刊の売上への影響なんてものはまったくないのだから。「ああ、あの作品の翻訳が世に出なかったのは資金や権利の様なビジネス上の問題ではなくて、単に人事的な問題だったのね……」みたいな、当時の時代を感じる裏話なども収録されている。例えば、個人的な感慨だがJohn BrunnerのStand on Zanzibarが翻訳されていないのは、山形浩生が翻訳を途中でやめたから(p25)とか……。大森望「SFマニアの翻訳者は使いにくい?」山野浩一「遅いし上手くないし(笑)」(p14)みたいな身も蓋もない会話もある。 すでに何もかも終了したものに対して、金になるわけでもないから各人の思い入れだけで製作した、余り例のない出版。詳細で整理されたデータと、当時関わっていた人々のこだわりが凝縮された貴重な一冊である。

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2014/09/17

未読だが、読む前に一言どうしても言いたいのだ!w SFファン垂涎のシリーズというと、サンリオSF文庫とハヤカワSF通称銀背がある。いずれも、dこおかで復刊されていないものは、古書店で目の飛び出るようなプレミア価格で売られている。あるいは、探しても探しても見つからない。見つからない...

未読だが、読む前に一言どうしても言いたいのだ!w SFファン垂涎のシリーズというと、サンリオSF文庫とハヤカワSF通称銀背がある。いずれも、dこおかで復刊されていないものは、古書店で目の飛び出るようなプレミア価格で売られている。あるいは、探しても探しても見つからない。見つからないので余計読みたくなるのに、どうしても、ない。ないとなると余計に読みたくなり、面白いんだろうなあという幻想が強化される。で、結局なんとか手に入れた時、思ったほど面白くなくてがっかり……なんて事があるのだ! 本当だ! 経験した! だからこそ一言先に言っておきたいのだ。 サンリオSFについてはもうこれで何度目かの紹介本になるんだと思うが、復刊されるわけじゃないのなら、この本は相当の覚悟をもって閲覧しなくてはならない。

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2014/09/09

中学・高校にかけて、血眼になって京都中はおろか東京・大阪を這いずり回って全冊を蒐集したSF中毒者(当時)の私にとっては無用の長物かもしれません。

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