1,800円以上の注文で送料無料

世界を戦争に導くグローバリズム の商品レビュー

3.9

19件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    7

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2015/01/27

アメリカとの安全保障条約を今後どのように考えたるべきか。今まで通りアメリカの指示とおり政策を続けていて、日本の安全は守られるのかと問題提起をしている。敗戦後70年過ぎて、世界状況は大きく変化している。冷戦が終わり。アメリカの一極支配も難しくなり中国が大国になった。つまり、1960...

アメリカとの安全保障条約を今後どのように考えたるべきか。今まで通りアメリカの指示とおり政策を続けていて、日本の安全は守られるのかと問題提起をしている。敗戦後70年過ぎて、世界状況は大きく変化している。冷戦が終わり。アメリカの一極支配も難しくなり中国が大国になった。つまり、1960年の安保条約を締結した時とは状況が大きく変化している。ということは、その変化に見合った安保条約になるはずであるなのに、依然としてアメリカだけに大きく依存してるかもしくは傀儡になりはてているのか。 グローバリズムになって、戦争の危機が増えたという著者の主張が怖い。

Posted byブクログ

2014/12/31

 TPP亡国論の著者である。日本の安全保障は完全にジレンマに陥っている。グローバリズムという潮流の中で、パワーポリティクスは荒々しく、その様相を変化させている。渦に飲み込まれずに、生き残っていくためには、自主防衛という選択肢の、重要性、あるいは現実性を強調する。  尖閣問題の持つ...

 TPP亡国論の著者である。日本の安全保障は完全にジレンマに陥っている。グローバリズムという潮流の中で、パワーポリティクスは荒々しく、その様相を変化させている。渦に飲み込まれずに、生き残っていくためには、自主防衛という選択肢の、重要性、あるいは現実性を強調する。  尖閣問題の持つ意味についても考えさせられた。実際に有事が起きた際に、日米同盟に基づいて、アメリカが日本を守るのかどうかが明らかになってくる。もしアメリカ社会が、中国との戦争を望まないという選択をするならば、日本は東アジア秩序を維持するために、軍備増強を取らざるを得なくなるのであろう。アメリカの軍事力の低下、逆に中国の軍事力の上昇が進む前に、むしろ、早く衝突が起きた方が、日本にとって望ましいという考え方すら存在する、このことに驚かされた。  いずれにしろ、大切なのは現実世界への分析なのである。本書は、中東問題、ロシア情勢にも話は及び、新書としては読み応えのある内容である。

Posted byブクログ

2014/12/29

この世界で何が起きているのか分析する。その結果から、今後、日本はどのような方向に進むべきか検討することが本書の目的である。 アメリカの世界の警察官的な立場は失われつつある。この中でアジアにおいては中国の台頭が避けられない状況である。 今後、世界は地域覇権による勢力圏が構成される...

この世界で何が起きているのか分析する。その結果から、今後、日本はどのような方向に進むべきか検討することが本書の目的である。 アメリカの世界の警察官的な立場は失われつつある。この中でアジアにおいては中国の台頭が避けられない状況である。 今後、世界は地域覇権による勢力圏が構成されると言う。アメリカ、EU、ロシア、中国がその地域覇権を得る可能性が高いがその覇権争いが各地域で生じる。 その争いに日本は巻き込まれる。直接的、間接的に双方から。直接的には中国から、間接的には中東の争いにより資源の確保が難しくなる。 本書の結論は、戦後日本は終わったという。戦後日本では不要とされてきたパワーポリティクスに関する知識、感覚がなければ日本の生存と独立を確保することができない時代になるという。

Posted byブクログ

2014/12/01

【何故読みたいか?】 グローバルな世界とは何かを知りたいから 戦争がおこる原因を知りたいから ランキングが上位だから

Posted byブクログ

2014/11/09

リベラリズムとナショナリズム。これらの言葉には「リベラリズム=理想主義、平和的」「ナショナリズム=現実主義、戦闘的」というイメージが付いていると思うが、実は逆であるという。例を引けばなるほどと頷かざるを得ない。 例えばアメリカがイラクに仕掛けた戦争において、ジョージ・ブッシュは...

リベラリズムとナショナリズム。これらの言葉には「リベラリズム=理想主義、平和的」「ナショナリズム=現実主義、戦闘的」というイメージが付いていると思うが、実は逆であるという。例を引けばなるほどと頷かざるを得ない。 例えばアメリカがイラクに仕掛けた戦争において、ジョージ・ブッシュは現実主義をとり、イラクを侵攻前のクウェート国境まで押し戻して終了させたが、ブッシュJr.は「テロとの戦い」「中東の民主化」といった大義を掲げた理想主義をとり、フセイン政権を倒し、イラクの民主化を目指したが、結果はさらなる混乱を招き、アメリカは多大なコストを支払い、中東全体の秩序を破壊してしまった。 理想主義はそもそも不寛容で好戦的である、という主張は確かに正しいのかも知れない。理想を掲げるものは常に相手よりも上の立場に立っている、という前提であるから、その価値観が広く共有されることは困難である。 かつての共産主義もそうだったように、民主主義もまたおなじ過ちを犯しかねない。 そうした前提で考えると、現在の世界の不安定さが理解できる。現実主義的に多様性を保ちつつ「なんとかやっていく」態度がまだましなのかなぁと、はっきりした答えは見えないままに思う。

Posted byブクログ

2014/11/03

現在の世界状況を鑑みる上で大変参考になった。理想主義と現実主義の考え方はわかりやすかった。今後の日本の解決策を簡単に提言するのではなく、国民一人ひとりがしっかりと考えることを必須としている。今後の日本の状況については、悲観しかできない。しかし、どうしようもない状況では何もやらない...

現在の世界状況を鑑みる上で大変参考になった。理想主義と現実主義の考え方はわかりやすかった。今後の日本の解決策を簡単に提言するのではなく、国民一人ひとりがしっかりと考えることを必須としている。今後の日本の状況については、悲観しかできない。しかし、どうしようもない状況では何もやらないんですか。御国に尽くすことは忠義です。という著者の言葉が思い出される。積読必須。

Posted byブクログ

2014/10/25

カーは、パワーは分割不可能な全体であり、経済力と軍事力を切り離して考えるべきはないと説いた。我々は、カーの教訓を肝に銘じなければならない。軍事力を他国に依存するような国は、本来経済的な繁栄を望む事はできないのだ。第二次世界大戦後の日本は、軽武装のまま経済的繁栄を享受してきた。かし...

カーは、パワーは分割不可能な全体であり、経済力と軍事力を切り離して考えるべきはないと説いた。我々は、カーの教訓を肝に銘じなければならない。軍事力を他国に依存するような国は、本来経済的な繁栄を望む事はできないのだ。第二次世界大戦後の日本は、軽武装のまま経済的繁栄を享受してきた。かしそれは、冷戦という特殊な国際環境の中で、アメリカが日本も西側陣営に引き留めるために、その安全を保障し、経済的発展を支援したからにすぎない。

Posted byブクログ

2014/10/10

前著「新論」と同じく古典を手掛かりに複雑な現代をクリアに提示する。今度はE.H.カーの「危機の20年」を使って国際環境の変化を読み解く。 「国民の自由と生存の基盤は国家の安全保障にある」と考える人にとっては目新しい議論が少ないかもしれないが、緻密な議論の積み重ねによって自論を確信...

前著「新論」と同じく古典を手掛かりに複雑な現代をクリアに提示する。今度はE.H.カーの「危機の20年」を使って国際環境の変化を読み解く。 「国民の自由と生存の基盤は国家の安全保障にある」と考える人にとっては目新しい議論が少ないかもしれないが、緻密な議論の積み重ねによって自論を確信に変えることができるかもしれない。 また最近の国際情勢を観察してリベラル・リバイアサンに猜疑心を感じ始めた人にとっては、目の覚める話かもしれない。理解が早いだろう。 しかし理想主義的なリベラリストにはあまり理解のできない話だろう。本書はパワーポリティクスによる国際政治を前提とし、直接的には言及がないものの憲法九条の理想主義的側面を暗に批判している。 アメリカのプレゼンスの相対的低下を、日本における戦後の終わりと位置付けるのであれば、これから我々はそのシステムに代わるグランドデザインを描かなければならない。それは著者のいう自主防衛の道なのか、それとも異なる別の道なのか。 その先が分からないなら著者のようにまずは古典を紐解こう、これからのヒントと選択肢が開けるのではと思った次第。

Posted byブクログ

2014/10/05

2030年までに世界はグローバル覇権国家の孫z内しない多極化した構造になる。 経済自由主義の教養を国際政治における理想主義に転化するにあたっては再びアメリカが決定的な役割を果たした。 ミアシャイマーが率いる攻撃的現実主義は国家は自国の安全保障のために相対的なパワーを最大化するべ...

2030年までに世界はグローバル覇権国家の孫z内しない多極化した構造になる。 経済自由主義の教養を国際政治における理想主義に転化するにあたっては再びアメリカが決定的な役割を果たした。 ミアシャイマーが率いる攻撃的現実主義は国家は自国の安全保障のために相対的なパワーを最大化するべく行動するという想定を置き、国家が置かれた地政学的な構造や国家間のパワーの関係を重視する。 アイケンベリーは現下の危機はリベラルな国際秩序が成功をおさめたがゆえに引き起こされたものだと考えている。すあんわち、リベラルな国際ちるじょが安全保障と経済の相互依存関係を深化さsdることに予想以上の成功をおさめたがために、当地が追い付かなくなったにすぎないというのである。

Posted byブクログ