若者よ、マルクスを読もう(Ⅱ) の商品レビュー
自分としては、時間に余裕がある時にコレを買い、読み始めた。 共産主義とはどんなものかを、ざっくり知るために読んだ。
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「若マル」を第3部、第1部の順に読んできた。本著も含めて両先生の知識と理路の整然さから刺激を受けている。 本著では石川康宏先生の「マルクスに学び、現代を読解する」を新鮮に感じた。アカデミアの場で地道に多方面にわたる研究を実践されている先生の知のバイタリティに敬意を表したい。大...
「若マル」を第3部、第1部の順に読んできた。本著も含めて両先生の知識と理路の整然さから刺激を受けている。 本著では石川康宏先生の「マルクスに学び、現代を読解する」を新鮮に感じた。アカデミアの場で地道に多方面にわたる研究を実践されている先生の知のバイタリティに敬意を表したい。大学広報誌が出展とのことで少々広報っぽいところもありませすが(笑)。 若い人に限らず働き盛りの人にも現役を退いたくらいのシニアにも是非呼んでほしい著作だ。
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今回は「フランスにおける階級闘争」、「ルイ・ボナパルトのブリュメール18日」、「賃金、価格および利潤」が対象。フランスでの第二共和制の成立と崩壊(第二帝政の始まり)から、剰余価値論等の経済論考が表れる時期(1848〜1865、29〜47歳)にフォーカス。前巻と同様、マルクシスト・...
今回は「フランスにおける階級闘争」、「ルイ・ボナパルトのブリュメール18日」、「賃金、価格および利潤」が対象。フランスでの第二共和制の成立と崩壊(第二帝政の始まり)から、剰余価値論等の経済論考が表れる時期(1848〜1865、29〜47歳)にフォーカス。前巻と同様、マルクシスト・石川氏の網羅的な解説、マルクシアン・内田氏のポイントをついた所感を往復する心地良さは健在。資本論の解説書は沢山あるが、マルクスの思考の成長過程を洗い出しする本書は希有。マルクスを中心にもっと歴史や経済思想史を紐解きたくなるのでは。
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第2巻には,巻頭に内田さんと石川さんの対談も載っていて,内容が豊富でした。 第1巻同様,石川さんの文章でマルクスの著者の大枠を知り,内田さんの軽快な文章で,よりわかりやすく現代の状況に当てはめて考えることができました。 『若マルⅠ』を読んだ読者から,「はじめてマルクスを読ん...
第2巻には,巻頭に内田さんと石川さんの対談も載っていて,内容が豊富でした。 第1巻同様,石川さんの文章でマルクスの著者の大枠を知り,内田さんの軽快な文章で,よりわかりやすく現代の状況に当てはめて考えることができました。 『若マルⅠ』を読んだ読者から,「はじめてマルクスを読んでみました」という感想がたくさん届いたそうです。団塊の世代並の大人になるためにも,若いときに(若いときに読めなかった人は今からでもいいので)マルクスの著書にあたってみるのもいいと思います。わたしも再読(作品によっては初読)しています。 それにしても,ちょっと誤植が多すぎます。版を重ねるときにはぜひ改定してください。 取り上げられているマルクス作品。 『フランスにおける階級闘争』 『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』 『賃金,価格および利潤』
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マルクスが自分の生きた時代や社会をどう見てどう考えたのかが対談&往復書簡形式で語られています。しかし、この本の醍醐味はなんといっても内田先生のお話の進め方です。内田先生はマルクスの理論の進め方は読んでる側も「知性が活性化」された気になると述べていますが、内田先生の小気味いいお話の...
マルクスが自分の生きた時代や社会をどう見てどう考えたのかが対談&往復書簡形式で語られています。しかし、この本の醍醐味はなんといっても内田先生のお話の進め方です。内田先生はマルクスの理論の進め方は読んでる側も「知性が活性化」された気になると述べていますが、内田先生の小気味いいお話の進め方にも読者は「知性が活性化」された爽快な気分になること請け合いです。モヤモヤと言葉にならないことを的確に表現してくれてスッキリという感じでしょうか。
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同シリーズ・パート1から続けて読んだ。パート2では、パート1で比較的若い頃のマルクスを扱ったのに対し、年代的にその後の作品を論じている。 マルクスという人は初期の頃は、経済学者というよりも哲学者の顔を持った人だったようだ。パート2では、経済学者寄りのマルクスが登場する。経済学者...
同シリーズ・パート1から続けて読んだ。パート2では、パート1で比較的若い頃のマルクスを扱ったのに対し、年代的にその後の作品を論じている。 マルクスという人は初期の頃は、経済学者というよりも哲学者の顔を持った人だったようだ。パート2では、経済学者寄りのマルクスが登場する。経済学者のマルクスを理解するには、どこか数学的な論理思考が必要とされるようで、その経済学は、いわゆる「とっつきにくい」マルクスのイメージに符合する。ぼくはよく分からなかった。 自分がマルクスを読もうと思ったのは、柄谷行人がマルクスの用語を必ずしも政治的な用語としてではなく、知的なパズルのピースとして使っていたのを見た影響だ。そして、現代思想とか哲学に深入りするのであれば、マルクスは読んだことが無いと、追えない議論の領域が大量に残るのではないかと思った。さらに言えば、20世紀の政治史を理解するためにも、やはり避けがたいはずだ。 そして、マルクスに関連した本をこうして読んでみると、今度はどうもヘーゲルというのが、マルクスの思想のサナギの役割を果たしているらしい、というのが分かってきた。ヘーゲルの歴史哲学では資本主義社会が「進歩すべき」歴史の最終ステージだが、マルクスの史的唯物論では、資本主義社会は「進歩すべき」歴史の最終ステージではなく、社会主義にさらに脱皮を遂げるためへの通過点に過ぎないらしい。 そのような差異はヘーゲルが観念を歴史の土台としている一方で、マルクスは物質こそがその土台にあたると言っている辺りに起因しているようだが、この辺はよく理解できない。どうもドイツ観念論というのは、その辺の用語らしい、というのはなんとなく分かった。 この本に刺激されて、マルクスの『ドイツイデオロギー』とヘーゲルの『歴史哲学講義』を読んでみたくなった。マルクスを読むと、どうもその辺りから近現代の思想史への扉がいくつも開いているようだ。
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汽車で移動中。「若者よ、マルクスを読もうⅡ 内田樹 石川康広著」読了。資本論より先に読んでしまった。頑張って資本論読もうという気になった。
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一気に、徹底的に社会を人間的なものにつくりかえるべきだと信じた若者は、その挫折の経験を通じて、一気に、徹底的に社会を人間的なものに作り替えようとして人間が行うことは総じてあまり人間的ではないということを学習する。
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“「マッカーシズム」の時代に「マルクスを読む」という知的習慣を国民的規模で放棄した超大国アメリカ。マルクス主義から国家資本主義へと転換した超大国旧ソ連。自国民でさえ中国がマルクスの政治的理想を実現した国家だと思っているひとがいないであろう中国。反共法の下で近年までマルクスの著作を...
“「マッカーシズム」の時代に「マルクスを読む」という知的習慣を国民的規模で放棄した超大国アメリカ。マルクス主義から国家資本主義へと転換した超大国旧ソ連。自国民でさえ中国がマルクスの政治的理想を実現した国家だと思っているひとがいないであろう中国。反共法の下で近年までマルクスの著作を読むことさえ許されなかった韓国。いったいどこに「若者よ、マルクスを読もう」というような言葉が許容される地はあるのか。唯一例外なのが辺境の地、日本だ。マルクス本を自由に読み語らうのに不自由がないこの地でマルクスを読まない手はない。””マルクス主義はその辺境に奇跡的に生き残っていて、最後に世界を救うアンチウィルスかもしれない。”共著者のひとり内田樹氏による「まえがき」でのこのフレーズに励まされて一気に読み切った。 前作『若者よ、マルクスを読もう』(2010年)は、20歳代のマルクスを取り上げ、韓国語版も刊行されたそうだ。第2巻では、青年からオジサンに成熟していくマルクスを取り上げている。確立されたマルクスの「ものの見方、考え方」がさらに研ぎ澄まされていく。その眼で現代の日本の政治社会状況をとらえるとどのように見えるのか、小泉劇場もその題材に上がり飽きさせない。 マルクシアンとマルクシストによる対話という形式で綴られていくこの『若マル』シリーズ。『若マルⅢ』の刊行が待ち遠しい。(W)
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ブログに掲載しました。 http://boketen.seesaa.net/article/412379674.html 内田樹が、神戸女学院時代の同僚であり、筋金入りのマルクシスト・日本共産党員である経済学者石川康宏との対話・往復書簡で編んでいるシリーズの2冊目。 冒頭の対談「...
ブログに掲載しました。 http://boketen.seesaa.net/article/412379674.html 内田樹が、神戸女学院時代の同僚であり、筋金入りのマルクシスト・日本共産党員である経済学者石川康宏との対話・往復書簡で編んでいるシリーズの2冊目。 冒頭の対談「もしマルクスが現代の日本に蘇ったら!?」 内田は、超富裕層と貧困層に二極化するいまの事態に歯止めをかけるには『万国のプロレタリアート、団結せよ』というマルクスのことばに戻るしかないという。 「収奪されているもの、疎外されているものは世界的なスケールで連帯しなければならないという『古い物語』にもう一度息を吹き込む必要があるんじゃないか。」 ソ連東欧圏の崩壊後、「もはやとりあげるに値しない思想」とされてきたマルクスについて、このように論じるところに内田樹の内田樹たるゆえんがある。
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